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お惣菜屋「ここ屋」で働く3人の熟女のお話。
あ〜美味しかった。
違う、面白かった。
あさりフライ食べたい。ふきのとう味噌食べたい。桃素麺はいいや…
旬の物を食べておしゃべりして食べておしゃべりして。で、時間は流れる。心を消化させるには時間も必要だから。小さな温かい嘘もまた必要。
それにしても、江子(こうこ)で「来る」は無理がありすぎ…さすが自由の王国。
何処の街にもふらりと歩いていれば遭遇しそうなお惣菜屋さん。行ったことありそう。行ったことある気がしてきた。じゃぁ違わないじゃん。
あ〜美味しかった。
荒野さんの作品をもっと読みたいと思いました。
次は何を食べようかしら。
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商店街の小さいお総菜屋さんで、わけありなおばちゃんたちが織り成すてんやわんや物語、、というところでしょうか。昔ながらのおかずが次から次へと登場して懐かしい気持ちになりました。
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出てくる料理が美味しそうで、空腹時には読んではいけませんな。しかし、出てくる女性三人がみんな、痛々しいほど重々しいものを抱えてて、胸が詰まった。横からもぎ取られるように、日常を失っていく。現実に、悲しみに、心が追いつくまで、みんなとっても時間がかかってる。私は…恋愛や家庭では、幸運なことに、そういう痛みは持ってないけど、別の痛みがあって、それに11年経ってもまだ心は追いついてない。苦しくて、投げやりたくなって、でも容赦無く朝は来る。料理をひたすらこなしながら、包丁を握る手に、無心になることで、彼女たちはなんとか生き延びてきた。そして、少しずつ時間と日々の営みが心の痛みを追いやってくれる。最後は少しの救いと笑いとともに。年をとってからまた読み返したい佳作。
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出てくる食べ物はとてもおいしそうだった。
登場人物について・・・60前後でああいう人はいるのだろうか?今まで、私は見たことがない。
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201408/登場人物達は60代。その年だと恋愛とかどうでもよくなるのかなあって思ってたから、最初は意外でもあったけど、その年だからこそ抱えてきたものや出せない心の機微があったりで、じんわり切なさやおかしさが響く。
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いくつになっても、変わらず、元気でいこうとおもえるような話。
60歳、離婚したり、死別したり、未婚だったりと、シングルの女性3人が、お総菜屋さんで一緒に働いている。友達という関係でもないけど、お互いを心配しあえる人がいるって大切なことだなぁ。と思えるお話だった。
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酸いも甘いも噛み締めた、でもまだ現役な熟女三人組のお話。
美味しそうなお惣菜とともに語られる三者三様のエピソードが
とっても美味しいです。
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2014年9月15日読了。
購入、というか、買ってもらった本。
サトさんと本を贈りあう「本屋遊び」2014☆
ものすごーく、美味しそう。どんな人も、食べていくのだ、としみじみと。
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やはり料理が上手、ぱぱっと作れる女性は素晴らしい。それぞれ少しずつ悲しみやら痛みを抱えた3人が切り盛りする惣菜やさん。近所にこんな店があったら良いな~。嬉しい時も、哀しい時も、疲れた時も、美味しいものが少しだけ心を軽くしてくれる。
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惣菜屋で働くそれぞれ訳ありの三人の女性たちの物語。登場する料理がどれもとびきりおいしそうで、でも物語は少しほろ苦い。
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人それぞれ。女性はそれぞれ。
生きたいようにいきているはず。
なのに苦しいこともある。
それでも前を向いて歩いてく。
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つつましくその日その日を淡々と生きているように見えても、その人なりの人生ドラマと悲喜こもごもがあるのですね。
解説には色々買って総計1,030円のお惣菜のお店が羨ましい的なことが書いてありましたが、一人分のお惣菜としてはちょっと高い気が・・・。
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お惣菜屋の「ここ家」のにぎやかなオーナーの江子にむっつりの麻津子と内省的な郁子、それぞれの事情で独り暮らしの三人の日常の心のひだを紡いでいった短編集。食べものの描写も味わい深かった。
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いやぁ~、上手いなぁ~!
