投稿元:
レビューを見る
塾をされている西角さんが、経験を踏まえて書かれているので、とても説得力がありました。私ができている事、あまりできていない事、両方ありましたが、逆に共感できない箇所も少々ありました。その一つが父親の存在と役割が薄く、母親が子育てのメインと誤解される恐れがある事です。総合的には、これから気をつける必要がある事をチェックできたので、読んで良かったです。
投稿元:
レビューを見る
http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-82010-1
投稿元:
レビューを見る
この手の本は、あまり期待しないで読むようにしているが、著者の失敗例も紹介されていたり、様々な事例を踏まえて、有用なアドバイスが多かった。
最後の章の、子供達が書いた叱られたときの記憶をテーマにした作文には、思わず泣けてくるような話もあった。
本文からの引用
・勉強は社会に出てからも必要なもの
投稿元:
レビューを見る
[江東区図書館]
プレジデントファミリーのHPから最新号などを見ていて知った西角さん。気になったので例によって片っ端から予約して、すぐに届いた最初の一冊。よくある宣伝文句なのでまたしても懲りずに期待しつつ、それでもいつも通りさほど実がなく終わるんだろうなぁと期待半分、あきらめ半分で読み始めてすぐとても共感(笑)
分かっているけど私はいわゆる「失敗する高学歴教育ママ」のタイプ。但し一昔前にドラマなどでデフォルメされた「型」まではいっていないと自負しているし、自分の子だけでなく周囲との繋がり、出来ることなら周りも巻き込んで子供たちを良くしていきたいと思っているし、勉強以外も大事だとして色々柔軟に対応しているつもり。けれども、「一生懸命で余裕がなく、わが子に感情的になってしまう」という点では否定しようがないし、恐らくだけど、これまでのどの人や例よりも、西角さんの像と自分が被った。
本文内で示された例と持っていく方向性はとても共感され、これから具体策が少しはあるのかな、と期待させられたので、今後続けて彼女の本を読み、学んでいきたい。ただ、途中まで期待された本著自体はやはり「こうすればいいいんだ!」とまでの現状解決までの道筋は見つけられず、怒り方や叱り方の例からは少しマッチング感が抜けてしまったのが残念だったが、それは自分自身で現状を打開できずに安易に理想への道筋を探し求めているからこそ感じた失望感かもしれないので、すこしでも「キラリ」を感じたのであればヒントとして集めていこう。どうせ理想の答えは見つからないかもしれず、結局のところはケースバイケース、自分で作るしかないんだしね。
■第1章 「ほめれば伸びる」の落とし穴
★・P24 お母さんのしかり方は感情的で、「どうしてこうできないの!いつもこうよね」と、頭ごなしの否定
⇒冷静に論理だてて話し、子供本位の目線で叱る。
Ex. 「あなたのように可能性のある人がこういう態度をとるのはおかしい」「行動を変えることができるはず」「これはあなたにとってふさわしくない」
★・P.26 叱り方の2つのパターンと、子供の叱られ上手
「1喝してから諭す」場合は、はじめガツンと短く叱り、そのあと冷静に。もしくは「子供のプライドを尊重」しながら、「あなたのような人がそういうことをするのはおかしい」。いずれにせよ、しかり方も工夫が必要だが、子供も叱られた後必要以上に引きずりすぎないよう、"叱られ上手"になるようなフォローを。
→今のところ子供の方は完全に大丈夫、その点は長所転じて短所となりそうなくらい、でも油断しないようにしよう、しかり方はわかっていても難しい。定期的に意識し直さないと!!!
