紙の本
歩は、自分だ。
2017/12/06 09:48
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投稿者:池波好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
まるで自分を見ているようだった。(あんなにはモテなかったが)
面白かったが、最終は共感し難かった。でも、それは私の読書力の拙さが原因なのかな?
紙の本
サラバ!
2017/02/27 23:24
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投稿者:まおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
まともに生きているつもりだったのに。少なくともあいつよりは、自分は誠実に、人にやさしく生きているつもりだったのに。どうしてこうなった。
主人公、歩の人生が悲しいものに思える一方、自分の生き方に重ね合わせるところもある。物語の最後、歩には、私には、これがなかったのかと気づかされた。さて、これからどう生きれば…と、自分を振り返っている。
紙の本
はっきりと見えないものを描くこと
2015/06/01 23:29
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投稿者:くりんぐりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻を読み、下巻を読むのかどうかしばし悩みました。
というのも、面白くなかったわけではないのですが、かといってどうしても下巻を読もうという気にもならず。
尻切れトンボは気持ち悪いので、読むことにしました。
主人公の生い立ちを辿り、結論と言うか、言いたいことは人生訓というか、生きていくことと言うか、人間の「芯」になるものとか、そういう「目に見えず」「人に説明が難しい」ものだったのかしら、と思いました。
最後まで読んで、この作品を読んでよかった、と素直に思えました。
共感できるか、できないかは人それぞれだと思いますが、「説明の難しい」テーマに挑んだ作者の意欲には感心しました。
最近、日本で一番売れていると豪語している作家さんは、テレビのバラエティ番組のようなわかりやすさで人気のようですが、そういう作品とはある種、対極にあるような作品かもしれません。
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西さん本気出しすぎだわ。やばい小説書きすぎ、集大成みたいになってるもん。やばいやばいって連呼したくなるほどやばいわ。こんな本気出して今後大丈夫か心配になるくらい燃え尽きた感半端ない。久しぶりにいい本読んだな、熱いし、魂むんむんだし。
ご神木の姉の変化も、美少年だった歩のとくに頭髪の変化も、彼ら一帯の圷家の変化が凄まじい。最後はちょっと泣いてしまった。幹となるものを見つけたい、誰かと、何かを比較し続けるのではなく、わたしの中の幹を、芯となるものを見つけ歩みたいな、と強く思った。
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下巻を読みはじめて数日後、直木賞受賞が決まったこの作品。西さん曰く、100%虚構ですと。
なんというか、映画化されそう。
きっと面白いと思う。
矢田のおばちゃんの存在が、歩や貴子にとっても、私にとっても、大きかった!!
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ぼけっと歩いてたのに気がついたら早足になってて、終いにダッシュしてる。
そんな言いたいこと、てんこ盛り、最後の最後にガツンと一発かましてくれるし。
ほんまえらいこっちゃ。
こんな本読まされたらあとどないするん。
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読んでいると色んな意味で行ったことのない世界の情景がひとつひとつ難なくぱっと浮かんだ。なんというか西さんの底力を感じた。
いびつにもほどがあるほどにいびつな登場人物たちが、時々少しむかつくくらい自由で(自由が幸せとは限らないけれど)、煩わしいほどに魅力的で、とてもよかった。
個人的には、今年入って初めて西さんの本を読んで、それから一生読み続けたい作家のひとりになった。西さんに出会えてよかった!
