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フクシマを機に、原発の裏金の実態をようやく口にする気になった、関係者の証言は生々しく、かつ重い。
その原資が電気料金というのが腹立たしい。
こんな利権はあってはならんとは思うが、フクシマ後が気になる。
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『朝日新聞』連載をまとめたもの。ウラ金の調達方法から配布方法(どうすれば匿名寄付にできるか、など)まで、図解付きで解明されている。論拠の大半は関係者の証言に基づくが、証言内容は具体的で、信憑性は高いと感じた。東電、関電だけではなく中部電力と九州電力にも一章ずつ割かれている。
電力会社にせびる人たちがあちこちにいて、一方で電力会社も面倒な問題をカネで解決してることがよく分かった。原発はウラ金なしには成り立たないシステムなのだろう。
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この本は、これまでに自分が読んだ原発の本とは若干趣きが違い、サブタイトルにもあるように、「原発に関するカネの動き」や「原発にまつわる権力の構造」の解明に焦点を当てた本です。
ちなみに、個人的には、原発の課題は、大きく分けて、「技術的な課題」と「推進に関する政治的な課題」の2つがあると考えておりまして、本書は、後者に関する本といえると思います。
原発のような巨大技術の推進にあたっては、「何を正義(大義)とするか」が非常に大切だと思うのですが、日本の場合、何を正義とするかについて十分な議論がないまま、とにかく推進、としてしまったため、本書で述べられているような利権構造ができあがったように思われます。
原発については、ここで一旦「何のための存在なのか」を問い直し、フィンランドのように、国民全体で議論した上で行動に移していく必要があると、改めて感じました。