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「シンプルノットローファー」の人で、今作もブルボン小林によって知った。
重層的な物語と、どきっとさせられる描写と。
「三羽のヒナたちよ ちぢこまっているヒマはない 行くぞ!」
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ある日突然ユウコのお姉ちゃんが、留学という名目で家を出る。
入れ替わりでやってきたのが、くりくりの目をしたこのはちゃん。
お父さんは「このはずく様」と呼んでいる。
このはずくのこのはちゃんが人間界で面白おかしく過ごすファンタジー
かと思いきや全然そんな事は無く
なぜ、このはちゃんがユウコの家にやってきたのかを探るちょっとしたSFミステリー
人間界は不慣れなので、喉が渇いた時に初めて飲んだサイダーの炭酸にびっくりして
目をくりくりに見開いてびっくりするこのはちゃんが可愛いけど
くりくりの目を・・・スプーンで・・・グリっと・・・
読後は決してすっきりする事が出来ず、もやもや感が残る作品だけど
ズク引きや、カラスを交えた夜目の部分は
自然界の怖さが垣間見えてドキドキしますね。
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半径5mの世界の広がっていく様子を書くのが抜群に上手い作者なので、どうしてももっと長期で読みたくなってしまう。炭酸飲んで「しゅわわわ」なリアクション、普段ならあざとく思う部分だけれど、本作のそれはなんだかいい。終わりかたがちょっと唐突だなー。