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世界的に有名なブロックメーカーであるレゴが、2000年代初頭に低迷期を迎え、それをいかにして乗り越えたかの企業の経営史書的なもの。
内容としては1章から4章で、レゴには6つの基本理念があることの紹介から始まる。
①価値観が肝心
②果てしない試行錯誤が画期的なイノベーションを生む。
③製品ではなくてシステムを作る。
④的を絞ることで、利益の出るイノベーションが生まれる。
⑤本物だけをめざす。
⑥小売店が第一、その次に子ども
その後スターウォーズを受け入れて、様々な改革に取り組んだブローメン氏だったがほぼ失敗に終わり、後ろ盾に創業者一族のケル・キアク、財務のオヴェーセン、クヌッド・ストープという三頭体制で乗り切ることになった。
その中で改革に失敗した7つの方向性をレゴに合う形で行った。
①レゴらしさを取り戻す(イノベーション文化の構築)
②レゴシティーの復活(顧客主導型)
③バイオニクル(全方位イノベーションを探る)
④マインドストームなど(オープンイノベーション)
⑤レゴ・ユニバース(建築などの破壊的イノベーション)
⑥レゴゲームの誕生(ブルーオーシャンに漕ぎ出す)
⑦ニンジャーゴー(創造性と多様性の人材活用)
それらによってレゴが段階的にブランドを復権することができたとしている。改革の失敗の上に成功への導く過程が面白かった。
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・一定の枠の中で新しいものを生み出す。制約がはっきりしているため、肝心なことに意識を向けやすく、いいイノベーションが生まれやすくなる
・売上高の10%を占めるまでに成長の見込める新しいチャンスを、一年以内に二つ見つけること
・製品を完成前に販売し、ユーザーの声を聞きながら、販売と並行して製品の改良を続ける
・「まちがいなくレゴだが、今までに見たことがない」製品を開発する
・ブランドの発展のためには、その前に自律的な成長の土台を築くことが欠かせない。健全なバランスシート、持続可能な債務水準、安定した中核事業、利益の出る製品
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レゴのイノベーションについて学んだ。既存の成功体験にしがみつき、何もしないでいるとやがて凋落してしまう。そこから這い上がろう、陥らないようにしようと闇雲にイノベーションを推進し多角的に手を広げても効果は望めない。自分たちの強みとビジョンを明確にし大切なものは大切にし、そこから今までにない価値を見出していくこと、多様性に富んだチームを築いて挑戦すること、自分たちだけでなく外の世界や顧客との関係性から新たな価値を創造していくことが大切だとわかった。うちの会社にも本当に参考になることが多いと思う。
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まず出だしが最高。『見よ、レゴのブロックを!世界中の親たちが今日もどこかで素足で踏んで、痛い思いをさせられてる、あの角張った形の、カラフルなプラスチックの直方体を。』
そして、どれくらいこの世に存在してるかのユニークな例として、『2000億個以上のレゴブロックが世界中に散らばってることを考えると、「控えめに見積もって、ソファーのクッションの下に100億個、掃除機のなかに30億個のレゴブロックがあると思われる」』と表現したフォーチュン誌のレゴ紹介の仕方も面白い。
私自身レゴで育ってはおらず、旦那の影響で触れ合うことが増えた。住んでいるマレーシアはレゴ信者がかなり多く逆にレゴにはまってないあなたはなんなの?ってなくらいの割合で皆(たまたまかもしれないけど)レゴ好きな人ばかりで、その流れもあり自然と家にはレゴやレゴデュプロが増えていった。だけどレゴ社のことについては何も知らなかった。どんな歴史があり誰がどんな想いをこめて作ったものなのか。
私が子供の頃、おもちゃ選びにレゴは全く候補になかった。女の子だったからというのもあるけど、そんなに流行ってた印象もないし、そもそもであったことすらなかったと記憶してる。
読んでみるとちょうどレゴの歴史は1932年からスタートし、1970年代、1980年代にぐっと売上を伸ばしたあと1990年代に停滞してる。なるほど、だから私はあまり印象に残っていないわけだ。ゲームボーイとか、スーファミとかが世間では流行ってて霞んで見えていたのかもしれない。
メディア漬けされた1990年代の子どもたちをどうやってまたブロックに熱中させるかで血迷い、エクスプロアシリーズに力を入れて、第二主力ブランドであったデュプロを打ち切り舵切りをしたこと、スターウォーズシリーズの未曾有の大ヒットにより弱体化した中核事業の弱点がさらに見抜けなくなってしまったこと、倒産の危機に追い込まれたこと、
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レゴ社をケーススタディに、イノベーションの在り方を解説した書籍。
急がば回れではないが、企業経営において、闇雲に新しいことに取り組んでも成果は上がらない。目標とそれを達成するために求められる成果を見据えて、「優先順位」を付けながら実践していくことが重要である。
そして、何が足りないかを知るのは「顧客」である。顧客の視点を忘れてビジネスをしてはならない。
関連文献: コトラーの各種マーケティング論、ブルーオーシャン戦略、イノベーションのジレンマなど
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「イノベーション7つの真理」というサブタイトルにあるように、およそイノベーションという言葉がこれでもかと登場する。そして、その7つの真理の実行の仕方で失敗してどん底におち、同じくうまくやって復活したレゴの話。
レゴは、あるときまでうまくいっていたので、経営はけっこう適当だったらしい。置かれている状況に気づかずに自己満足をしていたら、いつのまにやら闇の中。
当初レゴが伸びたのは、小売店を大事にしたこと、そして単なる玩具ではなく、システムをつくったこと。僕もこれで満足すると思う。スターウォーズとレゴは、いまでは当たり前の組み合わせだが、導入には相当な(内部の)障壁があったのだそうだ。
いろんな新しい、レゴではないものに手を出してさらに悪化する始末。成功の参考よりも、典型的な失敗例としても楽しんでしまおう。
イノベーションという言葉がちょっとアレルゲンになりつつあるので、言葉の連発に少し辟易とはするけれど、レゴという玩具のエコシステムに触れられて、ちょっと嬉しかった。
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私には学べることがあまりなかった。
人名が多くて誰が誰だか覚えられない。
時系列が行ったり来たりで流れが理解しにくい。
全て成功した理由を後付けであれこれ説明しているだけのように感じてしまった。