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20141213 豊かな生活ができていないのと関係あると思う。病原は同じなら対応方法もいろいろ考えられる。一人一人が繋がっている社会、少し前まではあったのだから出来ない事はないはず。
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思春期の子供は、本当に大人から見たら些細なことで傷つき、疎外感を覚え、一歩間違うとあっという間に今いるコミュニティからドロップアウトしてしまう。だから、この本の内容は他人事ではなく、自分の子供、自分の孫の話だと思ったほうがいい。
自分の子供、自分の孫がそうなったときに、だれが手を差し伸べるか。裏社会の人間が手ぐすね引いて待っているのに負けないだけの、表社会の人間の手ぐすねが必要だ。
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娘をもつ母親で、18時〜19時くらいのツクモ近辺を歩くことがある人は、どのくらいいるのだろう?
秋葉原は変わったな、と感じてはいたけれど、土日の、18時を過ぎたあたりの客引きの多さは、実際目の当たりにすると、ここはどこだろうという気持ちになる。
実際その場にいってみると、確かにこれは、「生活安定圏の女の子達」が、うっかり入り込んでしまうかもしれないな、と感じられる。
思春期の女の子のよくわからない不安定さを巧みに掴み取るものが、そこにあると思う。
こういうものから適切な距離をとれるように育てるのは、実はすごく難しいことだと、私は思う。
2010年世代、なるほどです。
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現状は、行政や民間の支援者より、よほど裏社会の大人たちの方が女子高生たちと関係を築き、支援を提供し(但し、自分たちの商品として囲って搾取するために)、居場所をつくることに成功している。支援の窓口に来るのを待っていては、必要な支援を手元に届けられない。彼女たちのほとんどは生活に困窮して生きるために「JK産業」で働いている。「寂しさ」や「好奇心」といった類の動機ではない。
支援を届けるために積極的にSOSをキャッチして、繋がりをつくり、切れ目のない支援を行う必要がある。1つの支援機関で生活支援、就労、メンタル、家族関係などフォローすることは到底できるものではない。支援の網を広げていくことが必要。そして、1番重要なのは、子どもが「助けを求めてもいいんだ(SOSを出してもいいんだ)」「信頼できる大人って居るんだ」と思って貰えることではないだろうか。そこがスタートラインなのだと感じられた。
以下、心に残った言葉の抜粋。
「『ぐ犯少年』に対する措置はあるのに、なぜ、売春する
おそれのある男性や、少女を利用し違法に搾取しようとする大人たちに対しては何の対処もないのだろうか。少年たちは補導され、家庭や学校に連絡が行くのと同じように、犯罪予備軍の大人たちにも注意と家族や職場への連絡をしてほしい」
「日本では、学校教育における性教育やDV防止教育がほぼなされていない」「子どもや女性が性被害や暴力に遭わないための教育、身を守る方法を教育するだけでなく、男性が加害者にならないための教育や、被害に気付ける人を増やすための教育をしなければならない」
「厳しい状況にある人は大人も子どもも『人に頼る勇気』
がもてず、社会保障に繋いでくれる人とのつながりもない」
「子どもが『助けて』と言えない社会はおかしい」
「子どもを利用しようとする大人たちは、『困っている声』を敏感にキャッチし、アプローチしている。(中略)裏社会の大人たちは、具体的に彼女たちを支える仕組みを作っている。生活が困窮し、食事や住まい、託児所付きの生活支援をうたう風俗店で働く若年女性が増えている」
「彼女たちに必要なのは、①生活が困窮していても教育を受けられる状態にすること、②安心して過ごしたり眠ったりすることができる家、③安定して働ける仕事、の3つだ。それに加えて、『そこに繋いでくれる大人との出会いや関係性』」
「中高生は世間知らずで当たり前だ。世間知らずのまま裏社会へ流れ、そこで出会った大人に教育され、関係性も狭められていくケースは後を絶たない」
「『JK産業』に取り込まれていくような少女は、行政や若者支援者が窓口を開いているだけでは自分からは来ない」「表社会は彼女たちへの声かけをほぼまったく行っていない」
「裏社会のスカウトは、少女を最後まで見捨てない。一度
店に繋いだら終わりではなく、困ったことがあれば相談ののり、合わなければまた別の店を紹介し、少女の生活と成長をサポートし続ける」「一方、行政も民間も、卒業したら終わり、支援機関に繋いだら終わり、就職先が���まったら終わりという関係性や制度が多い」
→「一見、裏社会のスカウトは良いことをしているように見えるかもしれないが、商品として扱っているに過ぎない」
「どんなに社会保障が充実しても、そこに繋がることができなければ利用されるまでには至らない。社会保障の目的は『1人でも生きて行けるようにすること』ではない。人と人とが支え合い、知恵を出し合いながら生きて行くことができる社会をつくり、ほっとできる時間や笑顔になれる瞬間、気持に余裕をもてるような生活を誰もが送れるようになるための保障であるべきだ」
「少女たちに必要なのは、特別な支援ではなく、『困ったときに相談できる、信頼できる大人との関係性』」
「私にできないことなら、できる人につなぎたい。誰もいないより、ともに歩むほうがいい。だから、1人で抱えず声に出してほしい。声を出してもらえるような大人でありたい」
「一般論ではなく、あなただから、目の前のその子に
