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25cmの本でおおむね右側のページいっぱいにカラーの地図。小さな文字でわりと細かい説明文がつく。
地図をざっと眺めると、ロシアの歴史って領土の広がりの歴史かな、とも感じた。
○カフカス地方:1783-1878に併合される
ロシアの国境は16世紀までにテレク川とカバルダ(カフカス山脈の北)まで延びていた。1783-1878にさらに黒海とカスピ海に挟まれた地域を併合した。グルジアと呼ばれる中央山地では、隣国のトルコとペルシアからの激しい圧迫や先住民の不満があったために早期に併合できた。
「トビリシ」の街
455年か458年に建設され、世界最古の町のひとつ。ペルシア、オスマン帝国、アラブ、モンゴル(タタール)、トルコによって次々に占領され、1801年についにロシアの統治を受け入れた。(現在ジョージアの首都)
○中央アジア
1763-1914の150年間は戦争と拡大の時代。現在のカザフスタン、キルギスタン、ウズペキスタン、トルクメニスタン、タジキスタンにあたる地域。
1740年代に、カザフスタン部分から征服され、
1865年には、タシケントの町が占領され、
1868年には、ブラハの町が占領され、現ウズペキスタン部分は併合。周辺地域も1917年までに保護領とした。
※パミール族
1895年、最後に併合されたのがパミール族。すぐ南がアフガニスタンの細長い15kmほどを挟んでイギリス領のインド。現タジキスタン東部。
○日露戦争
19世紀の最後の10年で、ロシアはこれ以上西方への拡大は無理、とわかった。で、東方に。1858のアイグン条約(清・露)、1860年の北京条約(清・英仏露)で外満州部分はロシアに。ウラジオストクを建設。
著者
ジョン・チャノン:ロンドン大学スラブ・東欧研究学院の上級講師。ロシア・旧ソ連の農民農業問題の専門家。
ロバート・ハドソン:ダービー大学講師
1999.11.30初版 2014.8.30新装版 図書館