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さらりとした読み口だが、面白かった。
勢いに任せて読みきったけど、
再読すると違った一面を見せてくれそう。
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短編集9編
与謝蕪村のひょうひょうとした風情と妖の醸し出す不思議な空気が心地よい。若冲の蕪村評があったが、しみじみ納得。この中では「箱の中」『鈴虫』が良かった。
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与謝蕪村の周りで起こる不思議な出来事の短編集。
そこは、物の怪たちが人間界にたくさん住んでいて、あの世とこの世の境目もあいまいで、不思議なことがたくさん起きる。
本当に、昔はそんなこともあったのだろう。
「虫鬼灯」が良かった。
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この世のものでない何かと接した人々の話。ツバメがくれた宝物や妖刀、祖母が残した箱。怖い話はひとつもない。表紙の印象と違って、しっとりと優しい短編ばかりだった。
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夜が今よりももう少し暗く、分からないことに恐れを抱いていた頃には、人々の周りには多くのもののけ達が居たのかもしれません。
時代は近世江戸の頃、蕪村をとりまく人々の生活の中に見え隠れするもののけ達。けっしておどろおどろしいものではなく、小さないたずらがかわいくもあり、時にしんみりと切ない。
蕪村の俳句の世界が短い小噺となり、古典落語の人情話を聞いているようでとても不思議な世界観。前作「踊る猫」の続編ですが、是非「踊る猫」も読んでみたい。
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俳人・与謝蕪村が出会った、愛おしい人々と、いたずら好きの物の怪たち。。。
うだるように暑い夏の日。
忙しなく人が行き交う家から逃げ出した末吉は、涼しい蔵にもぐり込む。
大きな甕に入りうとうとまどろんでいると、どこからかボソボソと怪しい声が聞こえ……。
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デビュー作を入れた一冊目より話作りが上手くなってる。粒ぞろい。良か良か。だが、若冲が出てくる話だけは有名人を絡ませたかっただけなのか、それだけで満足してしまったのか、「若冲が蕪村をよいしょしてる」だけの話でしかなく、絡ませ方も無理やりな感じだし残るのは「それで?」な印象のみ。この話だけ極端に堕ちてるだけに残念。比較したかったのかなあ…ならもっと書きようあるだろに…。蕪村褒めてるだけだし。
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蕪村の周りで起きるちょっと不思議なあやかしたちの話9編
さらりとした語り口と蕪村の人柄が一体となって心地よい
知らない言葉にも出会えた
青嵐、虫鬼灯
あのホオズキの網の目の籠みたいなの好きだ
表紙もかわいいなあ
のびやかな物の怪たち、うふ
《 愛おしく いたずら好きの あやかしと 》
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前作の「踊る猫」がよかったので購入しました。
はんなり、というのでしょうか、京都のことばが優しく、物語の雰囲気を醸すのに一役買っています。
お話は、与謝蕪村が出会う、ちょっと不思議な、人情味溢れたエピソードです。
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悪い夢を見たら南天の木に話すと難を転じてくれる…先日行った一休寺の片隅に植わってたなぁ。
植物にも虫にも動物にも全てそこに生きる意味があるのを感じられることが喜びです。
『虫鬼灯』『燕のすみか』私の心の中にもある『箱の中』静かな余韻が残ります。
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与謝蕪村といたずら好きだけど優しい妖怪たちのお話。鈴虫の妖刀や蛍のお話が面白かった。ほんわかで少し感動も携えている話たちがよかった。
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表紙がとってもかわいいので、以前から気になっていた。
なんだかよくわからないものたちがわらわらと。
しゃばけっぽい感じなのかな、と思ったのだけれど、
本編に彼らがでてくるわけではない。
けど、気配はする、そしてちらりと姿をみせたりもする、
とゆー感じ。
これは、好き。めっちゃ好き。
蕪村さんってあの蕪村さん??
おお、若冲さんってあの、若冲さん??
