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著者長江のもとに送られてきたとあるノンフィクション作品。それはある理由から掲載禁止になったルポルタージュだった。7年前に起こったドキュメンタリー作家と愛人が起こした心中事件について、一人生き残った愛人に当時のことをインタビューしたルポルタージュ。なぜこれが掲載禁止になったのか?一体事件の背景になにが起こっていたのか?
著者は映像作家さんだそうで。ノンフィクションぽい体なんだけど、そこまでノンフィクション感はなかった。伏線とか真相とかが明らかになる後半はわりと面白かった。グロいけど。しかし二回目を読み返す気力がなくてつい解説をぐぐってしまった。今までのドラマとか映画とかの解説を見てたぶん小説、文章じゃないとできないことをしたかったんだろうなっていうのはわかった。しかし基本的にジャーナリストって人間が苦手だなぁ。映像作品の方はちょっと面白そう。ホラーだけど。
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ノンフィクションルポの体裁をとったミステリ。
七年前に起こった心中事件。その生き残りの女性に取材するうち、徐々に明らかになる事件の真相。そして、そのルポ自体がなぜ出版禁止になってしまったのか。読み進むごとにいやーな雰囲気が漂ってきて、ハラハラさせられる読み心地でした。じわじわとくるリアリティも魅力的です。
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「王様のブランチ」で紹介されていて興味を持ったので、アマゾンで購入。待ち焦がれてようやく読んだのだが。
私にはこういうタイプの謎解きは向いてないんだなと思った。というか、何が謎なのかすらわからないまま読み終わってしまって、途方にくれている。
心中の理由が謎なのか、出版禁止になった理由が謎なのか。確かに猟奇的な結末を迎えた事件なのだが、だからなんなのだ、と思ってしまう。
猟奇的な事件だったから出版禁止になったということなのかなあ。七緒がすでに死んでいたことは最後のネタバレでわかるようになっているが、それ以外に何が問題なのだろう。もちろん最後まで不明な事柄もある。というかわからないことだらけだ。
心中に至る心理の解明はどうなってしまったんだろう。
結局この世ではにっちもさっちもいかないから死んでしまおうというのが心中なんじゃないのか。究極の愛なんていう言い方は単なる言い換えというかごまかしだと思う。だとしたら、ここまで意味ありげに書いてあるのは、もっと他の意味を隠しているということなんだろうか。答えがないので、変に深読みしてしまいそうだ。
どう判断していいのかわからないが、なんだかもう一段隠されていそうな気もするから☆4つ。
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新潮社の文芸書にしては、強すぎる(ヘタしたら下品になる)タイトルつけたなぁ…というのが最初に見た時の感想。「でも逆に…それを覚悟であえて?」と気になった。
読んでみた。一気読みだった。
賛否両論あるみたいだけれど、時々はこういうのも読みたい。ちょっと“残り”そう…。
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中間あたりで結末の予想はつくんだが、予想通りというか、さらに斜め上ぐらいを行ってた。脳内でリアルに映像化すると吐くよこれ。
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王様のブランチで紹介され、気になって気になって仕方なかった本作。結局購入したのだけど高くない?この厚さで1800円って・・・。値段はさておき、「仕掛け」が盛り沢山らしくその仕掛けに自分が気づくのか甚だ疑問だったけど、アナグラムがあるなど聞いていたので今まで以上にじっくり読んだ・・・結果、全然わからなかった。でも自分が気になった箇所は読了後いろんなネタバレサイトで見た「仕掛け」であろう部分と同じな場合も多く、何気ない描写が「そうだったのね」という感じで驚いた。アナグラムは「おーー」と納得し、色々と腑に落ちた。すべての仕掛けが知りたいっ!
