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飛行機事故により家族を失って以来、眠れなくなった慧子。この主人公が自分の眠りを得る為に、他人の弱みを握り脅し、眠れない状況に追い込むことによって人から眠りを奪う という意地の悪さがキモであると思うのだが。
後半にどんなワルさをしてくれるのかと期待していたのに…なんだかちょっと残念。
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眠りを奪う七原慧子。
初の作家さん。
ドラマを見ているような感覚に・・・それはどちらかと言うと良くない印象であるのだけれど。
犯人を絞り込むのは苦手だし、流れに合わせて紐解かれて行く感じが好きなのだけれど、それがなくて。
「食堂のおばちゃん」って言わないで貰いたかったなー。
勤め先の食堂のねーさん方はカッコいい。
家事嫌いなあたしは彼女たちに、
「ご家族の皆さんはお料理好きなお母さんで幸せですね。」って言っちゃう。
ご飯作りを生業にする気持ちが羨ましい。
だけど、なんかさ・・・。
それに山口さんを知りたくなって、動画を見てみたら、落ち着いたカッコいいねーさんで、著者紹介にはシナリオ研究所を経たとある。
「食堂のおばちゃん」ってご本人の希望だったのかな。
ま、イメージを引きずってるあたしがバカなのか。
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飛行機事故の生き残りの七原慧子は満足できる睡眠を得るために、脅し行為を続けている.銀座のクラブの会計係として政界や財界の大物の情報を活用して睡眠を確保してきた.ホステスの繭が写真家の遠藤と良い仲になりクラブを止めたが、遠藤が何者かに殺害される.繭は弁護士の海野に相談をしていたが、今度は繭が殺され、死体が慧子のマンションに放置されていた.刑事の九谷典明と慧子のやりとりが面白い.黒幕は意外な人物だが、テンポよく進む話が楽しめる.
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眠りを奪うためにという設定は少し現実離れしているが、その他のテンポのいい流れ、主人公と刑事の駆け引きなど小気味良く、読後感もスッキリ。好きなタイプのミステリーです。
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図書館の新着図書コーナーで見かけたので何気なく借りてくる。初めて読んだ作家さん。
テレビドラマ的な筋書きだなぁと思っていたら、著者は2時間ドラマのプロットを作成していたらしい。なるほど。
この作品もそのうちドラマ化されるのか?
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【話題の清張賞作家が贈る長編ハードボイルド!】航空機事故で家族を失った七原慧子は他人の眠りを奪わないと眠れない。獲物を求め銀座の高級クラブに潜り込んだ慧子を待つ危険な罠。
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この人の描く女の人好きだなあ。完全に壊れている女でありながら、繭ちゃんに心を寄せ、殺したやつをいのちをはって見つけようとするところがよい。やくざや女主人に啖呵を切るところがいい。
眠りを盗むというのが正直理解できなくて最初は読みづらかったけれど途中から一気読み。
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なぜ、人の秘密を掴むと眠りを得ることができるのか細かい追求は置いておいて、慧子の心が元の人間らしさを取り戻してゆくのがよかった。
繭への親切も、形だけのものだと割り切っていた慧子だけれど、滝壺へ流れ落ちてゆく繭を必死に叫んで呼び止める夢は本当の心を表している気がする。
もう少し人物描写が細かに描かれていたらそれぞれのキャラクターも引き立ったのではないかと思う。
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家族全員を飛行機事故で失ってから眠れなくなった『慧子』は、他人から眠りを奪えばよいのだと思いつく。
秘密を調べた相手を脅し、不安に慄くのを見ては、相手が眠れぬさまを想像してようやく眠りを手に入れることが出来る変わった女性が主人公だ。
連続短編かと思ったのだが、個々の秘密から話は進んで行き、政治家の汚職から飛行機事故原因の隠ぺいや殺人事件に発展していく流れは面白かった。
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心の平安とは
はじめ、時代設定がいつかわからなかった。
現代にしてはどうにも古くさい服装の描写だ.....と思っていたら19頁でやっと気づく。
バブル期、平成が始まった頃か!