っと、有名な人がちょいっとでてくるのがいい。
とゆーか、多分これは蕪村さんの句がテーマになっているのでしょう。
とはいうものの、蕪村さんがメイン、という感じでもなく、句の向こうに見えるそれぞれの人たちのそれぞれの物語が、優しくて切なくて、あったかくて。
どうかすると、ドロリとする展開にもなり得る状況もあったりはするのだけれど、そのへんはうまくかわして軽やかに語られる感じが、好き。
ああ、そこが俳句っぽいのかな。
燕のはなしのおたかの母親のキャラクターが、いい。
絹さんじゃないけど、ほれるわあ。(笑)
表題のは蓮がよかった。
うーん、そんな化かしにならあってみたいもの。
シリーズ化希望。
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なんだかすごくしゃれている。
未明の空をバックに、朝露を飛ばしながら飛び跳ねる狐の映像が頭に浮かんではなれない。
楽しい時間をすごせた
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「こんな狐になら一度はだまされてみたい。」
江戸中期の俳人、与謝蕪村の周囲で起こる不思議でちょっぴり切ない九つの物語。『踊る猫』の続編で、前作同様おおらかな蕪村の人柄が光る佳作。「蛍舟」「いたずら青嵐」「虫鬼灯」「燕のすみか」「鈴虫」「箱の中」「鵺の居る場所」「ほろ酔い又平」「恋する狐」収録。
突然ですが、浦島太郎が乙姫様からもらった玉手箱に入っていたものはなんだったと思いますか?蕪村流解釈によればそれは過ぎ去った時間という「真実」。乙姫様から「けっして開けてはいけませんよ」と言われながらも、それを開けてしまう浦島太郎に「人は確かめずにはいられない性分。たとえ不幸になったとしても真実を知り、次へ進みたがるものなのかもしれん」と解釈しています。
さて、「箱の中」と題された物語で、少女おりんがみつけた祖母の形見の箱の中には果たしてどのような真実が入っていたのか?この世の者ならぬモノによってあきらかにされたその真実は、おりんをまたひとつ成長させるのです。
表題作「恋する狐」は祭りのかえりがけその喧騒に酔った蕪村が、狐に見せられた風流で美しい夢。蓮の花の咲く池のほとりに佇む青葉の笛ゆかりの平家の公達の面影が、一幅の画を見るかのようにまぶたに浮かぶ。表題作にふさわしいファンタジックで粋な一編です。蕪村ならずともこんな狐になら一度は騙されてみたいものです。
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雰囲気良し、ちょっと香る切なさ良し。時代の風俗良し。
たまたま手に取った本なのですが、なかなか私好みで大変嬉しかった。だからAmazonでなくて本屋さんが必要なんですよね。表紙を見て惹かれる体験は大事だ。
話の流れ上大きなことは起きません。ゆるりゆるりと静かに切ない。だから大きな胸を打つ感じがあまりなかったのが星ひとつ減らした理由です。でも、大好き。
「蛍舟」よくよく読んだら、平家源氏の話が最初のこの話と最後の「恋する狐」でリンクしてるんですね。昔は蛍もたくさんいたんだろうな。今はぽつりぽつりしかいなくて悲しいですね。私もこんな風に死にたい。
「いたずら青嵐」この作者さんの芸術に関する思いが伝わってくるようだった。「ほろ酔い又平」とリンクしてるのかな。
「虫鬼灯」奇しくもお盆が近い。私の可愛いわんこは帰ってきてくれているだろうか。そんなことを考えていた。
「燕のすみか」こんな父親がいいですね。お母ちゃん激強。私も惚れ惚れしてしまった。
「鈴虫」結局佐々木さんとは結ばれなかったところが、なんとも切ないような、でもそれで良かったような。過去と現在が入り交じるからちょっと読みにくかった。
「箱の中」これが一番好きかもしれない。小鬼可愛いな。私の中にも小鬼はいるのでしょう。美峰さん、いい男ですね。おかしな縁談だけど、みんな幸せだ。不思議。
「鵺の居る場所」これが二番目に好き。みよちゃん、切ない目にあったのに前向きですごく強い。彼女の幸福を祈ってしまう。
「ほろ酔い又平」切磋琢磨しあう二人の異なる絵描き。いいですね。立場も違うし、描く絵も違うのにお互い認め合ってる。
「恋する狐」頭悪くて言われるまで敦盛だと気づかなかった。蓮生、なかなか律儀な人ですね。平家物語の敦盛の章をまた読みたくなった。
レビュー読んで、これが二冊目であることを知った。是非とも前作も読みたい。