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米国のティーンのSNS活用とそれを見守るネットをよく知らないで恐れる親の葛藤を様々な子供たちの事例で描きます。米国のティーンのイメージだとデジタルネイティブなアンファンテリブルを思い起こしてしまいますが、意外と世界観が狭く子供な例が多い、むしろデジタル格差などが蔓延している印象、かつデジタル空間でも人種差別が横行している現実、米国はやはり米国、ネット空間はリアルを確実に増幅している。
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米国の状況である。MySpaceとfacebookを使う層が白人とそれ以外で異なることはほかでは書かれていない。さらにデジタルネイティブで隠されたデジタルデバイドの問題は日本も同様だろう。日本の卒論で使えるかどうかわからない。
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ソーシャルメディアの出現によってもたらされたことでよいこともあれば悪いこともある。今の時代を生きる若者とSNSとの関係をひも解いたのが今回の本だ。
本に描かれている舞台はアメリカ。大人は若者がネットにはまることを警戒している。その理由は、悪い人と知り合いになって実際に会って誘拐される、性的暴行を受けるなど気になる点があるからだ。後、考えられるのは、元若者だった大人が昔を振り返って程度の差はあっても何かしらの悪いことをしていた過去を持っているので、子供たちも同じことをしているのではと疑っていること。
最近、黒人青年に発砲して死亡させた白人警官の無罪判決に対する怒りで暴動がアメリカで起っているニュースがあった。ソーシャルメディアの世界でも人種の違いが浮き彫りになっている。SNSでの若者の友達を見てみると、同じ人種でつながりが形成されていると述べられている。
この本の著者はこの本を書くことで、様々な面からソーシャルメディアと若者の関係を描き出している。もはや生活に浸透しているソーシャルネットワークに対して若者がどう付き合っているか大人は理解していく必要があると思った。
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かつて自分が「明菜」や「たのきん」に明け暮れていたのと同じように、今の若者も「セカオワ」や「ゲスオト」を信奉する。誰しもが持っている、自分が生きた世代の文化や価値観。それを違う世代の人間は理解してくれないし、理解するにしても、必ず自分と対比して善悪で語る。そして今、ネットでつながる「今の若者」もそのターゲットになっている。ひと口に「ネット中毒」とか「SNSバカ」と言うが、生まれた時からその土壌で暮らしてきた若者にとって、SNSは当たり前のコミュニケーション手段であり、パブリックでもある。だから大人がネット環境そのものに対して危険とか中毒とか言っても、危険や中毒を回避しながら楽しむ若者とは、考えがすれ違っても何ら不思議ではない。ネットであろうがリアルであろうが、人は常に自分の存在を主張続けたいだけなのだ。
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デジタルネイティヴとも言われるティーンとSNSとの関わりについて米国内での2005年から2012年に渡る聞き取り調査の報告。
特に真新しい意見は無かったが、アメリカのティーンが想像以上に抑圧されている事が分かった。ソーシャルメディアが若者たちを侵しているのが問題、というよりは、社会的、経済的、人種的に抑圧されている若者達が「生きて」いられるのがインターネットの中しかないのが問題であるし、そのインターネットの中ですら交流は階層別になり、息苦しい場所になっていっているというのがさらなる問題であると思う。
SNSの利用に関しては、ここ数年SNSーーTwitterやFacebook、Tumblr、Instagramなどーーを日常的に使っている人なら大体感じている事が書いてあると思う。普通の事を、やや分かりにくい直訳っぽい文で書いてあるので途中少し退屈した。どうやら年配の教育者やインターネットに疎い保護者に向けた本のようだ。数字のデータが全然無いのが残念。
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デジタルネイティヴを否定し、ネットリテラシーをの必要性を訴える本。その通りだと思いました。大人のSNSのプロフィール画像は自撮りがほとんどだけどティーンエイジャーは多くの友達と撮った集合写真が多いのはなぜだろうと気になっていましたが、大人は一人でスマホに向かうがティーンは共有しているとあり、その通りかもと思いました。プライバシーを侵害し、子供同士で集まることを禁止する親世代がティーンをネットに追いやった原因であり、闇雲に禁止するのはまちがいかもしれません。
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生まれたときからインターネットがあった世代の多くが、四六時中ネットワークにつながっている。これはディジタルネイティブの特徴と思われてきたのだが、そもそも意識過剰な親世代が、何かがあってはいけないとストリートやモールから彼らを遠ざけた結果、インターネットに追いやられてしまったと主張する。
米国では、通学の手段が徒歩や自転車から、自動車による送迎に代わり、ティーンエイジャーが実際の社会に触れる機会が親によって制限されているというのだ。日本ではどうだろうか。外で遊ぶ機会は減少し、ゲームやスマートフォン、インターネットとリアルな社会とのつながりは少なくなっている。
