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この作品を読んでいて、時折出てくる未来の話というか書かれている現在進行形のその後みたいな文が好きで、昔からエピローグとかがなぜか好きだったなと思い出した。
このあと十年間で九回旅行にいって、その旅行した土地の内訳を書いてそのうち二回同じ所に行った一回が二人の最後でこの時(二人で行った最初の旅行)の旅行の十分の一にも満たない気持ちだったのは男に女ができたからだ。みたいな描写。
現在からしたら過去に起きた出来事が書かれている、登場人物はその後も生きたんだなあというか人って変わるっていうのを肯定じゃないけどそんなものだよねって思うし。
タイトルは思い出せないけど柔道マンガの最終回のエピローグで誰々と誰々が結婚する(えっ、あいつとこいつが!みたいなふたり)が三年後離婚とか、交通事故で死亡とか、彼女ができたとか文字だけあって、それも印象として残っている。
今の気持ちとか想いとか当然大事でいちばんリアルだけど後から思い返すとあれってさあただの思い込みだったよねみたいなことが人生にはたくさんあって(だからこそその当時、その刹那にはめっちゃ意味があって大切なんだけど)、時間を書くというのは過去という地層ができていてその上にずっといるっていう感触を確かめたいってことなんだろうな。
美緒と犬と猫の三人、美緒の熱情というかややこしく独占欲の強くて、しかし恋人からすると可愛らしい(付き合って燃え上がっている最中)女の子のペロッと舌を出しながらの行動とそれによる被害というか因果は仕方ないけど狂うぐらいの恋をしたならば、きっと後からあの頃の自分の行動を思い出し殺したい自分みたいなこともあの時の恋人の顔や匂いや風景なんかはずっとずっと忘れないんだろう、そんなものがあれば今を生きていけるというか今いるのはそれがあったからなんだと思えるものなと思った。しかし、読み出すとどんどん読めてしまう、個人個人がとてもいい所と悪い所が出ていて僕らってこんな感じだよねって思えた。(ハードカバーのレヴューと同じですが)
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椰月さんが、自分の本で一番すきな本らしいです。主人公の美緒は、多分「なんてやつ…!」って思われる人物だけれど、でも誰でも美緒みたいな、ずるい面とか、自分が一番大事っていう感情は持っているんじゃないかな。最後まで憎めない主人公でした。でも、自分が美緒と同じことされたら、憎むんだろうな~笑
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まっすぐな恋愛小説に吸い込まれるように読破。
幸せさと切なさと、なんだか昔味わったような感情がよみがえる感じ。
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女性視点での恋愛小説。美緒って凄いなぁって正直思う。「好きになっちゃったんだからしょうがないじゃん」、「どっちかなんて選べない」、女性と男性の感じ方は違いがあるかもしれないけどこの言葉は分かるような気がする。自分で気持ちのコントロールが出来なくなるんだよね。それにしても健太郎と寄りを戻さなかったことは良かったかなぁ。結局、結婚したのは総務の人だったのだろうか…。 そういえば、気づいたか自分も足を4の字にして寝てた。
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大上段に構えたみたいな題名にむしろ鼻白んでしまう人もいるかもしれない。厚いし。
けれど読み始めてみればすぐにわかるはず、これは面白い小説です。
細かく、まとまり良く区切られた本文を少しずつ読んでいく感覚は、新聞連載小説を読んでいる時のそれに近いんじゃないだろうか。
語り手は俯瞰的で、遥か高みから人物の一挙手一投足をつぶさに見下ろしていたと思ったら急に舞い降りてきて、彼らの心の中をあからさまに覗き込んだりする。そして時には、自由に時間を飛び越えたりもしてしまう。
この語り手の「自由自在」感には、一種の風格さえあるように思う。むしろ様式美と言っていいかもしれない。
何というか、「これぞ大衆小説」という感じの、オーソドックスな小説ではないだろうか。
タイトルに恥じること無き、大上段からまっすぐ振り下ろして脳天かち割ってくるくらいの、オーソドックスな「恋愛小説」。
小説としての様式美。恋愛小説としての様式美。大衆小説としての様式美。
いやもう、やっぱり小説って面白いよね。
物語の結末も言ってしまえばありふれた終わり方なのだけれど、これはこれで、恋愛における様式美なのであろう。
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23歳の美緒には、大好きな彼の健太郎がいる。かっこよくて、優しくて、結婚するだろうなと思っている彼が。しかし、サスケと寝てしまった。気が合う同士、会ってるだけだからいいじゃん、と思っていたがーー。好意、愛情、執着、秘密、嫉妬……。恋愛の感覚、感情のすべてが描かれた恋愛大河叙事小説。解説・唯川恵
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分厚い本で時間がかかったけどなんとか読み終わりました。タイトルそのまま恋愛模様なんだけど、読み進むにつれ、ここまで分厚い必要があるのか?とも。まぁぐだぐだ進む分だけ、主人公のぐたぐだというか、地球が自分中心に回っている感がよくあらわされていたというのはそうだけど。
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表紙買いしたけど、正直失敗だったかなあ…。恋愛ものにしてはけっこうな長編だったけど、最後のほうは読むのが苦しかった。いろんなひとのいろんなエピソードが入ってるけど、詰め込みすぎ、だったんじゃないかなー。もっと短いお話だったら面白かったかも、と思うくらいには。
終盤にかけて、終わりかけの恋を読むのがしんどかった、というのもある。
恋愛の終わりって、しんどいよね。うまくいかないのはわかってるけど、別れられないあの空気。
それにしても、岡見美緒。
恐ろしい女や。
自分本位すぎて、共感はできない。
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登場人物が、ほぼ全員ビッチという...(^ ^;
すがすがしいほどに(ある意味)クズな小説(^ ^;
当人たちは「恋する気持ち」にまっすぐなのでしょうが...
