紙の本
「地学」を読もう
2017/11/09 20:35
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:天文・地学を好むsomething - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学受験の科目の一つに数えられながら、物理、化学、生物と違いはじめから存在しないものとして不当な(←個人の感s 以下略) 扱いを受けている「地学」。
しかしその内容を知らないでは、少なくとも日本では冗談抜きで身を守れまい。
地震に遭った時、速報やニュースでを理解できているだろうか?
大波と高潮と津波は何が違うのか?
「地すべり」は何が危険なのか?
「長周期地震動」とは?
身を守るにはまず敵がどんな奴であるかを正しく知らねばならない。情報が氾濫する現代において、何を信頼したらよいのだろうか?
そんなときの「教科書」だ。
もちろんこの本は身を守り方の本では決してない。地学は身の守り方を教わる科目ではなおさらない。地球に起こる現象を理解してこそ、いざというときにいかに行動すべきかがおのずと見えてくる。
地学の世界はこれだけではない。きれいな鉱物、日々の天気、よく見上げる夜空。
美しい。そのうえ身近なのだ。
足元の石ころに含まれる鉱物から、観測可能な宇宙まで、スケールの幅が大きい。しかしそれで人間とはなんであるかが浮き彫りになってくるのだ。
個人的には、僕の知識の断片を系統だててくれた、読みやすくわかりやすい恩人的本だ。高校地学の範疇に含まれる、「地学基礎」と「地学」の内容をまとめたもので、この二つの教科書の合計の値段とほぼ同じ。コスパが非常に高いのは言うまでもないだろう。
地学の世界への切符が本書だ。ぜひこの本を片手に、この世界へ飛び込んでみよう!
ようこそ! 深淵なる岩石、海洋、気象、そして天文の世界へ!
紙の本
シリーズ中最高傑作
2016/02/11 06:37
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:スナフキン - この投稿者のレビュー一覧を見る
物理、化学、生物と比較すると地味な地学。でも大人になると、最も身近で活用できるのが地学。総合科学なのだろう。日本は地震、火山国。毎日の天気も気になる。宇宙への夢も飽き足らない。もういちど読むシリーズ中、一番とっつきやすい。
紙の本
もういちど読む数件の高校地学の内容に関して
2015/10/12 18:10
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:お化け - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて地学を勉強したい方はもちろん、改めて地学を学び直したいと考えている方にとってもこの本はおすすめである。
よく見かける高校地学の参考書は地学基礎だけに関して記しており、地学全体を体系的に学べるようにはつくられていない。
一方、この本は地学の基本的な内容だけではなく、より深い発展的な内容も記しており、地学を自分のものにしたい者のバイブルである。
浜松書店のニューステージ 新地学図表も併用して使用すれば、高校地学の勉強に関しては敵無しであろう。
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数研の「もういちど読む〜」シリーズ。
理系科目では影の薄かった地学もしっかり出してくれたのは嬉しい限り。
構成が、最初の方に結構数式が出てきていて、とっつきやすい地球史や天文、環境問題などは後半にあるので、最初から順に読むより自分の興味がある分野から先に読んで行く方が良いと思う。
地学は教養として知っておいた方が良い内容が結構多いので、教養を身につけるという意味でも一読してみると良いかと。
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とにかく、詳しい。通読には向かないものの、図表やデータが豊富でカラーで綺麗だから、わからないことがあった時の辞書的に使うことができる。
高校地学というものの、大昔に習った身としては。「こんなん絶対習ってへん。」という内容ばかりだ。
NHKの高校講座「地学基礎」がインターネットで無料で見れるので勉強してみた。
こちらはわかりやすくて感動的だった。NHKなのにゆるーい感じで、つぼをうまく押さえている。
1.宇宙の誕生や地球の誕生については、進歩著しいと思った。
(ビッグバンが137億年前と言い切っているのは感動的。宇宙の塵がうずを
巻いて固まって惑星ができてゆく動画は面白かった。ブラックホールやブ
ラックマターも研究者視点で正面から問題提起しているのが好感が持て
た。)
2.プレートの話は地震大国、火山大国の日本としては必須だと思った。
でも、習った覚えはない。
(インド大陸がプレート活動で大陸にぶつかってエベレストができた話は感
動的。今も高くなっているそうだ。)
3.太陽と地球のエネルギー収支や地球の温度差を解消する風や海流は気象の基
礎。エルニーニョやラニーニャをちゃんと教えているとは思わなかった。
(結構、地球環境はデリケートなことがわかる。火山の大噴火の噴煙で太陽
が遮られ地球の温度が下がったり、空気中に0.04%しかない二酸化炭素で
温室効果が影響を受けたりする。)
→このあと、もう一度この本を読んでみると、テレビで出てきた代表的な図表はほとんど出ているし、もっと詳しい説明がされているので大変勉強になる。
ex. ハワイやアメリカは日本に近づいており、オーストラリアも近づいているので、2.5億年後には超大陸アメイジアというのができて、オーストラリアがぶつかるとエベレストのように山ができるかもしれないとのこと。
46億年前に誕生した地球の歴史が「風光明媚」とされる風景や日常の風景の中に溶け込んでいることは、感慨深い。
希少金属=火山活動により地底から運ばれてきた物、であり、火山大国の日本には鉱物が豊富だった=黄金の国ジパングと呼ばれた、という発見もあった。今、海底鉱床がたくさん見つかっているのも当然の話。
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◯高校地学ってこんなに幅広かったのかと思わせるほど重厚。
◯まさに地学とは自然科学を総合的に修めることが必要なのだと感じた。
◯本の内容は教科書そのもの。分かりやすい内容もあれば、もう少し詳しい説明がないと理解できない内容もあった。学校での勉強を思い出させて、あまり馴染めない方もいるのではと思われる。
◯この本を通読し、興味のある分野を詳細に学んでも良いかもしれない。その派生した先で、疑問に感じたことを、今度は字引のように活用し、多様な世界を埋めていくのも楽しいと思う。
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学生時代にはあまり興味がなかった地学だが、年を取ってから興味が湧いてきた。まあ教科書なのでそれほどおもしろいわけではないが、パラパラ見ている分には楽しい。
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理科4科目の中でいちばん興味があるのは地学だったが、受験科目や高校のカリキュラムの関係で、授業は受けられていなかった。
書店でこの本を見つけて、すぐに買った。
地震や火山の部分を中心に読んでみると、とてもおもしろくて一気に読み進めた。
今までのいろいろな疑問も解決していった。
高校までの教科書で「〇〇と思われる」「〇〇についてはまだわかっていない」のような書き方をあまり見た記憶がないので、現在進行中の分野だという印象が強く残った。
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以前,書いた書評です。
https://bf91b760-2b57-4020-a19e-0122e0759e68.filesusr.com/ugd/ae5496_4c9f4b5a735a44f5ad584e15af42264b.pdf