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2017.09.15 読了。
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たーまたま会社でお願いすることになった講師の先生から、その著作をいただいた。
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打ち合わせの時はご子息とはつゆ知らず!
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大島渚監督の映画は遺作の『御法度』しか見たことなかったけど、他にもいくつか見てみたくなった。
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子どもの頃にテレビで拝見したイメージしかなかったけど、若い頃は映画人としてギラギラした時代の寵児…みたいな感じだったのかな?
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この本を読んでの感想は、「大島渚って、かわいいお父さんだったんだな」。
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印象に残ったのは、長男の小学校卒業式での父母代表謝辞と、子ども時代のことを書いた作文(親に、親の子ども時代のことを書いてもらうという、わたしにとっては風変わりと思える宿題があったそうだ)。
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どちらも心にグッときた。
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p45 少年という、全国縦断ロケ映画のときには、途中で資金がショートしそうになり、母がロケ地だった高知の酒造会社にCM出演の売り込みをして、撮影を続ける費用を稼いだ
p71 母子家庭で、母親が父親もやろうとするーそれは子供の身になってみると、父を失うと同時に、母も失うんです。これは子供にとってすごく辛いことなんです
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リベラルであり保守である稀代の映画監督はひとりの父親でもある。二人の息子はどれほどの寵愛を受けたのか、多忙な両親の代わりに祖母に育てられ、物心がついた頃父親にポルノ映画監督というレッテルを貼られた環境はどのような心情だったのであろう。晩年、不自由な身体の映画監督は挫けず闘志を絶やさない。その姿に寄り添う親族の真心が垣間見える。相容れないようで融和する。それはリベラルと保守という思想にも通じる。分断は何も生まれない、対話の大切さ、言葉を紡ぐ先の "和み" が社会への "抗い" と共存する。家族から世界が見える文章が楽しい。