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コニーウィリスの時間ものなのだけれど、彼女独特の世界観があって、それが好きな読者には堪らないだろうけれど、好きになれない読者には、退屈な小説。
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SFというものが「スペースファンタジー」つまりスペースオペラだと誤解していた時期があり。「サイエンスフィクション」つまり科学的空想小説なんだーへええと再誤解していた時期があり。現在。なにがSFというものなのかよく分かりません…wikiで見てみたら更に分からなくなりました…orz なによ「スペキュレイティブ・フィクション」ってやつ。知らないよそんなの。面白そうだなおい!( ತಎತ)…
さてコニー・ウィリスです。文庫新装版が平積みされていたので、以前図書館読みだったのを購入再読。以前読んだ時には意識していなかったがこれもまたSFというものらしい。歴史ファンタジー小説だと思って読んでた記憶。…これSF? わたしのなかにあるSFというもののイメージにはそぐわないのだけどジャンルはSFらしい。タイムトラベラーが出てくるからSF?サイエンスってなに科学的ってなにがどう科学的なの異世界となにが違うの1300年代。検証と想像で語られる世界。
コニー・ウィリスの筆は血も肉も腐臭も痛みも冷気も動植物も人々をもあらゆる1300年代をこれでもかとばかりにしかも淡々と書き出す。それでもこれは検証と想像で語られる世界なのだ。なのだけど。史実は曲がらない。その一点でのみ、この本はSFなのかなと。わたしにも分類できるSFなんだなと。納得。
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長い物語だったが、後半から結末への収束は畳み掛けるような勢いがあって決して冗長ではないと思う。
文量の割にシンプルなプロットで、それゆえ分かりやすいストーリーであるし、キャラクターの描写がとてもしっかりと描かれているので、小難しさがなく意外と取っつきやすい小説だ。
海外ドラマを見ているような気分で読める良作エンタメSFといったところ。
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後半。怒濤の勢い。
現代側のパニックは悲しいながらも沈静化していく。一方、中世の方は予想していたけれど、予想を超える大変な事態に。
それにしても、中世ヨーロッパにいきたいかなあ。暗黒時代とはいわないけれど、寒そうだし…。日本でも平安末期とか、きつそう。戦国時代だって…。
まあ、その時代を研究している人にとっては魅力的なんだろうけど。
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近未来と過去で発生したパンデミック。物語は両時代を舞台に進行する。リアルな14世紀時代の描写でまさにタイムスリップを体感。そこにホントに生きていた人々を見てきたかのような錯覚を覚える。故に終盤にかけての展開は悲しく胸をえぐられる思いだ。この感情移入体験は半端ない!
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というわけで,下巻まであっという間でした.あとがきに書いてあったけど,まさにスティーブンキング並み.キングも「ただ長いだけ」と言う人もいるので,ウィリスも好き嫌いが分かれると思うが,僕は大好きです.しかし,このシリーズって主人公は結局ダンワージー先生なんだなあ.続けて「犬は勘定に入れません」と「航路」も再読せざるを得ないな,こうなったら.
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いつもの如く前半はドタバタが描かれる。キブリンを送り出した2054年のイギリスでは突然ウィルスが猛威を奮いネット技術者が人事不省に陥りキブリンが1320年に無事に着いたのか判らなくなる。過去に着いたキブリンは当然1320年に到着したと思いこみ、上手いこと領主館に転がり込み姉妹の面倒を見る羽目になる。ホドビン姉弟程ではないにしろロズムンド、アグネス姉妹も中々の曲者。中世の風景に驚きながら日々を過ごしていく。前半での読みどころは「キブリン到着のずれはどれくらいなのか?」「キブリンは自分の降下点を知る事が出来るのか?」の2点だけ。しかし!「オールクリア」を読んで学習済みの私には後半怒涛の展開が有るに違いないと思いながら読み進むと!遂にキブリンがヨーロッパ中にペストが蔓延した1348年にいる事が判明!ここからのスピード感が凄い、ダンワージーは直ちに救出の準備に取り掛かり、前半やんちゃな少年として描かれていたコリンは物凄い行動力を発揮、同じく前半単なる女たらしとして描かれていたウィリアムは病に倒れたダンワージーに関わる全ての部署の看護婦を掌握(籠絡?)、あっという間に病院を脱出、ネットの実行まで漕ぎつける。「オールクリア」でのコリンの成長を知っている私にとっても納得の大活躍!一方1348年は領主館の家族・召使が次々に病に侵されなんとロズムンド姉妹も倒れ家族は全滅、それどころか村全体が死に絶えてしまう。中世に降下した時に助けてくれた牧師までもが死んでしまうシーンは涙なくしては読めない、もう泣ける、泣ける、SFでこんなに泣けるなんて!
ラスト、ダンワージーとコリンが回収に現れるが、全ての死を見届けたキブリンは精神的に大きく成長を遂げ「大人」になって帰って来る。ヒロインの成長する様を描いた大河ドラマとも言えるし、タイムトラベルが授業の一環となっているオックスフォード大学が舞台の時間SFとも言える。ここから「ブラックアウト」「オールクリア」に繋がると思えば感慨もひとしおである。あぁ、素晴らしい物語を読んだ満足感でいっぱいです。(も一度ブラックアウト読まなきゃ!)
