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『退出ゲーム』、『初恋ソムリエ』に続くハルチカシリーズ三作目となる連作
ついに吹奏楽の甲子園である普門館へ向けた予選会がスタート。これまでのキャラのコミカルさに加え、大会前の緊張感など、部活ものの青春感も出てきています。
そして、それに加えて出てくる謎の数々、予選会場にいた迷い犬の飼い主さがし、マンションの幽霊騒ぎ、といった前半二編、そして、意外なところに謎のある後半二編、
マンションの幽霊騒ぎが描かれる「ヴァナキュラー・モダニズム」は、謎が解けてからの最後の場面の情景が色々な意味で夢が溢れていて印象的です。建物全体を使った壮大な仕掛けと、そこから分かる人の人情のバランスが絶妙です。
大会で異彩を放つ吹奏楽部の隠された秘密を探る「十の秘密」、大会会場で計画される振り込め詐欺の顛末を描く表題作「空想オルガン」は、どちらも作中に出てくるアイテムやキーワードに意外な意味づけがされています。
そして、そこから導き出される真相も意外な展開で、こうした奇想天外さがまた初野さんらしさを出していると思います。
仕掛けもしっかりと活かしつつ、またシリーズとしても、初の公式戦ということで一つの転換点となりそうな作品。今後どうシリーズを進めていくのかも気になります。
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ハルチカシリーズ3冊目。いつもハルタとチカちゃんの会話が楽しい!チカちゃんの言動も好きです。「ジャバウォックの鑑札」…犬の飼い主が2人出てきて、どっちが飼い主か推理するお話。「ヴァナキュラー・モダニズム」…家を借りるため借りようと思った家の謎を解く。「十の秘密」…上手い吹奏楽部のある高校の謎を解く。「空想オルガン」…それまでに出てくる渡邊さんの仕事に注目するもの。最後の終わり方が良いです。
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相変わらず謎解きの謎がヘビーなものばかり。登場人物ごいい人ばかりでお話に引き込まれる。青春ていいなという気分に。
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ちょっとカタルシスに陰りの見えてきた感が否めないが,よくあるシリーズものとは異なり,時間が常に流れていく中での主人公達の成長と視点の変化が楽しめる.
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タイトル作のオチが全く予期していなかった人でびっくりした!
短編集な感じなのにストーリーがちゃんと繋がっていて、最後は少し泣ける。
高校生に戻ることができるなら吹奏楽部に入るのもいいなぁと思わせてくれる一冊でした。
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輝いた時間の記憶を、糧にして。
ハルチカシリーズ第三弾。いよいよコンクールに臨む清水南高校吹奏楽部。ところがコンクール当日でも、難題が降りかかってきて――。
ハルチカシリーズは、青春真っ盛りの高校生活がメインだけれど、すぐ隣に青春を通り過ぎた人たちがいて、チカやハルタが解く謎は、彼らの青春が決してきらきらしただけのものではなかったという真実なのだ。チカとハルタ、それから仲間たちの高校生活だって、決して明るいだけのものではない。知りたくなかったことや、傷ついたこともある。けれど、物語は語られる中で、きらきらした青春へと描きなおされる。読者は(もしかしたら書いている作者も)、爽やかな青春物語としてこの作品を受け取る。そこに一抹の寂しさを感じながら。
「イントロダクション」「ジャバウォックの鑑札」「ヴァナキュラー・モダニズム」はほぼチカの語り。けれど最後の「空想オルガン」はある男(「ジャバウォックの鑑札」に出てきた“フリーライターの渡邉”であることが最後でわかる)とチカの語りが交互に出てくる。ある意味「空想オルガン」は特殊。謎を解くのはハルタでもチカでもない。キーパーソンはクラリネットの芹澤さん。「ジャバウォックの鑑札」では、まさかこんな方向に転ぶとは思っていなかったのに。
「イントロダクション」は、この『空想オルガン』だけではない吹奏楽部で過ごした高校生活という青春時代を過ぎたチカの語りだ。突き放された気持ちにもなるが、他の章が、より青春まっただ中として爽やかにも感じられる。しかし寂しさは否めない。
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すごい良かった!!
渡邊さんが実は…っていう展開や芹澤さんと同じ遠野さんにまつわる話や離れてしまった親子の話
どれも、人間味が溢れて好きな作品でした!
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2016/4/19
先生の秘密が気になる木。
やっぱ読んだらすぐここに入れないと忘れちゃうな。
いろんなバージョンの表紙があるようです。
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伏線の繋がりが読み返さないとよく分からず。
記者がやたらと前に出てくるな、と思ったら、とか。
その奇跡まだ出てくるんだ?とか。
今作も楽しめた。
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図書館で。
ギャル吹奏楽部のお話が面白くもちょっと切ない。今度S.キングの小説作法読んでみようかな。
全然進展しないようで毎日は過ぎていき、物事や季節は変わって行く。彼らの成長ぶりが吹奏楽部のスケジュールと共に見れてとても面白い。そして今度こそ芹澤さんは仲間になれるのかな?というわけで次も楽しみです。
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ハルチカシリーズ3作目。今作は地区大会を舞台にし、その裏で起こった謎を推理力を駆使して解き明かす。吹奏楽のコンクールにまつわる裏側も書かれて、常連校でなく、無名校が賞をとってというどの学校も目が離せない面白さも感じる。ヴァナキュラーモダニズムの話では不動産と貯金箱との関連性、ハルタの姉が出てきて、謎解きの鍵となったり、おじいさんの味のある人柄が良い。表題作は、オルガンのもう一つの意味が結末を表していて少しばかり驚いたこと、繋がる一つの命を感じ、地区大会後の部員の安堵感、充実感が青春さ溢れていた。
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今回もトリックに驚かされたしほんとうに意外で頭いいな〜と感心してしまった…。吹奏楽やってたわけじゃないけど、うまい演奏じゃなくて聴いてて疲れる演奏が良いって描写、すごくチカちゃんたちっぽくてなんとなくわかるな〜って思いました!
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ハルチカシリーズの第3巻。この巻の途中までがアニメで放映された話で、その後はアニメでは放映されなかった東海大会の様子など。ハルタの残念美少年ぶりが他の巻よりも際立っていた印象。
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今回のチカちゃんの名言
「つまずいたっていいじゃない。上に向かってつまずけば高く飛べるかもしれないじゃない。手足をジタバタすれば、もっともっと飛べるかもしれないじゃない。」
空想オルガンで
マンボウは渡邊と家族を再会させるように図っていたのかな?そのために元々渡邊の家族にオレオレ詐欺を仕掛けるつもりだった?渡邊は孝志の母親から取ることを選んじゃうけど…
ネガティブなハルタに啖呵をを切った後で、皆から隠れてこっそり号泣するチカちゃんに胸が詰まる
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穂村チカは、憧れの草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る高校2年生。同じく先生に憧れている、幼なじみの上条ハルタと、恋のさやあて(?)を繰り広げながらも、夏の大会はもう目前。そんな中、どうも様子がおかしいハルタが、厄介な事件を持ち込んで…!?色とりどりの日常の謎に、頭脳明晰&残念系美少年ハルタと、元気少女のチカが立ち向かう!絶対に面白い青春ミステリ、“ハルチカ”シリーズ第3弾。