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Asian Reading
アジアの活読
異常気象が変えた世界の歴史 田家 康 日経プレミアムシリーズ
キャンプ隊長友人の著書。日本史の謎は地形で解ける に似た、歴史の偶然は実は環境による必然だったりする気候の分析。Eトッドの人口統計学でも、戦争の必然は説明されていますが、地形 気象 人口統計 この3つでいろいろ説明つくなら未来予測もこのFactorでやってほしいぞ。温暖から寒冷に変化した14世紀以降でキリスト教絵画は厳しく冷たいものに変わった。ストラディバリウスの音色の秘密は当時の気候で育ったトウヒの質による とか、話題満載。
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太古の昔からの異常気象がもたらした事々が数頁ずつの読み物としてまとめられている。
どこから読んでも結構面白くてためになる。
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人類を滅亡寸前に追いやった寒波?南極やグリーンランドの万年氷や大木の年輪から気温の上下は詳細にわかりつつある。影響の大きいものは地球の軌道の変化(真円に近い時期と楕円に近い時期があり、地表に届く日射量が変化する)、隕石の衝突による粉じんの舞い上がりなどの影響を受ける。その中で最も影響力の強いのが火山噴火。基本的に予測不能で、起きてしまうとその影響をただ受けるだけ、になる。過去の歴史的なエポック、ワーテルローの戦いやオレンジ公ウィリアムの渡英などそのとき、気候はどうだったか、を解説。興味深いのは、ストラディバリウスの音の秘密。これも気候と関係が。
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数十万年単位の氷河期と間氷期の気候変動から巨大噴火による短期のもの、エルニーニョまで、気候にまつわる歴史面白エピソード集。世界の歴史的な温度変動がここまでわかっているのに驚いた。服を着始めたのがシラミの遺伝子からわかるとか、ハンニバルのアルプス越えが温暖な時期だったとか、ヒトラーのソ連侵攻がエルニーニョによる厳冬で失敗しとか。
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気候変動によって駆動され,気象状況によって翻弄されてきた人類の歴史。現生人類の誕生から現代まで,興味深いトピックスを時系列に40個紹介してく本。
気候・気象が変化するスケールは空間的にも時間的にも大小さまざま。人間はそういった環境に正面から抗えるものではなくて,何とかかんとか折り合いをつけて適応していったり,己の運のなさに絶望したりしながら歴史を作ってきた。人間のちっぽけさとともにたくましさやしたたかさも感じられる読書。
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この本では、40のトピックを取り上げています。
これまでに、どこかで読んだことがあるものが多かったですが、そのまとめとして、楽しむことができました。
が、「異常気象」は、ちょっと言い過ぎだと思います。
気候の変化が人類の歴史に与えた影響、の方が適切かと。
個人的には、魔女狩りにつながった気候や、遺伝子の多様性が失われた気候に、かなり興味を持ちました。
これまで、人類の歴史は、気候に大きく左右されてきたわけですが、果たして今後は、どうなるんでしょうか?
いろいろなパターンを考えてみるのも、意味があることのように思います。
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■地球の気象が人類史に与えた影響を概観したもの。根拠が明示されていて納得しやすい。
■人類の遺伝子に刻まれたボトルネック、ミノア文明の突然の滅亡、ストラディバリウスの美しい音色の秘密など、気象が歴史に与えた影響という視点は今までなかったので、新鮮な驚きが沢山あった。
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歴史に残る事件や戦争には大抵気候変動がかかわっている。その中でも火山の大噴火は長期にわたって寒冷化をもたらす。そしてそれはいつ起こるかわからない。温暖化対策が叫ばれてる今でもそちらのリスクを忘れてはならない。
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歴史的エピソードを取り上げて、気候変動が人類史に与えた影響という視点で解説している。ローマ帝国衰退の引き金となった民族大移動の時期に地球が寒冷化していたことなどは知っていたが、それ以外にもいくつもの寒冷期があり、ストラディバリウスや、北欧に普及した南米原産のジャガイモまで、人類に影響を与えていたことは興味深い。
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歴史と気候変動の関連がこんなにあったとは!先史時代から現代まで、興味深い40話でした。これから起こりえる大噴火や小惑星、彗星の衝突による破局的な自然現象もさることながら、実は核の冬はすでに起こっていたこと、食料自給率上げなくちゃ本気でやばくね?的な話が衝撃でした。
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先史時代から現代まで、40のトピックが入っているため、読みやすい反面、それぞれのトピックについては、上っ面を舐めただけの読後感は否めない。
でも、歴史が動いた要因について、学校で習ったものだけではなく、気象条件等他にもいろいろ考慮すべき要素があることを気づかせてくれる。本当に、物事は一面から眺めてそこに凝り固まるのではなく、多角的な視点で見ることが大事だと痛感させられる。
また、明日にでも起こるかもしれない火山の噴火、大雨による洪水等で、私たちの日常生活もあっけなく180℃変わってしまうという認識が必要なんだということも改めて教えてくれる。100%の安全安心なんてあり得ないことも。
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話の広がりがすごく広い。地球公転軌道の離心率の10万年周期の変化を決める惑星間引力などの理論背景について、もう少し知りたい。
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トピックス別に分かれている分、とても読みやすい。その反面、深堀が少なく消化不足な感じがあり、もう少し知りたい感が残るとこが多かった。プロローグでもあったように、自分で調べてと言うことだと納得しているが。やや尻窄み感があったのも、少し残念でした。
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異常気象で歴史が変わる、というと、元寇での神風のようなものを思い浮かべる。このことについても言及があるが、まあ、その時期なら台風来るでしょ、という話。もっと早くする予定だったのが、台風時期に進軍がずれてしまったことが原因だ、と。
とはいえ、こうした局所的な気象の話ばかりではない。
もっと長いスパンでの、気象が人類に与えた影響コラム集、である。
ひとつひとつは、導入部かと思っているうちに終わってしまう。またたくまに場面が入れ替わる。
気候というのは、長らく人類の隆盛に関わってきたもので、為政者がああしたいこうしたい、なんていうのは些細な事でしか無い、と思う。ああしたいこうしたい、さえも、地理的な気象条件を理由にした侵略も多いだろう。
「異常気象が」ではなくて、「気象が」というタイトルだったらもっとしっくり来る。