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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白いなとは思いますが、ちょっと読みにくさも感じました。斬新な感覚は素晴らしいと思いますが、ついていけなかった。
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発売日に購入しました。
夏次系さんの作品は「変身のニュース」「僕は問題ありません」に続き3作品目です。
独特の絵柄と軽そうで深い味が美味です…
「ごらんJ組の様子を」は誰でも当てはまりそうだなあと感じました。些細なことに一喜一憂するおめでた野郎…結局私もおめでた野郎だろうなあ。
今回は「さみしさ」がテーマのようで、そう考えて読んでみると納得、そして共感があります…
しかし私の手に負えない話がちらほら。もう一回ちゃんと読みます。
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宮崎夏次系さんの単行本は3冊とも持っていてそれぞれ好きですが、この最新刊が一番好きかもしれません。
さみしくてちょっとおかしくなってしまった人たち。
滑稽で、哀しくて、とても愛おしい。
『毎日』はなぜか心の奥底を覗かれたようでドキリとする。穏やかな毎日の中で彼がそうしたくなった気持ちを分かりたくない、と思ったことも見透かされていそうで。
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言葉には出来ず葬ってきた感情に光を当てた短編集。
毎日に流され、いつの間にか自分でも気づかないくらいさみしさに慣れてしまっていた。そんな人たちの様々なさみしさが、きっとよく描かれているんだと思う。 分かりそうで分からないけど、読んでいて時々胸が苦しくなる作品だった。人はさみしいから優しくも出来るし、平気な顔で傷つけることも出来る。自分がさみしいのか分からないそんな人たちに読んでもらいたいです。
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ますますドキッとさせられるコマや言葉が。
「明日も触らないね」
いつ行こう、尾瀬
「夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない」
隣人よ 志はともにある
隣人よ 耐えろ 私達は 生まれる場所を選べない……
「リビングで」
嫌だったの ずっと
ばーちゃんが死んでもキヨサダが死んでも
みんな 大丈夫になってくのが
ずっと それが ずっと 嫌だったから ぼく ずっと
うまく言えない
「わるい子」
「ごらんJ組の様子を」
「毎日」
なぜか
彼女を ふと 殴りたくなる
「石鹸」
「なほちゃんの白いたまごやき」
「妙な夢」
なんだか 同じ夢の中に
いるみたいで うれしい
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帯によれば「さびしさ」がテーマの一冊。
本書を読みつつ、「なるほどそう言われるとそうかもしれない」と思いつつも、「それでいれば『僕は問題ありません』とか『変身のニュース』もそうなのではないか」などとも。
宮崎夏次系の作品ではいつも、奇っ怪な世界で奇っ怪な登場人物たちが彼らなりの「日常」を過ごしている。その登場人物たちはたがいにいつもほんの僅かな接点、すぐさま崩壊してしまいそうな前提、カタチの定まらない感情でもって互いに共感しあっている。
そういう本質的には個々バラバラで、ニュアンスでのみ、曖昧な表現/非表現でしか繋がりを持つことのできない個人とその影を、真っ白な空白や薄いトーンと入道雲で連想される強い日差しが照らし出している。
そこにはいつも一種の「さみしさ」が汲み取れる気がする。
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「変身のニュース」の衝撃から、個人的に、一番注目してる漫画家さんです。
作品の発するメッセージが段々、すっきりしてきた気がします。
妄想を働かせて言っちゃえば、作者が日常で何を考えて(溜めこんで)いるのかがうかがえるというか、
作者の顔が見えるような作品が多くなってきたような。
宮崎さんの漫画は、どんなブラックな作品にも力の抜けた作画やコマがあって、肩肘張りすぎず入りこめるのが魅力だと思ってるんですが(だからこそうっかり油断して読み進め、予想を裏切られたときが心地いい)、
「変身の~」はその遊び心がメインなのか、現実への鋭い視点がメインなのかが(いい意味で)あいまいだったのに対して、
こちらは読みやすくなったというか、やや真面目(?)な印象を持ちました。
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心に傷を負った登場人物たちは、渦巻いていた気持ちをふとした拍子に爆発させ、初めて自身の抱えていた空虚に気付く。短編9つが収録された作品集。
評判の高さに乗じて手に取った。本作で登場する狂気や絶望に共感できるほど私は若くなかった。相性の問題。
