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性犯罪=「性欲からくるもの」ではないことが分かった。社会の中で起こる鬱屈とした感情の吐き出し口として半社会的な行動をしたい、また誰かを服従させたい。そういった性欲だけではない動機があることを理解することが、加害者の抑止、更正に繋がる。性犯罪に限らず出来事の本質を考えなければ、根本の解決にはならない。そういったことに気づかせてもらえた。
最も心に残る言葉が記されていた。「人間の行為の動機は犯罪であれ、恋愛であれ、職業選択であれ、根底の根底でまでゆけば言葉にならないものであろう…(中略)語り得ぬものを語ろうと試みることに、何がしかの価値がある」。性犯罪は加害者にしろ、被害者にしろ、またその家族にしろこう言った思いを抱えているのではないかと感じた。彼らの言葉にならなかった思いを読者に伝えようとしたことにこの本の意義が感じられた。
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帯に「性欲じゃない。これはゲームだ!」とあるように、性欲由来と思われがちな諸問題をあぶり出した一冊。累犯の多さや認知の歪みについても、成る程と深く納得。
となると、再犯防止策について是非とも知りたいところではあるが、その辺はなかなか難易度が高そうではあるが、それは性は実存と切り離しては考えられないから故なのだなぁ。
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性犯罪は性欲と暴力を以って成されると思っていたが、緻密な計画性、鋭い観察力、強い達成欲が必要で、知的と言ったら「知」に失礼だけれど、頭脳的な能力も必要なのだと知りました。
問題はその頭脳の働きが、卑怯な、まさしく卑怯な方向で行使されること。
魂の殺人を許す気はさらさらないけれど、性犯罪は本能の暴走であり、基本は衝動だと思っていたら、逃れることも減らすこともできないと思います。
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男の人は性欲でなくて可能性で勃起することがあると宇多さんがゆうてたけど、なるほどなあ。
日本でも外科的去勢、化学的去勢を導入すべきと思うけど。女性の政治屋がもっと増えないと無理?
赤線復活したらええんか。うーん…
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(簡潔)
○犯罪者の更正やその心理等についての著作の多い鈴木氏の作品。
○性犯罪者へのインタビュー等を踏まえ、その犯罪に至る経緯や動機、更正手法の提言などを行っている。
○なぜ「フツー」の人が犯罪に手を染めるのか、生々しく伝わってくる。
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過去にこの手の事件を担当したことがあり,なぜこの犯罪を犯したのかと山ほど話し合ったが,結局最後まで理解できなかった。もう少し早くこの本と出合いたかった。
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犯罪者がおかしくて、普通の人は聖人君子である、という二元論でもないし、だれでも性欲はあるしな。かといって個人的には、少なくとも去勢とかすればいいじゃんとか思うし、難しいハナシですね。でもやっぱ怖いので、自分の子供は一人で帰らせたりできないよな。
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性犯罪者の頭の中。
この本ではほとんどわかりません。
性犯罪者にはわからないことがたくさんあることと、
効果的な対策や更生プログラムがほとんどないことしかわかりません。
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タイトルはキャッチー。内容は広く浅い。もっとつっこんだ取材で「頭の中」の深みが読みたかった。そもそも無いのか。
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性犯罪→性欲のみ というバイアスに異を唱える書。複数の事例を取り上げ、浅く広く多角的に性犯罪者を分析していて勉強になった。
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報道の情報は性犯罪=性的衝動というイメージを与えてくるが、それは「神話」に過ぎない。加害者本人はもちろんだが、私達も性犯罪に至るプロセスを分析・理解する必要がある。それが性犯罪者の更生や再発防止に繋がるのではないか。
しかし、性犯罪には未だに解明されていない部分が多く、たくさんの課題があるのだということを思い知らされた。
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私も世間同様の思い込みがあったので
なかなか新しい観点と面白く読んだ。
でも、せっかく実際の加害者と話したなら
逆にどういう対応を被害者側がとれば
未遂で終わらせられる可能性があるか、
という役に立つ視点の問いが欲しかった。
多分取材担当が男性だからだろうけど、
自分でもやめたいと思う人たちが多いならば
万が一襲われた際にそのやめたいスイッチを
そこで入れられるきっかけが知りたい。
ないのかもしれないが、あるかもしれないし。
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性犯罪とは性欲から生まれるものばかりでない。
異性に対する支配欲や自己顕示欲、また社会的ストレスを多く抱える人ほど性暴行に及ぶのだ。
特に興味を惹かれたのは、性犯罪を犯した者は皆、自分の犯した罪に対して「なんであんなことしてしまったんだろう」と後悔の気持ちを抱えていること。
ストレス社会に疲れ切っているオモテの自我と、その腹癒せとして計画的に性犯罪をこなしていくウラの自我。ストレスや支配欲が強い程、ウラの自我はあっという間にレベルアップしていき、オモテの自我ではコントロールしきれない存在になっていた。
彼らは逮捕されてやっと気づくのだ。
さらに凄いなと感じたのは、逮捕された後刑務所で過ごす内に、性犯罪者達はかなり緻密に自己分析ができるようになっているケースが多いことだ。その点に関して、性犯罪者に一つの憧憬を覚えた。自分はこういう人間だと、自己分析をしっかりとできる人が、この世界にどれほどいるだろうか。
著書では主に性犯罪者の心理について語られている。被害者についても少しは触れているが、あくまで立っているポジションは性犯罪者側である。よって我々一般人には少々理解できない感情や精神状態も表現されており、個人的にはそれがまた面白かった。
最後に一つ言うならば、海外の性犯罪事情も詳しく知りたい。著書にはそれに関することは述べられていない。日本と海外では性認識にどれほどの差異があるのか、性犯罪に至るまでの経緯など、興味深いことだらけである。
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性犯罪者は、見た目気持ちの悪い変な人というイメージがあるが、多くは普通に働いている社会人であり既婚者も多く、会話もきわめて普通。ムラムラより計画的が殆ど。
許せない! 厳罰を! が先に立ちますが、冷静に、そうならないような仕組みをどう作るか、なのでしょう。
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確かFBで流れていて興味を持ったもの。
性犯罪者の思考についてタイプ別に書いてある。
特に計画性を持った犯行については、なるほど、そういう所を気をつければいいのね。という感じだった。
娘がいるので、この本で知ったことを元に、娘が危ない目に遭わないように対策を考えたい。(あ、一応自分も。)
札幌市の図書館で借りた本。