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世界の金融資産の大部分がすでにさまざまなタックス・ヘイブンに隠されていて、世界的な富の地理的分布の分析に限界をもたらしている
『21世紀の資本』トマ・ピケティ p.483
現代社会の早急に改善すべき不公平は、タックス・ヘイブンだ。
最も金持ってるアップルやフェイスブックやスタバなど、グローバルな企業は、最高の税理士や弁護士をズラリと揃えて、タックス・ヘイブンに資産を隠し、税金を払わない。
平凡な個人は、否応なく、税金を支払わされる。
さらに、バカで貧しい個人は、宝くじ買ったり、公営のギャンブルに通ったりして、払わなくてもいい「愚者の税金」まで率先して支払う。
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フェイスブック英国法人の法人税は昨年わずか80万円
木村正人 | 在英国際ジャーナリスト
2015年10月12日 7時4分配信
フェイスブックが2014年、英国の従業員に自社株の上昇分を含め、給与やボーナスを平均21万ポンド(3866万円)も支払っていたのに
法人税は4327ポンド(約80万円)しか納めていなかった。
サンデー・タイムズ紙によると
フェイスブック英国法人は昨年1億500万ポンドの売上を計上。
ロンドンの従業員362人に3540万ポンドに相当する株式を大盤振る舞い。
一方で、法人としては2850万ポンドの損失を計上。
英税務当局の歳入関税庁にはたった4327ポンドしか納付していなかった。
平均的な英国の労働者は年収2万6500ポンド(約487万円)
3180ポンド(約58万5400円)の所得税と
2213ポンド(約40万円)の社会保険料を
納めている。
フェイスブックの節税の手口
英国の顧客から得た利益を法人税が12.5%と低いアイルランドに置く国際本社に送る。
英国の法人税は20%。
さらにタックスヘイブンとして知られる英国の海外領土・ケイマン諸島(カリブ海)に移転する。
ケイマン諸島では法人税はかからない。
フェイスブックは昨年、世界全体で125億ドルの売上があり、29億ドルの利益を上げた。
英国の売上はその1割とみられている。
多国籍企業の行き過ぎた節税が英国で大問題になったのは3年前。
スターバックス英国法人が過去3年間で計12億ポンドの売り上げがあったにもかかわらず、法人税をまったく納めていないとロイター通信がスクープ。
2008年の世界金融危機で財政赤字が膨らみ、英国も厳しい財政再建が強いられた。
スターバックスに怒った納税者は不買運動を起こした。
課税の公正さを求める声が高まり
■アップル
■グーグル
■アマゾン
■フェイスブック
■コカ・コーラ
■インテル
などが俎上にあげられた。
過度の節税を行っていた米多国籍企業への批判は英国だけでなく、ドイツ、フランスにも広がった。
スターバックス節税のからくり
【手口その1】
スターバックス英国法人は11年、コーヒー1杯につき代金の6%の知的財産使用料を英国の会���に支払っており、その額は2600万ポンド。
【手口その2】
コーヒー豆をスイスの会社を通して購入、オランダで煎った後、英国に持ち込み、法人税が英国(当時の法人税率は26%)の約半分のスイスに利益を分散。
【手口その3】
子会社や関連会社間で融資を行い、スターバックス英国法人はロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に4%を上乗せした利息を支払っていた。