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面白いのだけれど、もっと短くもできる話。
多分、タイムトラベル要素以外の部分の書き込みと時代考証が評価されているのだと思うが、それでも長い。また、小説内での現代(我々にとっては近未来)におけるパンデミックの原因については、すぐに検討がつくのだが、それを明らかにするタイミングも遅い!
それでも下巻の方が星一つだけ評価が上なのは、ラストへの展開が非常に納得がいくから。
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どうして誰も人の話を聞かないのか…。登場人物たちの身勝手さに読んでてイライラするのはいつものウィリスだが。我慢して上巻の最後のページまでくればすぐさま下巻を読みたくなること間違いなし。過去も現代もパンデミックのためバタバタ人が死んでいく。その凄惨さの中で唯一の救いがコリンの明るさ。「ブラックアウト」に成長したコリンが出てくるらしいので楽しみだ。(ろくでなしの母親しかいないのに何故名門イートンに入れたのか気になる)。
あと、ボドリアンをボドレアン、ベイリオルをベイリアルとするなど、どうしてそのカタカナ表記にした?という細かいことが気になって仕方ない。
キブリンのその後は短編『空襲警報』でどうぞ。
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タイムトラベルによって実地的な歴史研究が行われるようになった近未来が舞台の、“オックスフォード大学史学部シリーズ”最初の長編。本作では、中世イングランドに降下した史学部生キヴリンを軸に、迫りくるペストと21世紀のオックスフォードで発生した原因不明のパンデミックとの闘いを描く。
紛れもない長編で専門用語も多く、翻訳SFに慣れない人は二の足を踏みそうな作品だが、それでも読む者をグイグイ惹きつけるこの作者はさすがとしか言いようがない。登場人物は皆活き活きとしており、本当にその時代に生きていたかのよう。主人公の成長物語としても歴史小説としても一級品なので、興味がある人は是非読んでみてほしい。
また、読後は短編である『空襲警報』を手に取ることをおすすめする。書かれた時期は短編のほうが先だが、脇役として登場するキヴリンにぐっと来ること請け合いである。
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二つの時代の疫病の蔓延で、物語は加速する。
わかっているのよ、創作だということも
すでに700年前に結果が出ているということも。
でも年代が判明した瞬間、
あの人(達)が亡くなった(とわかった)時
何度か震える一行があった。
なによりキヴリンの最後の一言は、
文字通りにとってよいのだろうか。
途中、若さゆえ活き活きと頼もしくもあった
最終盤では、それがわずらわしくもあるコリンが
成長して出るなら、シリーズは全部読まないとね。
もちろん空襲警報も読みなおそう。
他の方感想に「長い」とあるが、確かに長い。
(いや、今年ようやく読み終わった『レ・ミゼラブル』
各巻冒頭100ページに比べたらなんでもない)
でも、それだけ情報が与えられているなら
登場人物たちが身近な「あの人」に
感じられるだけの、異常ななかでも
なんでもない日常の一コマになるのではないかと思う。
混乱のなかで、アメリカ人団体に巻き込まれ、
いつまでもトイレットペーパーに頭を悩ませる
フィンチ君とか。
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後半、話のテンポは上がっていく。
しかし、これにSF的な派手な展開を期待すると全く外れる。
あくまでSF的な設定ではあっても、中世と現代とで疾病と戦かう物語として割り切って読めば実に緻密な描写で引き込まれるが、通常のSF(タイムワープ物)的な展開を期待すると全く外れる。
誰も見たことも無い中世の世界を緻密に描きこみ、多彩な人物をリアルに配置し、二つの時代をまたがって物語を展開する手法は見事だし、後半のシビアな展開には驚く。
しかしそれであっても、(全くストーリーに関係のない)不要な描写は読み疲れて、正直読むのに努力が必要だった。続編はどうしよう・・?
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21世紀のドタバタはさておき、14世紀のオックスフォード付近の人々の暮らしがまるで見てきたように活き活きと描かれている。ペストに抗する術を持たない人々が神に祈りながら倒れていく様は哀れだ。キヴリン嬢は本シリーズの続編には登場しないだろうなぁ。
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ウィリスの感動作 読むべき一冊である
表紙 6点田口 順子(旧作) 大森 望訳
展開 7点1972年著作
文章 7点
内容 800点
合計 820点
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多くの登場人物のキャラクターや関係性を理解しようとするのをやめて、どんどん読み進めると後半はストーリーが加速してくる。
なんと設定した時代からずれたところにタイムトラベルしていたとは。
最後にギヴリンやダンワージーは助かったのだろうか?
ところで「鳴鐘者」って鐘を鳴らす人だと思われるが、教会の鐘を鳴らす人なのだろうか?どうもハンドベル奏者のイメージがつきまとい、物語がうまく想像できないのだが。