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投稿者:しましま - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズ、日本の古典と中国の古典はほぼ揃えてます。部分抜粋ですが、読み下し文と訳文と解説と原文が並んでいて、入門編にはよいと思います。全40巻の原典は長すぎて、後醍醐帝が崩じた辺り(21巻)でまだ半分かと愕然とするんですが、先にダイジェストでおさえておくといいと思う。原典はカタカナだけどひらがなに直してあって、その点も初心者には読みやすい。
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南北朝時代がこれほどの動乱の世であったとは知りませんでした。楠正成の活躍と悲劇はほんの取っ掛かり、そこから更に血腥い抗争が延々と続く。どこまで史実かは別にしても、これでは民心もさぞ荒んでおったろうと思われました。
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楠正成が正行への有名な教訓で、「獅子は、子を産んで三日経った時、数千丈の断崖からその子を投げ捨てる。その子に獅子としての素質が備わっていれば、教えなくても宙返りして、死ぬことはないと言われる。」は印象的でした。
不安定な時代で、女を巡る争いもちらほらあったようです。
あと、足利尊氏は出家しようとしたり自害しようとしたが周りから止められたから歴史に名を残せたようです。
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鎌倉殿も終わってしまいせっかく鎌倉時代を学んだのでもう少しこの先の日本の世の
中をチラ見したい
そうだ!
「太平記」があるじゃないか
南朝北朝、吉野、後醍醐天皇、楠木正成…
気になるワードがたくさん含まれている
冒頭は政治観がかかれる
理想の政治は、君徳にに従った臣下の仁政にあると考える
天の徳…君主の守るべき道(帝道)であり、国政の最高指導者が身につけるべき品格
知の道…臣下の守るべき道(臣道)であり、君主の命令を執行する人間が持つべき、民への思いやり、慈しみをいう
そして後醍醐天皇は君主のもつべき徳に背き、北条高時は臣下のもつ礼に欠け、国家
が大乱に陥った
平安な日は一日としてなく、長寿の老人は一人もいなかった
安心して暮らせる場所はどこにもなかったという
ここからは怒涛の動乱期50年
陰謀、裏切り、だまし討ち、拷問、仇討ち、離反に謀反、合戦に次ぐ合戦…
とにもかくにも戦乱の世なので、ほとんどが悲劇でかなり切ない
合戦に敗れ、もはやこれまで…となったときの自害、集団自決の死体の山と血の海、
兄弟での刺し合い、
最後は串の刺した魚のように連なって自決、自ら腹を掻っ切って火炎に飛び込む…
読むに堪えがたい
そう北条一門の最期もすさまじかった
ある寺での死者は800人を超えたという
想像するだけでやりきれない
そんな中、魅力的で個性あふれる人物たちの活躍は晴れ晴れしい(やっぱり悲劇は伴
うけれど)
楠木正成の知的な計略の数々、そして親子の最期の別れ
後醍醐天皇の子息、大搭宮の悲運
再三自害するまでに追い込まれるも逆転劇を繰り広げる足利尊氏の強運さ
一方の脇役ともいえる人物たちのショートストーリーは興味深いものがあった
やはり人に焦点を当てた歴史はリアルさが急にUPして心に訴えられる
随所に興味深いエピソードが散りばめられている
が、やはり歴史的内容はなかなか入ってこず…残念
なにより登場人物の多さに苦戦した(苦笑)
南朝、北朝、幕府…そして皆がすぐ寝返るため一体誰が誰の味方で敵なのかわけがわ
からなくなってくるのです…(涙)
そして〇〇の合戦、〇〇の戦い…だらけ
途中からお手上げ状態に…
もうちょっと知識が増えたら再読したい
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「古典を難しく感じるのは、時代背景が分からないと作品の内容が理解できないところにある。ビギナーズ・クラシックスシリーズでは古典の原文→その現代語訳→さらにその部分の解説という構成になっているので、当時の風習などを理解しつつ、原文の雰囲気を味わいながら古典に親しむことが出来る。」
(大居雄一『身になる読書術』の紹介より。
後醍醐天皇即位から室町幕府細川頼之管領就任までの、史上かつてない抗争の時代約50年間を描く軍記物語。新田・足利・楠木らの強烈な個性の人間たちの凄まじいドラマが錯綜・展開する南北朝の歴史をダイジェスト。