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谷川史子さんの表紙がとっても素敵。
凛とした感じと弱さの両方が読み取れる表情がたまらんです。
既婚アラサー女子4人の短編連作。
高校時代の同級生だけど、当時同じグループだったわけではないというのがミソで、いい感じの距離感があります。
ちょっとした言動にひっかかるところとか、あるある過ぎてもう……。
4人とも違う境遇ですが、それぞれ共感できる部分がありました。
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初期のいくつかのさわやかな作品以降、軽さと重さのバランスがうまくとれなくて、読むのがつらくなっていたが、これは素晴らしかった。四人の視点から、互いの関係について語ることで、「この人ってこういう人だったのか」ということが他の人の目線で立体的に見えてくる。それぞれの短編ごとに、乗り越えるべき自分の課題が解決され、友情の深まりがあり、素直に泣けた。
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14年ぶり再会した 高校時代の女友達4人が
主人公となった連作短編集。
不倫略奪婚の主婦、編集者、マッサージ師、翻訳家
それぞれの立場でお互いを思いやり
時には妬みと 女性特有の感覚を
とても繊細に描かれています。
4人のパートナーの男性が 心底いい人で
やさしいのが救われます。
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わかると感じる部分とわからない部分。4人はそれぞれ性格も環境も異なるんだけれど、全般に流れる雰囲気は同じに感じる。時折誰が誰だかわからなくなって読み返したり。これは、この作家さんの文章の持ち味なのかな。
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1人1人丁寧に描かれており、飛鳥井らしくて好きでした。
女性ならではの悩みは共感できるものばかり。
ただ旦那さん4人とも優しい方だなーっと笑
タイニー・タイニー・ハッピー、アシンメトリーに続きもう一度読みたくなる作品でした。
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女の子は大変だ。男から見ると一歩踏み込んでしまう人多すぎ。そこ場合によっては地雷になるんじゃ、みたいな。
でもそこを見せ合えるからこその女友達なのかもしれないけど。本作に登場する四人はいずれも男っぽい距離感を持つがゆえにグループには馴染まないんじゃないかな。
でもそれぞれが女らしくないという意味ではない。読み進むとやっぱり彼女達も女の子なのだと実感する。
そんな女の子達だからこそパートナーも守りたくなるし助けてあげようとするんだろう。ファンタジーだとしても。
素敵な人には素敵な相方さんがいる、というか素敵な人を引き寄せるんじゃないかな、というのは何となく実感ある。
ただ、何でも持ってるのに!と思えたとしても悩みがないと思い込むのは早計なんだね。そんな時に助けてくれる友達をこそ大切にしたい。
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主人公たちと歳近いし、読みやすかった。人と比べてしまったりとかあるよなぁって。結局「隣の芝生」状態だなぁと思った。
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女の子って年じゃないとは思うが…同年代が書いてることに納得。女子像がリアル。女にしか書けない小説だなー。
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昨年、読んだ本。作者のプロフィールを見たら、同じ大学の同じ学科の方だったので、なんとなく図書館で借りた。
高校の同級生だった、アラサー4人の物語。各4人が主人公の物語が4話。
個性的な3人と、わりとどこにでもいそうな1人が、悩み、交わり、前を向く。
全員既婚者で、パートナーたちもちゃんと変化できるひとたち。
現実はこうじゃないよなあーーーとは思いながらも、パートナーという他人はともかく、自分についてはこのアラサー女子たちのように生きていこうと思える。
思い込みを外し、素直に、勇気を持って。
読み終わった後、明日、ちょっと自分を変えてみよう、がんばってみようと思える良い1冊。
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14年ぶりに故郷を離れた東京で高校の時の同級生に再開した悠希、仁美、理央、麻里子の四人の連作短編集。