そして御巣鷹山の事故を思わせる描写。
折しもテレビで特番を放映していたので、何となく居心地の悪さを感じながら読み始める。
その生き残りである慧子は眠るために他人を脅迫する。
誰かが眠れないことを感じて初めて自らの眠りが得られるのだ。
哀れとしか言いようが無い。
そんな彼女がホステス殺人事件に巻き込まれていく。
ホステスの繭はなぜ殺されなければならなかったか。
大物議員のスキャンダル隠しのため?
それとも痴話げんか?
周りに登場するのは胡散臭い人間ばかり。
さて、犯人は誰なのか。
眠れない、という点に着目したのは面白い。
ただ、殺人事件に巻き込まれていった所から少し趣が異なってきた気がする。
もちろん事件は事件として楽しめるのだが、主人公の内面や脅迫について後半ではやや重要度が下がり、ほとんど不問のまま日常に戻ったような終わりかたになっている。
そこは気になったが、大切な人を失い、そこから立ち直っていく女性の姿には共感でき、女性作家ならではの心情描写が特徴的だ。
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航空機事故で家族を失った七原慧子は他人の眠りを奪わないと眠れない。他人の秘密を元に脅迫し、その人間の不安からくる不眠を得て眠る慧子。職場である高級クラブのホステス・繭とその恋人のカメラマン遠藤が殺され、事件に巻き込まれていくが、そこにはもうひとつの事件が隠されていた・・・と言うストーリー。
壊れかかっている慧子がひとりヤクザに立ち向かう姿は一見凛々しいが、大嫌いな従妹・沙織のわがままに知らぬ顔で付き合ったり、その恋人の海野に騙されているフリをしたり、意味のないポーカーフェイスが過ぎる感じ。読んでいて疲れた。
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2018.8.25.航空機墜落事故で親、夫、子供を失い一人生き残った七原慧子。事故以来身体は回復しても心に深く残った深い傷で眠れない日々が続いていた。眠りを取り戻すために慧子がとった手段は人の眠りを盗むこと。賠償金、保険金で金に不自由せず、手段を選ばず他人の弱みを握り脅迫していた。そんな慧子はもっと効率よく秘密を掴むため、銀座の高級クラブの会計係になった。そして、思いがけない殺人事件に巻き込まれる。
なんとなく、だいたいのストーリーは読めていたが、一気読みしてしまった。失うものがない女のハードボイルド。警察を始め様々な人の設定が雑に思った。
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航空機事故で、家族の中でただ一人生き残った主人公・慧子。
その苦しみから眠れなくなってしまい、他人から”眠り”を奪うことに…。
他人の秘密を調べ上げ脅迫して、その快感で眠れるようになる。
なんてユニークな発想…。
時代設定がバブル、なんとも懐かしい。
家族の中でたった一人生き残ってしまう…。
その悲しみや辛さは、想像を絶するものがあります。
莫大な保険金で裕福な生活を送ることが出来ても、
生きる意味がわからない。
何をしていても、そこにあるのは虚しさだけ。
生きたいとか、食べたいとか、なんの欲もなく、ただ眠りたい。
心は凍ってしまっているから、恐怖も何も感じない。
だから暴力団の組長相手にも、一歩も引かない。
壊れてしまった慧子の突き抜けたかんじが、
痛々しくもあり、逆にスカッとさせられたりもして。
そして慧子の第二の人生の幕開け。
こういう終わり方も素敵ですね。
なにも恋愛だけがすべてではないもの。
茶飲み友達として穏やかな時を過ごす晩年もいいなと思えました。
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なんかごちゃごちゃしてたけど
割と面白く読めた。
刑事のエピローグは蛇足感があったけど…
眠れない、眠りたいからのさわさわした感じが
あんまりなくて楽しめた。
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航空機事故で家族を失い一人生き残った主婦慧子は、その事故以後、人の眠りを奪わないと眠ることが出来なくなった。
人の秘密を暴き、脅すことで人の眠りを奪う。
その格好の舞台が、夜のクラブの会計係という職場だった。
設定は???という感じでしたが、興味深く読みました。
慧子の境遇は辛く悲しいけれど、その設定をなしにしたら、女版ハードボイルド。
想像していた展開とは違いましたが、先のわからないドラマを見ているようで面白かったです。