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諸戸道雄にも幸せになって欲しかった。最後の文で彼の思いの強さを再確認し、彼こそこの物語の主人公だったのではないかというくらい心に残ったキャラクターになった。
正直、はじめての江戸川乱歩作品で想像以上の気持ち悪さと、その当時の時代背景もあると思うが、差別用語の多さから、読むのが辛いと感じる時もあった。
でも、後半の伏線が綺麗に回収されていくところは流石としかいいようがない。
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これぞ、ザ・江戸川乱歩!不具者が跋扈する怪しい島、土蔵に閉じ込められ、学校どころか人間すら見たこともないシャム双生児、抜け出せない井戸の地下迷路、とにかくとにかくオドロオドロしいことこの上ない‼︎時代なんだろうけど、このオドロオドロしさが大好きです☆
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今まで色んな人のミステリーを読んできたけどやっぱり江戸川乱歩しか勝たん、とこの本で再確認。
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深山木の殺され方が本当にわからなくて、え、どうやった??ってなってたけど読み進めていく内に納得。
だいたいのミステリーってこの人犯人っぽいな、って人が最初から居たりするけど江戸川乱歩作品は全然犯人が読めないから面白いんだよな(この作品はなんの関係もなさそうな人が真犯人だから尚更)
次は黒蜥蜴読みたい
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再読
今読んでも最高のミステリ・冒険譚
途中(深山木の変死)を境にテーマがガラリと変わる
しかし、ここに世にも恐ろしい企てを画策する傴僂男・丈五郎や、本作のもう1人の主役である諸戸道雄の性的倒錯が加わり単なる王道小説に終わらない。
蓑浦のイメージは初めて読んだ時から東京喰種の金木研
諸戸道雄の一途と秀ちゃん(緑)の可愛らしさに乾杯
諸戸の生き様は一生忘れないだろう
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ただのミステリーでは語れない、情念や色香。
登場人物たちの魅力にグイグイ引き込まれる傑作です。
ただ、道雄にも幸せになって欲しかったなと思う。最後の一文を読み終えたときの切なさが、いつまでも余韻を引く作品でした。
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密室殺人、衆人環視の中での殺人、二人の探偵役、謎めいた屋敷…とミステリらしい語句を並べてみたが、もう、読後は諸戸道雄可哀想に尽きる。
あれだけ尽くしているのに、箕浦の冷たい所業。
諸戸の気持ちを知っているから都合の良い時に頼るだけ頼って、でもやっぱり受け入れられない、尊敬してるし友達としてなら平気だけど、愛情は無理って。一般的な感情なのだろうけれど、諸戸に同情してしまう。
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最初の文章から引き込まれる文体なので最初からとても楽しめます。また主人公が謎に迫っていくのを第三者目線で追っていけるため読みごたえがあります。
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★★★☆☆ 3.7くらい
殺人事件の解決よりもその背景にある妙な因縁が恐ろしかった。道雄が不憫で仕方ない。
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主人公は30にならぬ年でありながら、全頭白髪。また美しい妻の大腿部には、まるでそこに足が生えていて切り取ったかのような傷跡がある。この訳はいかに、というところから物語は始まる。初代と出合い幸せ真っ只中の主人公の人生が道雄の求婚から狂いはじめた。初代の変死を胸に素人探偵、久保木を頼るも同様、変死してしまう。道雄と共に変死の犯人を突き止めるが、それは悪夢の始まりに過ぎなかった。世を恨んだ片輪者が、人工的に片輪者を製造するという地獄。財宝を求めて洞窟に閉じ込められてしまう恐怖。絶え間ない戦慄が続く中、合間に各々の倒錯した愛が挟まり、全体的に気味悪くドロドロとした人の気持ち悪さそのもののような様相を帯びていく。しかし、目を離すことはできない。
珍しくラストがハッピーエンドで丸く収まっているのだが、それまでオドロオドロしすぎているので物足りない感じはなく、むしろほっと安心する
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最高すぎる、大好きな要素がてんこ盛りのちらし寿司!考察もいくらでもできる。諸戸さいこう…
映画化は難しいだろうから、ストップモーションアニメとかにしたい…
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色々と考えさせられる話でした。
結局、蓑浦くんが一番の鬼なんじゃないか……?と思ってしまう。
今では妻がいる、という出だしからの最愛の恋人の死……とか言い出しててもう読者としての私の心は「えっ?」だったし、道雄くんの気持ちや行動を考えるともう少し受け入れてくれても、なんて気持ちになってしまうので。
そして途中で本人も言っていたけれど、蓑浦くんが発端の殺人が起こりすぎた。
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感動するほど面白かったです。ただのミステリーではなく、切ない恋愛やハラハラドキドキの冒険、その他色んな要素が詰め込まれていると感じました。
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諸戸をホスト部の環先輩、簑浦をXXXHOLiCを四月一日で想像した。
江戸川乱歩って感じのグロさがでていてよかった。
孤島の鬼をエゴサしたらサジェストに「諸戸 かわいそう」ってでてきてちょっと笑った。それな。
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怪奇も含んだサスペンスストーリーで読者にも呼びかけるような文調で淡々と読む手が止まらなかったです。最終に戦慄する様なバッドなどんでん返しも想像したけど、その裏切りは無くて前向きな終わり方でよかっだです。
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鬼というフレーズが作中何度も出てきますが、みんな鬼であり人間です。良い意味でも悪いでも、一度執着したものを忘れることなんて出来ないんですね。道雄の蓑浦くんへの愛も、蓑浦くんのどこまでも初代と初代と同じ血の緑への愛も、そのまた丈五郎の復讐心も。
個人的には蓑浦くんの、諸戸さんが自分のことをを好きであるということを自覚した上でそれを利用している部分も、死に際にも諸戸の愛を受け流すことはできても受け入れることはできないと逃げ出す場面が印象的ですね。ただ、そんな不思議と周りを振り回すかのようなどこか少年心を感じさせる蓑浦くんに諸戸さんも心離れられなかったのでしょうか。諸戸さんにとっての幸せとはなんなんだろう?