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ゴーリー的世界では犠牲になるのはいつだって子ども。
反対に決して犠牲にならないのは猫である。
巨大ガガンボ(しかし足はなぜか4本)にさらわれたミリセント。子守からちょっと離れただけなのにこの仕打ち。
今回も韻を踏んだ五七五の柴田元幸さんの訳の勝ち。
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ゴーリーの新刊ということで飛びついてしまったのですが、虫が苦手な私は、途中で物語の状況描写に耐え切れず泣きそうになりました。ゴーリーらしい理不尽な可哀想な子供のお話ですが、とにかくこれはそういうわけで今まで読んだゴーリー本の中で一番しんどかったです。…まあ題名と表紙絵見た時点でやめとくべきだったということなんですが。(表紙絵がなんだか変だと思ったら、虫のくせに足の数が!)七五調の訳は相変わらず素晴らしいです。散文訳もあとがきに載っていますし、虫が大丈夫な方は是非ゴーリーらしい世界を楽しんでください。
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人の世の地獄を結構ストレートに描いた作品……だと思う。
子どもが辛い目にあう話は後味良くなりようもないが、現実にたしかに存在する。
ゴーリーはもちろんとして、訳がとても良い。
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私もゴーリーに魅了された人間の一人。
絵本は様々な見方ができると思う。
それは人によって違う。
絵本はもちろん素晴らしいと思うが、何より訳者のあとがきも楽しみの一つである
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あぁ、ミリセント……
本作は特に陰惨さがすごかった気がします。なんの謂われもない幼い子が酷い目に遭うお話。教訓の域を超えてもうトラウマにさせに来てる(笑)
蟲なんだけど、蟲だとしても奇怪で薄気味悪い。そんな蟲を人間だと捉えるのはやっぱり妥当な解釈だと思いますが、自分は蟲に誘拐された少女の物語として読んでいました。(どちらにせよ怖かったです)
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【蟲の神とは何か】
一部で話題になっているエドワード・ゴーリーの新作(邦訳)。僕にとって絵本というのは素敵な、微笑ましい、たまにはチョット泣ける、少し教訓めいたこともある、そのぐらいの世界であるので、それに比べてこの本はあまりにも救いもなく教訓も(少なくとも僕には)全然なく、ただただ可哀想であり理不尽であり気持ち悪くもあるばかり。しかしその気持ち悪い絵と、リズミカルに訳された七五調の重苦しい訳に、何故か何度もページをめくってしまうのである。さて、蟲の神とは何か。そんなのまったくわからない。疑問を持ったり想像したりすることはいいことだと思うけど、すぐにその疑問を人に聞いたり、想像を断定するような人にはまったく勧められない。
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むしのほん、とは不気味さが違う。
こちらは、救いようがない。残酷だと感じた。
誘拐犯を虫で表していると感じた。
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銅版画のように見えるモノクロの線描、非常に味わい深い。小さい子が馬車で誘拐されてつれていかれたところ、蟲の王たちがいてべとべとにされる。うーん、気持ち悪いというか怖いよ。