だからかけられる言葉をかけてほしい」
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女子高生が裏社会に取り込まれている実態が、現場に入り込んだルポによって、リアルに明かされます。貧困や関係性の欠如など問題点が述べらますが、ごく普通の女子高生が巧みに性産業に取り込まれる実態はショックです。本論ではありませんが、危険ドラッグの流通経路や消費に関わる対象が一般人化しているそうです。格差社会の進行とともに、裏社会に取り込まれる一般人が増え、日本社会が不穏になっていく兆しを感じます。
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「お散歩」について知っている人にとっては、驚くほどの内容ではないのかな。
僕は、読んで良かったとつくづく思いました。
パーソナル化していく人間関係が、このような状況を生みだしているのだと思う。
社会としてどのように考えていくのか。
集団的自衛権ばかりに目を向けず、目の前の子どもたちの防衛を考えてあげなきゃ。
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こういうJKビジネスを紹介してくれるだけの本かと思いきや、最終的にはそれが表社会にも出てきてますよ、ということか。ただ、そうは言われてもなかなか実感がわかないので、切実さが足りないと、自分で自分に対して思う。
子どものころは、無心で勉強するだけやったけど、じっさいに大学入って、卒業してから、社会を引いて見てみると、自分が生きてきたのとぜんぜんちがう環境がそこにはあって、なんとも言い難い気持ちになる。要は、裏社会と表社会の断絶は、たぶんもっと深いんじゃないか、ということです。
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同じ年頃の息子を持つ立場で、本当に複雑な思い。そんなにやすやすと、というくらい世間を知らない高校生。
稼ぎたい裏社会の大人の思惑ととにかく欲求を満たしたい大人の思惑……これがメディアなどで露わになることで、当たり前になっていくこと、世間に受け入れられていくことも恐ろしい。
低年齢化と貧困層からそうでない層に拡散していく構図はあらゆる犯罪にいえる。社会と大人としての責任を感じるが何が出来るのか…まず意識することだろうか。
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第三章(p121)まで読んだ。中学・高校の女学生が、無知と貧困ゆえに性産業に、自然に近づいてゆく状況が分かる。教育と貧困が、豊かな日本でも避けてはいけない問題となっている。
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子供を持つ親、子供達を教える教育者、世の中の大人達、そしてJKビジネスのターゲットになりえる女子高生達などなど…
みんなに読んで欲しい現実です。
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自分の過ごしてきた「女子高生時代」とは違う世界でびっくりしたというのが最初に抱いた感想でした。
JK産業に入る人たちにはさまざまな背景があると思います。
ただ居場所を探している、助けを求めている女子高生たちに対して、手を差し伸べる大人が「商品」として扱っているという現状がとても悲しくなりました。
彼女たちにとっては「ようやく見つけた信頼できる大人」が、実は自分を利用するだけに近寄ってくる存在だと気付いたら、彼女たちは余計傷つくだろうなと感じました。
簡単なことではないと思いますが、家庭や学校、地域…彼女たちの身近にあるネットワークのどこかが、手を差し伸べられるような、彼女たちの小さな「助けて」の声を拾えるような社会をつくることが大事だなと感じました。
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現在の女子中高生の見えない部分について勉強しておこうと思い、平積みされていたこの1冊を手にした。
内容は驚きの連続であった。
その中での一つ。アメリカの評価ではあるが、先進国の中で、日本は人身売買の規制を十分に行えていないと評価されているのである。本文の内容が事実であれば、そう言われても仕方ないことである。
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体当たり取材。女子高生達もお姉さんに話すかの如く接している。
JKビジネスのリスクやトラブルを主に取り上げているが、その悪い大人たちが一番彼女たちの話を聞いたりと、フォローしているのが何ともいえない。
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今年読んだ中で一番重みがある。仁藤さんが出逢い話を聴き伴走する女子高生のインタビューをもとに、「関係性の貧困」に生きる彼女たちとその周りの裏と表の社会の皮肉を冷静に綴っている。漠然とした「中高生の居場所づくり」という言葉に今呆然としている。今対面している若者については全くもって話せるような伴走ではないので一点だけ。仁藤さんのような視点と活動こそ、これからの究極のソーシャルワーク。あの時出逢えなかった「オトナ」に今自分がなろう。
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タイトル買い。仕事で役に立つんじゃないかと思ってかった。思っていたよりリアリティー。こういうことやりたいなあ、って思ってたことを著者がやっててうらやま。