■第2章 私の子育て失敗談
もっとも共感できた部分。ただその一方で「応援団」は作れている、という自負もまだあるのは、大丈夫ということなのか、まだ私自身が傲慢であり油断があるということなのか?いずれにせよ、「「応援団」をつくろうとする親の子どもは、道を踏み外しません。」とりあえず自信して、この言葉を素直にお守りとすることにした��笑)
■第3章 子どもを伸ばすのがうまい母親の共通点
・P54 「応援団」づくりが上手なお母さんは、「信頼関係」を丁寧に築いてくれる人で、「距離を置きたくなる」お母さんは、「負の感情」を振りかざす人。
→本当にそうだと思う。意識していなかったけれど自分も前者であろうとしているつもりで、近年"疲れる"ママ友というのは、正に後者の部類なんだと思う。私の表現では、「枝ではなく、幹を預けてくる人」ともいうけれど。
★・P64 子どもが伸びるかどうかは親次第、特に「お母さんの言葉」。「言葉づかいが否定的な家庭は少しは伸びても、すぐに止まる」。「余裕度(時間、経済、精神)」がない家庭の子どもは伸びにくい。
⇒子供が「お母さんを応援しよう」という気持ちになるようにもっていこう。
→まさに抽象的でもあるけれど、ここの部分が肝だと思う。ただ、そう思っていてもできないのは、結局何をどういえばいいのかわからないから。でも意識していないと何も始まらない。気を付けすぎて更に"余裕がなくなる"ようにならないようにも頑張らないと(笑)
→余談だけど、西角さんに共感を持ったのは、第2章に続いてこの章での「バカ」克服エピソード。恐らく私も同じことをしていたと思う、ここまで上手に感情的でなく冷静に出来たかはともかく。私は途中でK君に対して焦れて逆効果に終わらせてしまう可能性もあるけれど、でも正にこういう手法をきっと考えると思うからこそ、同じ系統での成功例として全てを模する必要はないけれど一例として学んでいきたい。
・P84. 二つの視点が必要で、そのバランスが取れている家庭はうまくいく。「長期的な視点(≒父親)」では「何を目指すのか」「なぜするのか」を親子で話し合い、共有しおくことが大事で、「物事をスムーズに回していく(≒母親)」では、その場その場で柔軟に対応し共感する能力が大事。特に母親は「家庭の空気」も作っているので、相手の気持ちを創造するゆとりが必要、それがないと家の空気がぴりぴりして誰もリラックスできない
→そしてこれも問題だ。きっとうちは長期的プランがまだ子供自身に育っていない、そして私が一生懸命すぎて周りを緊張させすぎている、ただこの解決も私がだらーっと遊んでいればいいわけではなく、こなす内容や量を減らしてもきっと変わらない、新たにその方面のフォローをしつつ、切り替えなどをはっきりとさせなくてはいけないことなんだと思う。そしてこの点についても具体的やり方、解決策はなく。
■第4章 ほめても叱ってもうまくいかないのには理由がある
・P94 うまくいかないタイプは次の8通り。①「子供の教育を学校や塾に任せっきり」で教育どころか躾も丸ごと他人に依存しているとアクシデントに見舞われた途端パニックに陥り崩れ落ちる、②「悲劇のヒロインタイプ」は劣等感が異常に強く自信が持てない反面、うまくいくと自尊心を超えた優越意識も強く、いずれにせようまくいかない、③「優等生タイプ」は自分の栄光を元に「出来て当然」というプレッシャーをかけすぎ、「偏差値の高い国公立大学=幸せ」という1つの価値観しかない家庭の子供はその価値観から外れることを非常に恐れ、自分の存在そのものを否定される、④「八���美人タイプ」は家庭内と学校・塾で話す内容がまったく違うため、子供は混乱され、成績のみを重視し対人関係が崩れ、授業や指導をまじめに聞こうとしなくなる、⑤「夫婦喧嘩タイプ」は子供をパワーゲームの道具としてしまう、⑥「恋愛症候群タイプ」は、母親が「親」から「女」に代わったことを子どもが感じ取ると大きなショックを受ける、⑦「費用対効果タイプ」は、子供にお金の話をして叱るが、難関校合格というプレッシャーと闘いながら頑張っている子供には反発しかかえってこない、⑧「鵜呑みタイプ」は子供の話だけを信用し、不都合はすべて周りのせいだと考えるため、「うちの子は絶対大丈夫」というキーワードばかりで、「子どもの言葉や態度の嘘を見抜けない」。
