投稿元:
レビューを見る
初めて読む作者である。
東京生まれのニューヨーク大学大学院卒と、書かれていたが、、、時代小説を書かれるとは、、、、
張合屋という仕事を知らなかった。
今まで、読んだ時代小説で、知らない分野の仕事であった。
それも、題名の大福帳なるものが、今の個人情報と、変わりないもので、大事なものと、知った。
私の子供の時は、水をお金を出して、購入するなんて、考えたこともなかった。
蛇口から出る水のありがたさは、夏の断水に、給水車が来て、バケツで運んだのを記憶しているが、、、、
江戸時代も、多摩川上水、神田上水からの湧水を、水路で、運んでくるようなもので、長屋の井戸水は、浄水できていなかった。
やはり、この時代の余裕のある者は、飲み水は、買っていたし、夏の時は、冷っこい水を買っていたようである。
今の時代と、変わらない生活をしていたのかも、、、
大福帳の燃えにくい紙についても、こんにゃく粉のノリを付けたなど、、、今まで読んだ江戸時代の生活の話で、面白いと思った。
もう少し、主人公の音次郎を、魅力的に書かれたら、もっと、読者が、増えるのでは、、、と、思った。
「呂宋の壺」「危ない読売」「落とし文」「大福帳の狩人」の4話、どれも興味深く読んだ。