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まず大阪市の大正区が小説の舞台であるっていうのに驚きと親近感がわいた作品。
津村さんの作品としては珍しく?中学生が主人公の作品だったが、見事に現代の中学生の心情を捉えているなぁと感心しながらどんどん読み進めることができた。
ちなみに、この作品でも通称「めがね橋」とよばれるループ橋の描写が出てきて、ループ橋の描写に何かこだわりを持っているのかなと、ある意味興味をもちつつ…
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2015.1.12読了男子中学生の淡々とした日常の中で、悪意から生じた友人に対するいじめ、友人の女子の妹に及ぶ義父の性的虐待など深刻な出来事が描かれていった。しかし、主人公と友人たちの友情が清々しく、協力関係がとてもあたたかく描かれていてよかった。ただ、言葉使いでめっさとか、しなくてをせんくてとかいう、〜んくて言葉が私自身は嫌いなので、最初ちょっと馴染みにくかった。
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ウエストウイングのあの男の子が主人公、と途中で気づき、そこから俄然テンションが上がった。津村さん、ちょいちょいリンクが面白いよなあ。
青春まっさかりの時代を生きる、ぱっとしない男の子の友情や恋愛の話。
面白いと思わせようとして書いたんじゃないようでいて、巧妙に笑いをしかけられている気がする。とにかく、そんなことまで!?のレベルでの細かい描写がおかしすぎる。
なのに後半は、同級生の家庭問題といったシリアスも入り、軽快だけで終わらないのがさすが。
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とてもよかった
中学3年生の一年間
主人公ヒロシの人付き合いから
ごく周辺の出来事
オトナでもコドモでもない
この年頃の感じ
あの頃の感覚が蘇る
いい話なのに
時々ヒロシをヒロインと読み違えて
全然違う話になりそうになりながら
読んだ
スミマセン
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高校受験を控えた関西の中学生の一年間。
語り手のヒロシを主に、受験を控えた中学生の微妙な心理と行動を描く。
イジメあり、ロリータあり、今どきの中学生はこんなに大変なのでしょうか?
最後は、ハッピーといえるか微妙ですが、マイナス方向ではない事が救い。
なんとなく、ほっとした読後感が救われます。
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中学生のころって
自分でもよくわからないんだと思う
なんとなく うっとおしかったり
なんとなく じゃまくさかったり
なんとなく 気に入らなかったり
なんとなく おかしかったり
なんとなく 意味もなく動いてみたり
なんとなく 沈み込んでみたり
なんで そう思うのか
自分でも わからないのだと思う
その わからなさが
見事に描かれていますね
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とてもていねいに読みたくなる本だった。戻りたくないなと総括してしまっている中学時代だけど、私のもそんな悪くなかったかなと思えたり。朝井リョウよりこっちだと思うのだけど、甘いのかな。リアルタイムで読んだらどう思うか興味あり。
高校編に期待。
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大阪が舞台の小説でこんなにもスルスルと言葉が違和感なく入ってきたのは初めてかも。
関西出身の作者でも吉本弁の様な妙な誇張が気になる事が多いのだけど
地味目の登場人物が普通の感覚で話していて引き込まれる。
続きが読みたくなる一冊。
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読んでいる途中で、凄惨な事件が起こりました。この小説と重なる部分もあり、心が痛みました。上村くんにも、ここに出て来るようなクラスメイトがいれば良かったのにな。
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中学生の話ってどうかな…と思っていたけどいつもの津村記久子でとてもよかった。『ウエストウイング』に登場するヒロシの中学3年の1年間の物語。受験に加えて、中学生にとっては重いんじゃないかという出来事にうろたえながらも誠実に対処していくヒロシを応援したくなる。まわりの仲間たちもそれぞれに。
自転車好きには嬉しい小ネタも。
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40歳の私が、中学3年生の青春群像小説にどっぷりのめり込んで読みふけてしまった。津村さんの描く小説は、働く女性が主人公だろうと中学生だろうと地に足ついて浮ついてないところがホントにいい。描写が丁寧だから地味な人物や華のない舞台にも愛着を持ってしまう。今回は舞台が大阪大正区、めがね橋界隈。よく通ったことがあるので殊更感慨深い。
淡々と生きている人物を熱く読ませる作品。ひとりひとりの関係が点から線、線から面へ広がっていく感じがとても良かった。
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別にキラキラした青春群像劇というではなく、ひとりの地味な中3男子の地道な(といいつつそれなりに出来事はあるのだが)一年間を描いた作品なのだが、その地に足のつき具合が大阪弁の会話やたまに顔を出すユーモアと相まって胸に染みる。
地味ながらいい作品です。(映画にするには地味すぎるかも)
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とても、良かったです♪
中学3年生一番多感な年頃。
ただ私がこの年の頃は、もっと単純で幼かったような気がします。
遠い昔で忘れているだけかもしれませんが(笑)
ヒロシがいろいろ悩んだり思いを巡らしている姿をみて感じたことは、
悩みの大きさに年齢は関係ないということです。
過ぎてみれば、些細なことと笑い飛ばせるようなことも、
あの頃の本人にしてみれば大問題だったはず…。
それにしても、ヤザワ、大物ですね~。
「」のない会話に最初とまどったのですが、
訥々と話す感じがよく伝わってきました。
離婚とか、いじめとか、虐待とか、つらい内容もありましたが、
読了後はとても清々しい気持ちになりました。
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なんの脈略も後への繋がりも感じられない描写がところどころに出て来るがそういうのが好みに合わなかった。
それから、自分が中学の頃はこんなに清潔ではなかったしめんどくさがりでもなかった。めんどくさがりなのはおっさんになってからの方がよっぽどひどい。そういう面でも共感に薄い一冊だった。
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中学3年生の1年間、友達できるかな?の不安から始まってなんとなくつるんだ自転車少年、少し好意ある女子、小学時代の塾友達などの交流を通しての心の揺れや成長がかなり淡々と書かれている。友達との絶妙な距離感がいい。