・P109 やってはいけないことは、「ご褒美でつる」、「うまくいったら全部自分の力→増長する」、「言葉づかいや態度が否定的、感情的」、「謙虚な気持ち、素直な気持ちがない」
★・P114 ほめる叱る前に大切な7つのポイントは、①「子どもの気持ちを聞く姿勢を持つ」こと。帰るなり質問攻めにしたり、指示や命令をせず、「おかえりなさい」の後は子供の状態を確認し、子ども自身がどうしたいかを聞く、②「応援する姿勢を見せる」、③「命令口調はやめる」、「~したらどう?」という提案や、「~したほうがいいと思う」と自分の考えを伝える表現に変える、④「確認する」、⑤「励ます」、⑥「むやみに感情的にならない」、⑦「自分のことばかり話さない」
■第5章 成長を止めないほめ方とは
教育、特に国語力は大事。読解力や理解力、交渉力、洞察力などを身につければ、人にだまされたり、社会の風潮に流されたりといったことを避けられる、ほめると成長が止める子もいる、ほめすぎず、ポイント時に「ねぎら」うように。合格は通過点。必要なのは、「社会を生き抜く力」で、「社会に出てからも終わりはなく、自己研鑽、勉強しないといけない」ので、感謝の気持ちを忘れずに向上心を持ち続け、周りや社会に対して自分はどんな貢献ができるかを考え実行できるようにする。「今、子どもがしている行動をほめる(be+ing)」ことが有効。
★・P129 成績を伸ばすには、まず「1人で勉強できる」→「同じことを何度でも反復できる根気と集中力」を付けること。集中が苦手な子には、時間を決めて集中する練習をさせる。「今から5分、集中してここまで漢字を書こうね」と最初に決めて時間を計り、その間静かにそばにいる。5分後ストップをかけ、集中できていたなら「5分間、ちゃんと集中できたね」とほめる、目標まで書けなくても、繰り返していくうちに書けるようになるはず。時間を区切って集中する練習を繰り返すうちに、集中できる時間が少しづつ長くなっていく。うまくいかないときは、「ほめる」→「ねぎらう」(「叱る」→「諭す」と同じ)へ。すなわち、行動をほめるだけでなく、「あなたががんばったことはよくわかっているよ」とさらに子どもを気遣う言葉を加えること。
・P131 平均点以下の子どもの点数を伸ばすには、「信頼関係を築き(あなたは伸びるはず、でもそのためには自分で努力することが必要、できますか?)」、「伸びしろを見て(お母さんの言葉とゆとりが大切、言葉が否定的だと伸びない)」、「集中��の時間を延ばす(大抵6-7分しか続かない、10分まで延ばすのが大変)」、「得意な教科の点数を上げ」、「悔しさを成績アップの起爆材に」、「2段階上を狙って目標点数を設定する(自分の実績を語り、その上で"出来る子"と比べてそれ以上にできる、と自尊心を回復し育て、"一緒に"頑張ろうと声掛けする)」
・P137. 全員小1レベルからやり直しさせるとやる気がでる。そして日常的に小さな目標を設定し、「クリアする」ということを繰り返させる。「5分集中」が目標なら、自分で方法を考えさせ、「自分が決めた」ことでクリアさせることで自信の層を厚くしていく。
■第6章 成長を伸ばす叱り方のコツ
P144 伸び悩む子供は、「言葉が否定的(親も否定的な言葉遣いをしているか、親が非常にパワフルで子供のエネルギーを奪っている)」、「群れたがる(人に聞かないと自分の行動を決められない)」、「約束を守らない(忘れ物や遅刻が多いと信頼をなくし、自尊心も失う)」、「嘘が多い(家庭に問題が多いことも。注意深く観察を。)」、「体力がない」
・P150 叱る時、低学年に対しては「集中力と人間関係」に注目して、怒鳴りつけではなく、指摘する。言いつけタイプには「どうしていつも周りが悪いのか、おかしくないか?」と指摘し、考えさせる。この時期に指摘しないと、常に自分が被害者の立場で成長するにつれて友達とトラブルになり、孤立する。高学年に対しては「勉強の土台が暗記と集中」に注目し、集中が切れる子には、何かのせいにしていないか子供に問いかけ、それでも何かのせいにするときには教え「諭す」勉強しているそぶりをしていても、合格は掴めない。「学力」「精神」「健康」の三拍子を揃えるのが肝心。普段は穏やかに、いざという時ガツンと喝を。子どもの夢は「作文」で育てる。
「あなたは、お母さんの子だから大丈夫」