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中学生の頃、恋愛小説を読むノリで読んで、意味が全く分からなかった。ちゃんと読み直したいと思ってたんだ。フランス革命と産業革命を経て、人々が土地や身分に縛られなくなりつつあった社会で、上流階級へ挑戦する青年の話だったんだね。何故私はこれを恋愛小説だと思った?コバルト文庫のせいかな。
原作を何カ所か抜粋した本。全文朗読でないのは残念だけれど、付属CDは美しい。フランス語の美しさは本当に…とにかく美しい。全文をフランス語で朗読したオーディオブックはあるのかな?フランスの朗読文化はどんな風なんだろう。こんなに美しい言葉だし、フランス人もフランス語の美しさを誇っているのだから、オーディオブックがあってもおかしくないよね。フランス語に本腰を入れるようになったら探そう。
ジュリアンが体験するパリの貴族社会では、ロッシーニや天気についての話しか許されていない。革命を恐れているからだ。誰もが自分の意見を表現することを恐れ、しかも退屈している。
礼儀正しさを保ちながらでも、生き生きした会話はできるはず。
『赤と黒』をきちんと読みたい。とりあえずは邦訳を。いつか原著を読めるようになるといいな。英語に訳されているかな?