思わずゴクリと唾を飲み込んでしまう
冒頭のお米が炊ける描写の威力に
一気に引き込まれた。
(コレが官能的なのですよ笑)
本作は東京のとある商店街にある
『ここ家』という惣菜屋で働く
60歳の女性3人の
切なくもあたたかい日々を
季節の料理とともに描いた連作短編集です。
お喋りで豪快な性格の
『ここ家』のオーナー、江子(こうこ)。
真っ黒な短髪に地味な服装、
少し気難しい性格の麻津子(まつこ)。
三人の中では一番年上だが
内省的で内に秘める性格の郁子(いくこ)。
転んでもタダでは起きないしたたかさと
少女のような瑞々しさ、
歳をとる怖さなど豪快に笑い飛ばしてしまうほどの
芯の強さとタフなハート。
なんと人間的魅力に溢れた三人なのか。
それぞれがそれぞれの傷や
大人の事情を抱えながらも
季節の食べ物に力を貰い逞しく生きる彼女たちを見ていると、
年を重ねていくことも
そう悪くはないのかもと
素直に思えてくる。
(様々な料理を絡ませながら女性三人の生き様や辿ってきた道のりを浮かび上がらせる構成と人間の描き方は
本当にお見事!)
それにしても米屋の若いイケメン店員、進をめぐる
三人三様の争いにはホンマ笑ってしまった。
そして彼女たちの作る料理の
チョイスがまた
心に沁みる。
シメジと椎茸とエリンギに牛コマが入った
バター風味の茸の混ぜごはん。
烏賊とさつまいもと葱の炒め煮。
鶏と豚の合挽きを白菜で巻いて中華風クリームスープで煮込んだロール白菜。
江子の届かぬ想いが詰まった
京風おでんのひろうす(がんもどき)と
揚げたてのあさりフライ。
亡き母に思いを馳せる
麻津子のオリジナル料理の桃素麺と
麻津子が幼なじみにふられる原因となった
茹でたてのとうもろこし。
息子が死んだのは夫のせいだという思いから逃れられない郁子が作る
ほろ苦いふきのとう味噌。
何を好んで食べるか、
何を好んで作ってきたかは
毎日の積み重ねが如実に現れるし、
その人の経験や人生観が左右する。
簡単に言えば
料理にはその人の人となりや、
哲学や思想や人間力までもが
形として現れるものなんですよね。
主人公が若い女性ではなく
辛い過去を背負って60歳まで生きてきた
彼女たちだからこその手の込んだ料理の数々には
彼女たちが選びとってきた人生が浮かび上がるし、
生き様がオーバーラップしてくるのです。
人生はままならない。
だからこそ人は料理で未来に立ち向かう。
料理を作るという行為は
明日も生きていこうという生きる意志であり、
まだ見ぬ未来への祈りでもあるのかな。
人は自らが生きるため
愛するが人のために
料理を作る。
料理を作る行為は無意識��うちに五感を刺激するけど、
この小説もまた
匂いが、食感が、作る時の音が、
出来上がりの様が、
読むだけで目の前に浮かび上がり、
その味わいさえもが
文章の隙間から疑似体験できてしまう
お腹が空くと同時に
希望をくれる良作です。
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60代の女性達、いわゆるアラ還が主人公という内容が私にとって新鮮だった。
ただ楽しいだけではなく、色んな苦しみや哀しみも経て今を生きている。
総菜屋が舞台なので、美味しそうな料理がたくさん出てくる。「生きる事は食べる事」とよく言うが、まさにその言葉通り。ちきんと生活しているんだな、と感じる。
3人の仲は良くても近すぎない関係、良いな。こんな60代なら楽しそう。
2015.2.26