むかし「愛は地球を滅ぼす」と言った奴がいたが、
正にそんな感じにさせられる(^ ^;
まともに読むと人間不信になりそうな一冊(^ ^;
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よくある恋愛小説。
ただし、心理描写がとても細かい。
ごちゃごちゃして、最終的にはあっさりと終話。
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23歳の美緒には、大好きな彼の健太郎がいる。かっこよくて、優しくて、結婚するだろうなと思っている彼が。しかし、サスケと寝てしまった。気が合う同士、あってるだけだからいいじゃん、と思っていたがーー。行為、愛情、執着、秘密、嫉妬……。恋愛の感覚、感情のすべてが描かれた恋愛大河叙事小説。
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長い…とにかく長かった。読み終えるまでに主人公の浅くて幼稚な恋愛感情に飽きてしまい、苦痛で仕方なかった。それでも最後まで読んだのは、たぶん、自分が忘れてしまった若い頃の恋の落ち方や終わり方を、思い出したかったからなのかも。でも、こんな恋愛感も主人公の自己中心的な身勝手さも、よくよく考えてみても共感できる部分が少なくてやっぱり読むのは時間の無駄だったかも。。
作者の他の作品は読んだことがないですが、、ここまで若さ溢れる恋心の嫉妬や移ろいを、ある程度の年齢を重ねた人間が描けること自体が、とにかくすごいと思う。
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端的に言えば、主人公(女性)と恋人含めたその周辺の恋愛模様を、数年の間、のぞかせてもらうような小説。
この小説には「ヒロイン」は出てこない。多くの人に共感してもらえるような女性はでてこない。特に主人公。
私の身の回りにも覚えがない女性ばかりだ。
しかし、本来、恋愛に素直に反応するならこの小説のような反応をすることなのか。大人になると、いろんな「制約」を自分に課してしまうことがあるが、この小説の女性にはそういうのがあまり見られない。
一方、登場する男性は比較的好感が持てる。(もちろん全員ではない)
女性はとがらせ、男性はまるめて、物語のバランスが保たれている(ように思う)。
とはいえ、社会にはひとくせもふたくせもある人たちの集まり。
自分があまり見えてないだけで、本当は社会のどこかしこで、小説のような世界が展開されてるのではないかとも思う。
その意味では自分が見えてない世界を気づかせてくれるという小説だったかもしれない。
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傑作「るり姉」の作者による長編エロ小説。「恋愛小説」よりも「モンスター」のタイトルの方が合っているのでは?男を翻弄する主人公の行動は驚愕的、作者の妄想が暴走している。
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まあまあ長い文章であり、かつ恋愛以外の要素がほとんどないし、大きな事件が起きるわけではないけど、ついつい読み進めてしまう面白さがあった、感情移入できる部分とできない部分が交互に出てきて、読むのにちょっと体力を使うくらい、のめり込んでた本、最後の解説まで含めてすごい読後感ある本だった、時代は今とはちょっと違うけど女の人ならみんなどこかしら共感できるんじゃないかと思う。
主人公はすごいわがままで何言ってんだこいつみたいなことばっか主張する女だけど、本当は私もこういうふうにできたらいいのにってどこかで嫉妬してるからそう思うのかもとも思った(もちろん理性や倫理に欠ける行動は違うけど)、冷静になれる恋愛と狂おしいほどに苦しくなる恋愛は両立できないし、どっちかの恋愛をしているときにはそうじゃないほうの恋愛につい憧れてしまったりするけど、結局恋愛に正解はないんだなと思う、ただ好きな人とずっと一緒にいられたらいいのに