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このペニーさんは、繊細な鉛筆画なのですねー。
エッツは大好きなくせに、なんとなくスルーしていたペニーさんのシリーズ、ちゃんと向き合う時間を作ろうと読み始めました。
なんて、楽しくて、心が優しくなれて、美しい絵本なんだろうと、膝の上でページをめくりながら、子どもの自分に帰っていくような心地を味わいました。
サーカスから逃げ出してきたチンパンジーのスージーとくまのオラフ。ふたりはサーカス団でみんなの前で芸をするのは大好きだけど、冬の間閉じこめられることが我慢できなくて、逃げてきました。
そこでペニーさんの動物たちは、どうしたらいいかペニーさんに相談しようと、家に連れて帰ります。
正直者のペニーさんは、サーカス団からこのふたりを買い取らなくては家で暮らせないと、団長のところへあいさつに出かけます。
はあ、さてここからは、やっぱりサーカス小屋でひと騒動やらかす動物たち。ヤギのスロップが、サーカス団のヤギに紛れ込みます。。
ここから先は、正直で、勤勉なペニーさんならではの幸福がやってきます。動物たちのためにペニーさんは、よろこんで工場へ働きに行き、お金を稼ぐんですもの!
なんて愛なんでしょう。
そしてもちろん、ラストはまたお金を稼ぎに行かなくとも、家の庭仕事をして幸せに暮らせるようになるんです。
こういう、シンプルでちよっぴりドキドキして、なんと言っても絵が美しい絵本、こういう絵本を作れる作家さん、いるんですかね?今の時代にも。