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ちとヤバいものを見た。宮崎夏次系さんの『夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない』という短編漫画。帯に書かれた“「さみしさ」には、種類がある。”という文句のようにいろんな立場のちょっと上手くやれない人たちの視点が描かれる。
ひとつ話が終わる度に鳥肌が立ってドキドキしている自分がいる。分厚いガラスに拳を突き立ててパリンと割ってしまうことがなんだか正義のように思えて、そうしてみるのだけれど、意外に強いガラスに弾き返されて痛めてしまった手首をぼんやり眺めるしかないような虚しさを感じた。それでもどの登場人物も最後に少しだけ救われていて、それは解決とかではないのだけれどとりあえず明日は生きようというところまで持って行ってくれる。極端に思えるかもしれないが、今のところ私は「とりあえず明日は生きよう」ってやつを毎日繰り返せていることに感謝したくなったのだった。
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直接切りつけてくる訳ではないのに、読み終わった後痛くて、気付かない内に目立たないところに傷ができてた、みたいな話ばかり。
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「さみしさ」がつまった短編集で
いろんなレイヤーの悲しさが胸に落ちてくるよう。
すごい本を読んでいるなぁという思いと、
二度は読みたくないなぁという思いとで。
帯にも使われているけれど、
「好きなものは世の中にいっこでいい。
大切なものに代えがあるのは、
さみしいから。」というモノローグがとても好きだ。
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1・明日も触らないね
僕と結婚できないならもう話しかけないでください!
と、
言う告白をしてみたい!
ポスコ
のところの絵が好き。
2・夢から覚めたらあの子とはきっと上手く喋れない
他人は他人
自分は自分
3・リビングで
パパが壊れて、
ぼくが叫んで、
ママが切れただけの話ではない。
4・わるい子
触れてはいけないものばかり好きになる
5・ごらんJ組の様子を
ポチョムキン大佐って?
6・毎日
わーかーるー。
つか、
鼻血の絵はキタ!
その後のアイロンもキタ!
7・石鹸
お兄ちゃんね。。。
がんばれ。
8・なほちゃんの白いたまごやき
知らなきゃよかった信実ってあるよね。。。
9・妙な夢
困らせたくなる時あるよね。
画力があるわけでもない。
重厚なストーリーなわけでもない。
でも、
心に響くものを装備した作品に共感できるところ多し!
ステキなマンガでした。
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宮崎夏次系の新刊『夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない』を読んだが、帯のあおりにすごく違和感。この物語の本質ってほんとうに「さみしさ」なのか?
この作品の登場人物は皆、アンビバレンツな感情が平坦な日常に帰することに焦燥感やどうしようもなさを抱えているように見える。「夢から覚める」というのは、不条理さを飲み込んで日常が平坦化していくことのやるせなさに気づいてしまうということなんじゃないのか。そうだとすればそれって「さみしさ」という言葉には全然落とし込めていないと思う。
あと、この作品に救いがあるという感想をよく目にするけど私には全然わからなかった。夢から覚めてしまった主人公たちのやるせなさの行き場はどこにも与えられていないと私は思う。
宮崎夏次系の作品って「冷静に混乱している」というイメージがあったのだけど、これを読んでますますその印象が強まった。登場人物と同じように、冷静/混沌を併せ持つというアンビバレンスこそがこの人の作家性なのか。
しかしこの作品における冷静さにはニヒリスティックなものを感じてしまった。
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すごい閉塞感でやるせなくて苦しくなる。
なんだか救いといえば救いみたいになってる話もあるのに、読後感はつらくて、それが、すごい重いとかあからさまに落ち込んだり泣いたりするようなものではなくて、なんとなく落ち込みそうなそわっとする種みたいなものを残される感じ。
こわいものみたさというか、いやだって分かってるのにふと読み返したりしてしまう。
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母親の顔が星型だったり、父親が犬になったり、校長が盆踊りしながら悶え死んだり。こんな奇天烈な経験はもちろんないのだけど。
この痛み、苛立ちには既視感がある。
このシュールさに何故か見憶えがある。
例えば満員電車の中のケンカ。
ぎゅうぎゅうに人が押し込まれている車内に揉めている人の声だけが不穏に響く。
例えばある朝突然に空席になった会社のデスク。理由は知らない。誰も関心を持たない。そして淡々と日々の業務は続く。
時々見かける女子高生の脚は大腿骨の形がわかりそうなぐらい細い。
救われて欲しいと無闇に祈ったりします。