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何をどう言葉にしていいのかわからない。
西加奈子は暴力だ。圧倒的な暴力だ。
この長い物語を読んでいる私は、打ちのめされ、引きずられ、傷付いた。それでも彼を見失わないように必死で目を凝らす。どこまでもつながるこの痛みを自分の中に取り込もうと目を凝らす。
生きていることが苦しくて、いっそ逃げてしまいたい、そう思うことがある。
何もかも周りのせいにして、自分の中に逃げ込みたくなる。そこはきっと居心地が良くて、多分傷付くことなく生きていける。目を閉じ耳をふさぎ見えない何かを感じる、そこにいればもう傷付かなくてすむ。
でも、そこから外に出て、自分の人生を歩き出すために、どれだけのチカラを必要とするか。きっと一人じゃダメなんだろう。自分のそばにいて、ただそばにいて、ひたすらじっとそばにいてくれる。そんなだれかが必要なんだろう。
生きること。生きていること。生きていくこと。その圧倒的な苦しみになかでもがいているたくさんの人に、この物語は一つの福音になるのだろう。芯を見失い軸を失い漂うたくさんの人へ、この物語を届ける、それが私の信じるべき何かなのかも。
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私が、本を読み続けている目的。
それがこの物語で明らかになりました。
私は、確実に自分の『サラバ!』を探しているんだと。
私の本を読むきっかけは
資格試験のうっかりミスをなくす為だったのですが…。
その資格試験も、読書しようと思ったことも
少しずつでも読書を続けてきたことも
この本『サラバ!』に繋がっていたんですね。
ここは通過点ではなく、
何かが意識的に変わるであろう分岐点です。
貴子や歩をみていれば、容易に手に入るものではないのはわかってます。
私はまだまだ信じきることができていません。
胸にストンとおちて、急にピントがあったように
はっきりとわかる日まで、
自分の思うがまま、選ぶがまま、
これからも読書を続けたいと思います。
ああ、こんな読書体験もあるのですね。
自分の後ろには自分が読んだ本たちがつながっている。
本だけではなく、今までのありとあらゆるものが
うねるように流れている。
私が私を連れていく次の場所。
横道だろうが、遠回りだろうが躊躇せず
自分に任せて直感で選んでみようと思わせる一冊です。
こうありたいと願うものが、ここにありました。
西加奈子さん、私も私だけの『サラバ!』を探しはじめます。
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伏線はあった。信じるものは生まれた時、最初に出会っている。
生きている瞬間を無意識に信じている。いつからか、気がつかないうちに揺らぐ、そう、生きることは決して楽なことではない。楽しいことだけでは、本当に楽しいか分からなくなる。全ての根っこはつながっている。帰りつくのは、気づくところはいつも同じところ。いつかはこの世にサラバする。生まれたときには信じてないことも、いつか信じられる自分を見つけられる。だから今できることを信じていこうと、密かに思っている。
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父の出家。母の再婚。サトラコヲモンサマ解体後、世間の耳目を集めてしまった姉の問題行動。大人になった歩にも、異変は起こり続けた。甘え、嫉妬、狡猾さと自己愛の檻に囚われていた彼は、心のなかで叫んだ。お前は、いったい、誰なんだ。一家離散。親友の意外な行動。恋人の裏切り。自我の完全崩壊。
ひとりの男の人生は、やがて誰も見たことのない急カーブを描いて、地に堕ちていく。
絶望のただ中で、宙吊りにされた男は、衝き動かされるように彼の地へ飛んだ。
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うーん、はじめは良かったんだけどなぁ。
最後もちゃんとしめてくれたけど、後半の話が「なんだかなぁ。」という感じでした。
そういうところを抜いて1冊にしてくれたら良かったのに!
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(2015/3/13読了)
僕は僕を信じている…ここに至るまでの絶望、傷つかないための生き方にとらわれてしまう歩。
終盤は頁をめくるほどに胸が高まり、涙をこらえることが出来ませんでした。
久しぶりにいい作品に出会えました。星5つでは足りない!
(内容)
父の出家。母の再婚。サトラコヲモンサマ解体後、世間の耳目を集めてしまった姉の問題行動。大人になった歩にも、異変は起こり続けた。甘え、嫉妬、狡猾さと自己愛の檻に囚われていた彼は、心のなかで叫んだ。お前は、いったい、誰なんだ。
(目次)
第四章 圷家の、あるいは今橋家の完全なる崩壊
第五章 残酷な未来
第六章 「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。」
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書きたいことを全部詰め込みましたっ!って感じw
上巻が、すべての序章・・・長いよww
ちょっと難解。それなりに面白かったですけど。
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下巻もなんかわかんないけど、「すごい物読んだ」感がすごい。歩のグズぶりがどんどん増して行って、それこそ「いつまで甘えたこと言ってるんだ」と思うのだけど、それがまた面白い。 自分の人生を切り開き良くも悪くも進むのは自分しかいないのだなーと思った。何かを信じることですべてが救われるわけではないけど、くじけそうな時に「信じる何か」があるのとないのでは違うのだろう。