仕事や生活の中で抱える不安や悩み、女同士の妬みや嫉妬などがドロドロとまではいかないまでも書かれています。当事者にはそのどれもが辛いもの。苦しむと同時に、当時も今もあまり快くは思ってなかった四人の中のかひとりと向き合い、乗り越えていく。すっきり。
それぞれの旦那様がこれまたいろんなタイプなのですが、全員素敵な方でした。
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読み終わった後、不覚にも泣いてしまった。。
女子は女子ゆえに、女子の生き方に目覚めねば
ならんのよ。
最後の赤ちゃん出すのはずるいよー(泣)。
ううう。また涙出てきました。。
「みんな頑張って生きよう!」そう言いたくなる
一冊・・・。
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32歳で再会した高校時代の同級生、
満里子、悠希、仁美、理央。
全員結婚しているものの
状況も環境も全く異なる。
でもそれぞれに女性ならではの悩みを抱えている。
女子ってつくづく面倒な生き物だなーと
自分も女子ながらに思うけど
飛鳥井さんは
女性のきれいな面だけでなく
もう少しドロッとした嫌な面を描いている。
高校時代にそこまで仲がいいわけでもなかった四人が再会して
交流していくなかで
それぞれに成長して、夫との関係や
自分自身の未来を模索する。
ひとりずつが導きだした結論は
すごく前向きで、爽やかな結末でした。
女って面倒だけど
やっぱ楽しいなって思う。
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淋しく微笑む美人主婦・満理子、自由な帰国子女翻訳家・理央、姉御気質で男勝りな雑誌編集・悠希、不妊に悩むマッサージ師・仁美。
33歳で再会した高校の同級生たちの、それぞれの悩みと幸せ、パートナーとその人生について。
『女の子は、あの日も。』十五歳年上の眼科医と不倫の末 結婚した満理子の視点から。理央への
『女の子は、誰でも。』編集部門に転属になりますます忙しく働く悠希の視点。後輩への不満、上司との関係、夫の存在、突然の病気。「女性」としての自分をどう受け止めるかという迷い。一番好きなはなし。
『女の子は、いつでも。』不妊治療を始めた仁美の視点。当事者にしかわからない深刻さをもつ題材だけに、重苦しい。ホームパーティを主催した悠希の妊娠報告に動揺する様子には心穏やかにはいられない。だからこそ、平凡でやさしい旦那がかけた言葉でこっちも救われる思いがした。勝つとか負けるとか、そういう問題じゃないってわかっていてもそういう感覚経験ある。苦しいけど、やさしいはなし。
『女の子は、明日も。』端からは順風満帆・自由奔放に見られる理央の視点から。突然勢いづいた仕事への喜びと不安、続く体調不良、友人関係のトラウマ。
「女の子」として生まれ、生きることの弱さや醜さをやさしい目線で描いた作品で、自分に照らして苦しかったり、恐ろしかったり、それでも少し救われたりする。
4人の女性それぞれ個が立っていて魅力的だし、さらにその旦那さんたちの人格も素晴らしかったから苦しくても不愉快さは無くとても清々しい気持ちで読めた作品。
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高校時代に友情を結んだ女性たちが結婚したころに再会して・・・という設定の本はたくさんある。たいていあのころはあー思っていたんだ!と崩壊していくパターンもあるけれど、この本の場合は爽やか。もちろん小説として、ドンと落ち込んでそこから転換していく・・・という流れはあるけれど飽きない。女の友情の話だけれども、そこによりそう旦那さんたちもキーとなっていて、そこもいい感じだった。
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『タイニー・タイニー・ハッピー』で注目することにした、飛鳥井千砂さんの作品。
高校時代を共に過ごした4人の女性が、30代前半になって東京で再会して、年に数回食事会をしている。
高校時代を無邪気に一緒に過ごしていても、そこから10年以上が経過すれば、人生はかなり変わっている。それは、自分自身も最近よく感じるところ。大学が同じだった仲間でも感じることもある。
進学した先、働き方、結婚に対する考え方、家族・家庭に対する考え方・・・考え方と現実は一致しているとも限らず、とても難しい。
30代に突入すると、妊娠や出産についても考えるようになり、そういった問題にも焦点があてられていて、飛鳥井さんの年代としても現実的な話だったように思う。読んでいてうんざりしてくるほど、女性の細やかな心理を描くのがうまいと思う。
最後のほうは、もう少し丁寧に表現してもよかったような・・・。
自分が同世代だから感情移入をして読んでしまったところはあるが、読み応えはあった。
2014.12.30読了