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作家のなかむらは、男子が主人公の小説を書いてほしいと小学館の編集者に言われ、モデルとなる男性を紹介され彼の話を取材する。
そんなリアルな書き出しで始まる。
東京日野市に住む小森谷くんの幼稚園から大学、就職ガンとの闘病と現在が描かれる。
なんともお馬鹿で、愛すべき小森谷くんと友達たち。不思議な力で一気に読ませてくれました。
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最初に中村さんの本に出合ったころ、その甘さが好きになりずいぶん読んだのですが、最近は食傷気味でご無沙汰していました。たまたま本屋でこの本が文庫本化されているのを見かけ、実話ベースで有る事、Amazonでの評価も良かったので図書館で借りてみました。
「治療しなければ余命2ヶ月」と宣告された男性の少年時代から現在までを、実話を元に描いた作品です。
バイトに精を出して留年する主人公。作中では真面目と言われるのですが、私はこういう刹那的な生き方に同感できず。最初から中盤まではどこかストレスを感じながら読んでいました。しかし発症してからはなかなか感動的で後味は良い作品でした。
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2018/08/22読了
中村さんと、茫漠とした表情を浮かべた長身の担当者が
小森谷くんという一人の男性の人生を追憶していく。
ちょっとやんちゃで影響されやすい彼の幼少期から
大病を患い、回復するまで。
(その人生の箇所ところどころに、その時代の事件やイベントや歌や、あと中村さん 編集者さんの様子なんかがちょくちょく入るのも面白い)
ひとりの人生を描いたり、エッセイだったり、そういう作品はよくあるけど
インタビューというか伝聞したものを若干脚色してひとりの人生を描くってありそうでなかったし
新しいなそういや、って感じ。たしかに。
中村さんの語り口でありふれた一人の半生が、ユニークでかわいくてドラマティカルになる。それも含めて面白かったし、自分の人生をあてがったらどうなるんだろう、なんてのも考えてみたり。
彼はたびたび恋をしたり、流されたりする。単純で純粋な思考も含めて、愛されるバカ・憎めないやつ。
だから幸せになってほしいぜなんて強く思う。
大病から回復する過程を経ての、3.11
やはりあの災害は、あらゆる面で日本の一つの転機となったんだろうなあ。
彼はまだまだ生きるし、中村さんはその物語(じんせい)を物語(しょうせつ)として追わないかもしれないけど、この本を通じて、あのひとが居るんだなあと
なんだかほっこりとした気持ちになりました。素敵な本だよ。
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幼稚園児の彼はちなみ先生に恋する可愛い子供。本当にここまで覚えているとしたら彼にとっては本当に大切な人だったんだね。小中学とふつーと言えば普通の成長をとげ、高校ではえーと思う程ヤンキー手前。本人達は楽しいかも知れないかもしれないが周りはいい迷惑。この時期の彼は好きになれない。土岸君、本当にいい奴なのだがあまり近づき過ぎると火傷しちゃうよ。バイトにはのめり込み頑張るが、二浪に留年。よくある話しかも知れないが親なら泣くぜ。就職からの病気、そこからはほんとに前向き、応援した。ここでの周囲の人々の温かさにもほろっとさせられた。
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とある一人の物語。
何が欠けているのか自分では気付かないだろうが、それを指摘してくれる友人は貴重だろうな。
おかしいと分からなくなるぐらい、普通じゃない環境に慣れてしまってたのだろうな。
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実話を元にした話だという。こういう男子多分いますね。高校、大学生活もあるあるです。それがまさかの余命2ヶ月だと宣告され、真面目に治療に専念して元気になった。とにかく良かったです。ハラハラしまくりました。