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著名な映像作家が不倫の果てに愛人と心中、しかし愛人だけは生き残った。事件から7年後、ジャーナリストが真相解明に向かったことをきっかけに、一連の事件は再び動き出す……。
やがて単なる心中ではないことがわかりはじめ、しかし誰が誰を殺そうとしたのもわからないまま、終末に向けて一気に歯車が回り始める。
ストーリー全体が、主人公のジャーナリストが書いたルポの形式をとっている。しかしそのルポがある理由により「出版禁止」になったからこその、この書名である。二重三重に張りめぐらされた、読者を欺く仕掛け。仕掛けがあるとわかっていながら解明できないものもいくつかあり、謎解きサイトのお世話になってしまった。そして驚愕。背筋がぞっとするけれど、エンタメとしては一流だと思う。
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本書は、ある心中事件を追いながらも、世の中に出ることはなかったルポルタージュを著者が解説や追記を踏まえて出版するといった設定の本である。作中作で描かれている心中事件の真相がメインのストーリーで、取材記録として書かれているためか、読みやすく、あっという間に読みおわった。
あるドキュメンタリー作家とその愛人が起こした心中事件の真相究明を依頼された作中作の作者、若橋呉成は生き残った愛人や事件関係者に取材を始める。
作中作(タイトルは『カミュの刺客』)に仕掛けられた数々の児戯はまったくわかりませんでした。最後に著者が解説してくれることもありますが、疑問として残ることもあります。最後の一文を読んで、なるほどと思うと共に作中作の仕掛けを思い出しました。漢字の間違いがあるって書いてあったのに、、、。作中作のタイトルの意味もよくわかりました。
読み終えてから至るところにヒントがあったことに気づくという、、、悔しいですね。
はじめから隠された児戯を見抜くつもりでじっくり読んでいればよかったです。
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ミステリー、エンタメとしてはとてもよい本でした。
作者の遊び心が存分に発揮されているが、だからと言って読者を置き去りにしない。種明かしはかなり親切にしてくれています。
後半の叙述トリックは明かされるまでもなく分かりやすいですが、作者が明かしてくれなかった謎については再読したり解説をネットで探したりしながら楽しみました。
若橋と新藤のアナグラムや、視覚の死角、刺客を送り込んだ相手についての伏線など。
まだ謎が隠されていそうですが、全ての謎を誰かが解説してくれるのを待ちたいと思います。笑
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タイトルから裁判や争いをイメージしていたけれど、大きなテーマは「心中」。色々謎は多いけれど、楽しんですらすら読めて、最後はぞわーっとした。
心中なのか、殺人なのか、堕ちてゆく愛の末の死には本当に究極の悦びがあるのか。
太宰の入水自殺も恐ろしいけれど、ここで書かれている、大量の睡眠薬を溶かした赤ワインや焼酎を一気にあおるというのは、想像が容易なだけに、リアルでドキドキでした。
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うーん、私には合わなかったようだ。
ミステリー自体あまり読まないけれど、アナグラムなど仕掛けがてんこ盛りの小説は特に慣れていない。
なぞ解きをしながら読むのってしんどいなぁ。
好きな人は好きなんだろうけれど。
いずれにせよ、よく分からなかった。
結局何が言いたいんだろう。
だれがどんな目的でだれを殺したのか・・・。
おまけに気持ち悪い。
食事の前には読まない方が良いです。
王様のブランチのブックレビューコーナーを見て思わず借りてしまった。
てっちゃんが引退してからつまらなくなってほとんど見てなかったのに。
たまたま目にしたのが運のつき。
テレビの影響力って怖いな(^_^;)
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普段あまりミステリものは読まないのだが、久しぶりにこれは面白い!と引き込まれてしまった。とりあえず止まらないし、最後の最後でえ?どういうこと?と脳内を支配され、ページを戻してしまう。構成も今まで読んだことがないものだったし、読後にこんなにも頭の中に?を残す作品も珍しい。
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3分の1ほど読んで、真相はこうで実はこっちは犯人でなく、こっちが犯人…と予想したのが全部当たってしまい、なんじゃい?!っと思ったが、謎解きは不気味。フーンという感じで最後にやっと読んだ気になった。この最後狙いなのかな????
でも、謎解きサスペンスなら折原一とかの方がずっと凄いと思うよ。
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読了。
前から気になっていて、やっと読んだ。なんだか思っていたのとは違うなぁ…と読み進めたが、全てはラスト20ページに待っているものへと続いており、そこを読み進めれば進めるほど、その映像が頭によぎり、なんでもなく読み進めた自分自身にも、その内容にも背筋が凍る思い。驚き。今まで読んだものとは違う。少し経ったらもう一度勇気を持って読んでみたい。
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読後すぐの感情…うわ…うわ…なに、この結末…( ;´Д`)
今少し経って、じわじわくる嫌な気持ち…もう、今夜の夢決定みたいな…(´;ω;`)
作者長江俊和氏が、知り合いの編集者から「掲載禁止になったルポタージュの原稿を読んで見ませんか?」と持ちかけられ、二つ返事で読み出す…。
その内容は、何年か前に世間を騒がせた天才ドキュメンタリー映像監督と、その秘書の女性との心中事件であった。
ルポライターは、事件後姿を隠していた生き残りの女性に接触し、心中事件の核心に迫っていく…。
ミステリーなような、ホラーなような…。
ググると、ネタバレブログとかあるんですが。
とにかく、面白いということはなく、一気読みしたんだけど。
最後の方で、長江俊和氏が「こういう事では?」という箇所があるんですが…。
そんなに想像力全力投球しなきゃ良かった…orz って感じ?
いやミスじゃんかー(´;ω;`)