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それぞれのレビューに共通するのは、湊かなえさんらしくない作品!
確かに、爽やかな読後感は、”らしく”ない(笑)
それもこれも、舞台が山だからか。
山登りの、実体験がないと書けそうもない描写もあり、
30年来登っていないが、久しぶりに山に行ってみたくなった。
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山に登ったからといって、頂上に辿り着いたからといって、人生が切り開けるわけでも、決断ができるわけでもない。でも、なぜか山にはそんな魔力があると思いたくなる。きっと何かが変わる。そう信じているからこそ、人は山に登るのかもしれない。
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流行りの「山ガール(少女)」でもなく、また中高年の「山オバサン」でもなく、やはり題名通りの「山女」の7つの連作集。
不満、屈折、挫折を抱えた女性が、山に登り、何らかの解決策や問題を乗り越える物語と言ってしまえば、身も蓋もないが、前半のねちっこい心理描写が、物語が進むにつれて、清々しい感じに変化していく筆力はさすがに売れっ子作家の面目躍如と唸らせる。
前に読んだ「8月の6日間」とつい比較してしまうが、「8月の・・・」が割合あっさりした感じなのに対して、こちらはかなり濃厚な感じ。
男の作者が描く女性と、女の作者が描く女性の差がはっきりと出たような感じ。後者つまりこの本の方が、意地悪く女の腹の底を見せている感じがします。男の場合女性の心理描写はやはり甘くなるのでは・・・と思うのは穿ち過ぎでしょうか?
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山を題材にしている色んな人々の話で最後には全て分かるという。
人と人の繋がりはどこでどうなるか分からない。
山に登りたくなる本でした。
過去があるから今があるんだなぁって思いました。
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あまり期待はしていなかったけど、予想どおりだった。登場人物が好きではないタイプばかりで、書き方も嫌な感じで読み飛ばしたい部分が多い。そういう本ではないのだろうけど、山の描写もあまり魅力を感じない。今回の山シリーズの本では今ひとつで、タイミング的に買うしかなかったんだけどやっぱり買うんじゃなかった。
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湊かなえさんらしからぬ(?)、読後感の爽やかさw
山に登りたく・・・なるかも?ww
富士山は、ちょっと登ってみたいのよね。
昔、登った山や、山で亡くなった人のことなどを思い出しました。
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各章異なる山ガールを主人公とした連作短編集。
・妙高山
・火打山
・槍ヶ岳
・利尻山
・白馬岳
・金時山
・トンガリロ
の七編収録。
登場人物が仄かにリンクしているが、途中の章でリンクが途切れて、あれ?っと思いましたが、最終章でつながるというところは、さすが湊さんという感じです。
ここのストーリーも女性の本音が語られていて、自分は湊さんはこの方向性に進んだ方が大成するように思います。
自分事ですが、父親が登山が大好きで、小学生低学年から御嶽山に毎年家族旅行で登頂させられて、当時は辛かったですが、今となっては美しい思い出です。
高山植物、雷鳥、雪渓、山小屋、ご来光、ところてん、湧水と鮮明に思い出します。
最後に、各章のもう一つの主人公である山々のつながりがないところも、湊さんらしい構成力の甘さだと思います。
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山ガールものの(連作)短編集ですね。
最近の、同じよぅな感じの小説ですと、
北村薫さんの『八月の六日間』を読みましたが…、
同作では、主人公のアラフォーの1人の山女子が、
色々な季節の、色々な山々を縦走しながら、
人生の分岐点を前向きに見つめ直してましたが…、
本作では、概ね3組のグループの一人ひとりを、
それぞれ、主人公に据えての短編集でしたが…、
あまり連作といぅ感じでもなかったので、
それ程の特別感は、ありませんでした…。
そのふつぅ感が、よかったのかもしれませんが…。
例えば、
1本の路線上の停車駅毎に主人公を繋いでいった、
有川浩さんの『阪急電車』のよぅなイメージで…、
上高地~奥穂高岳~槍ヶ岳~槍沢ロッジ~上高地
といぅ、王道の北アルプス縦走ルートを辿って、
山荘や分岐点毎に主人公の山ガールを繋いでいく、
そんな感じの連作短編集とか、面白そぅだけど…。
本作でも、
第1話~第2話は、そんな感じだったので、
そのまま、続けられてもよかったのかな~とも…。
山ガールものの、なんとなくの傾向として、
アラサー~アラフォーのOLさんってのが、
比較的、小説の題材にしやすぃのかな…??
なので、
山を舞台にした、等身大の大人女子のお話です…。
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山ガール短編7編。北村薫の「八月の六日間」とは違って主人公は1話ごとに変わりますが、それぞれのお話はゆるくリンクしています。どのお話もその結末は著者らしからぬ前向きで(笑、じんわりと心に染みます。
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7人の山ガールたちが、それぞれ登山をしながら自分を見つめ直す話。ゆる〜くリンクしててどれも面白かったし、共感できるものもあって、読んでよかった。
最後の話だけ、なんかよくわからなくて少しだけ違和感を感じた。
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著者は登山の経験があるのだろうか。
あまりにもデティールが鮮明?で資料や取材だけではこれだけ書けないよなと感心。
許せるデブ(固いデブ)と許せないデブ(柔らかいデブ)には笑った。
七つの短編の中でも、ブランドに身を固めた派手な女子(トウのたった)と地味な男性の話が好きだった。キーワードはとんぼ玉。
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登山には全く興味がありませんでしたが、山に登ってみたくなりました!一人一人の心情が良く表されて「分かるぅー」とつい言ってしまうぐらい共感できました。なぜ初心者の人達が登山にはまるかも良くわかりました。最後だけ柚月の2回目の登山の様子でしたが、希望を持って前向きに生きようとする心の葛藤の過程が丁寧に描かれていました。大自然の中での人との出逢い・交流ーこれが素晴らしくまた登ってしまうのですね!山ガールさん達!
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ミステリやサスペンスではない。タイトルどおり、山に登る女性を描いた連作。
後味の悪いエンディングはなく、希望、救い、癒し、が用意されているので、読後感はよい。
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作者はもと登山部だったそうで、山の描写や登山コースや荷物の話などリアル感があります。妙高など、それぞれの章に出てくる山に行きたくなりました。とくに最終章のニュージーランド、トンガリロ!火山土の赤と緑の湖の絶景が待っていると。。。!そして、ばらばらと思われてた登場人物たちが、この山でいろいろ関わっていく様子も、山が取り持つちょっとした連帯感をかもし出していました。
ほろ苦いけどほんわかとした読後感でした。
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湊かなえさんの作品の中では、読後感がすっきりと爽やかな印象が残る連作短編集。
いろいろな山に登りながら、女性たちが自分の人生のこと、将来のこと、恋愛のことなどをじっくり考えていく。そして見失っていた自分を取り戻す。
山に登るということは、ふだんの生活におけるざらざらした余分なものをそぎ落として、素のままの自分として自然、あるいはもっと大きなものと対峙するということなのかもしれない。