大人の過剰反応であることを丁寧に説明しながらも、大人の世界と子供の世界が入り混じったネットワークに対して、新しい社会とのかかわり方を見直す必要があることを指摘している。
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ソーシャルメディアに関する問題を扱った本かと思いきや、もっと普遍的な問題を扱った本でした。
自分にとっては、やや読みにくい文体だったこともあり、★★★★★か★★★★☆で迷ったのですが、やはり、「扱っている内容が秀逸」ということで、★★★★★にしました。
「最近の若い人は…」とかいう人は、是非、この本を読んでください。
今の若者が生きている時代と、自分が若者だった時代は違うこと、でも、世代が同じであれば、同じような問題を抱えていることを、正しく理解できると思います。
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ソーシャルメディア社会で生きる若者がどのように変貌を遂げたのかを論じた本。ネットによって、場所を超え、国を超え、当たり前が伝わっていくミームがよく捉えられていて良い。
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ネットが発達して、より世界が広がると思いきや、若者のコミュニティーは結局は学校ベースの狭い世界で完結してしまう。フェイスブックなどのSNSもサービスとして円熟してしまうと、親の監視と干渉を嫌う若者は、新たに別のサービスに移行していき、廃れてしまう。どんなにテクノロジーが発達しても、若者と大人の関係というのは変わらないねえ。結論があまりなく、出来事を淡々と描写している感じの文章なので、頭に入りにくかった。
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米国と日本の10代の感じ方や行動は大きく違うというのが印象なのだが、実際はもしかしたらそれは認識不足で、日本も同様なのだろうか。
いずれにしても、微妙に危機感を煽る感じが何となく好きではない。とは言え、この種の問題解決策がないというのも事実ではあるけれど。
何となく残念感のある一冊であった。
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アメリカ在住ティーンエイジャーのSNS利用状況についてインタビュー。友人とのつきあい、コミュニケーション、いじめ、親には知られたくないプライバシー。キラキラしたければfacebook、ゆるくやりたいならmyspaceというSNSの住み分けもあり。書き込みによる人種差別の可視化。社会問題になった事件の顛末なども説明されているが、つっこんだ内容の割にはティーンエイジャーに聞いたことをたんたんと描写するインタビュー集のようである。著者の考えというのは明確には表明されない。もう少し解釈がほしい。
主語に「ティーン」がやたらに多く、構成にはもうちょっと工夫してほしい。不自然な言葉もあり、訳がいまいちこなれていない印象。
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"デジタルネイティブなんて幻想だ"
数多くのティーンへの取材を元に、アメリカの若者は今どのようにソーシャルメディアを利用しているのか、なぜ"バカッター"のような事をしてしまうのか、彼らのSNS利用による犯罪への巻き込まれは本当に多いのか、といった問題を詳細に説明。
この本から導き出されるのは、生まれた頃からインターネットが存在しているティーン全てが"デジタルネイティブ"などでは決して無く、大人たちと同様、端末に触れる機会が多い/恵まれた環境になければその理解度・能力は低い。
また彼らがSNS上で行っている様々な活動も、実際は現実世界の再現でしかないという事。
※アメリカのティーンは現在、習い事や過剰な犯罪への危惧などから、ほとんど自分の家(とその周囲)以外で遊ぶ事が許されていない家庭が多い、というのは驚いた。
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ソーシャルメディアとアメリカのティーンズ文化、ティーンズを取り巻く社会状況の関係について細かく細かく観察し、ひもといていったもの。
アメリカにおけるティーンズを取り巻く社会状況は、日本の現状よりも息苦しく、そして日本も同じ方向に向かって進んでいるような気がする。
中高生は、近所の公園でたまっておしゃべりしたりできない。
小学生は公園や友達の家で(わりと大人の目を気にせずに)遊ぶことができる。大人は、飲み屋で集うことができる。けれど、中高生は、集まっているだけで不審な目で見られ、気にされる。
大人は、自分が十代だった頃の、大人の目の届かないところでやったあれこれを後悔しているとしか思えない。というくらいの監視っぷり。そして世論は、十代を監視するべき対象として扱うことを後押しする。
そりゃあ、SNSで友達とつながろうと考えるよね。社交の場として、そして、社交を学ぶ場としてのSNS。
グループごとに、どのSNSをトレンドとして扱うかが違うという視点では見たことがなかったので、参考になった。まだ、私の目の届くところにいる中学生はSNSでグループ分けはされていないけれど、今後、そういうこともあり得るのかもしれない。
札幌市の図書館で借りた本。
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ダナ・ボイドのソーシャルメディア×若者がテーマの新刊の邦訳が野中モモさんの翻訳で出るぞ! - YAMDAS現更新履歴: http://d.hatena.ne.jp/yomoyomo/20141001/itscomplicated