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ストーカーと爆発事件。
最後のあれ(説明の少なさ)は、犯人の望み(作中で言ってた知らしめたさ)を叶えさせてあげないよってことなのかなぁ。
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「まさか、昆布じゃないでしょうね」
「昆布、嫌い? ー あ、ごめん、昆布だった」
「うーん、しかたないですね。こういうことは長い人生で一度や二度はあるでしょう。ここは我慢して、苦境を乗り越えましょう」
「ふうん、でも、それだったら、朝まで大丈夫じゃない。どうせ、教室で寝てるんでしょう? 一晩くらい徹夜しなさいって」
「そういうのは、パワハラって言いませんか?」
「あ、わかった、夜はデートなのね?」
「それは、セクハラ」
「でもさ、自分の不幸をわかってもらえるかしら? ー 誰がやっているか、わからないわけじゃない。警察に逮捕されて、その人のプロフィールが公開されれば、みんなに知れわたるかもしれないけれど、捕まらないうちな、やっても、誰にも気づいてもらえないわけでしょう。よけいに欲求不満にならない?」
「なりますね ー だから、そのうち、ばらしたくなって、結局は捕まるしかないわけですね。捕まったら、話を聞いてもらえて、望みが叶う、というわけです」
「うん、だから、僕思うんだけれど、犯人を捕まえたらね、ただ、犯行を立証するだけにして、動機とか、そういう感情面のことはきいても、公表しない方が良いと思う。じゃないと、社内のみんなに理解してもらえるという、一種のご褒美を与えるようなものでしょう?」
「そういう考えもあるわね ー だけど、それじゃあ、裁判にもならないでしょう? あと、犯罪者であっても、人権はあるし、その人を更生させなきゃいけないわけだし、その責任が社会にあるわけ。となると、やっぱり事情を聞いて、理解してあげないと」
「そうか、そうですね ー そういう優しさが、必要とされているんでしょうね。だけど、連続殺人犯とか、凶悪犯とになると、更生させるわけじゃなくて、死刑とか無期懲役とかになるわけですから、やっぱり、犯人を満足させてしまってはいけないんじゃないですか。そうしないと、同じことをする人間があとから出てきますよね。ああすれば、自分のことをみんなに聞いてもらえるんだって考えて、真似をする人が現れます。ありましたよね、そういうの」
「私、最初っからだいたい突っ慳貧だから、ツンドコなんですよ」
「ツンドコ? 何それ」
「ツンとしたまま、どこまでもっていう意味です。お高くとまったままっていう」
「動機って、よく、警察は動機について調べているってニュースで言ってますよね。でも、あんなの全部、一身上の都合じゃないですか。退学届けに理由の欄があるんですけど、そこに書けるのは、就職のためか、一身上の都合の二つなんですよ。友達が、退学するときに、事務の人からそう言われていました。だから、殺人の動機も、金のためか、一身上の都合のどちらか二択にしたらすっきりしません?」
「すっきりはしないけれど、でも、それが正解かもね」
「それで、コインロッカから取り出して、スイッチを入れてぇの、爆弾置いてぇの、そいでもって、こちら引き返してぇの、待ち伏せしてぇの、首絞め殺人」
「そう。ごく普通だね。異常な人間だけが、そんな変な行動を取る、とみんな思ってい���けれど、そうじゃない。みんな普通の人間だ。普通の人間というのが、もうだいぶ変なんだよ。変だからこそ、変じゃないように、理屈とか道徳とか、そういうものを考えて、それになるべく添った思考や行動を選択しようと努力している、といった感じかな」
「あの、今、おっしゃったことは真実ですか?」
「何ですか? 真実って」
「誰の責任かを考えてもしかたがない。僕も、自分を責めるなんてつもりもありません。そこまで思い上がっていない。ただ、ただ…、残念なだけです」
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Xシリーズ
最初は、簡単な依頼だと思っていた。。
別れた女をストーカーする男への素行調査が
やがて爆弾魔、連続殺人事件へと繋がっていく
この作者のいちばんの魅力は何と言っても
文体かな
肝心の謎は、毎度のことながらアッサリ(笑)
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匿名の依頼人から男性の素行調査依頼が。
尾行を開始した小川と真鍋は彼が女性をストーキングしていることに気づく。
そんな中、巷を騒がすチューリップ爆弾魔による爆弾事件が間近で起き、尾行を撒かれた間に殺人まで。
爆弾魔と殺人犯人は同一人物なのか?
彼の素行調査の意味は?
森ワールドでした。
結局、なにがどうなってたんだろ。
「今思い出してみると、こちらが勝手に抱いているイメージで、ずっと彼を見てしまっていた感じがするの。」
思い返すと誰も何も本人から聞いた訳でなく。
「思い込みからスタートして推理を進めたら、途中の論理が正しくても、結果も思い込みになるんだよね」
さて、相変わらずの後味。
「動機って、よく、警察は動機について調べているってニュースで言ってますよね。でも、あんなの全部、一身上の都合じゃないですか。」
このシリーズ、記憶に残ってないのでもしかして一冊抜けたかも。ぶら下がるアレと暗いとこで美少女に出会うのと、それくらいしか覚えてないし。って違うシリーズ混じったかも。
次巻でシリーズ完結という噂だけど、どこがどうつながるのかな。もうシリーズで一つのお話と考えるほうが良さそう。覚えてないけど。
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ストーカー男を見張って欲しいという依頼がSYアート&リサーチにくる。簡単そうな調査だと思っていたら、チューリップ爆弾魔による連続爆発事件、そして連続殺人事件が発生!Σ( ̄□ ̄;)永田が殺人の動機は「あんなの全部、一身上の都合じゃないですか。」と言っているのを読んで妙に納得してしまった(^^;)あと笑っちゃいけないけど、小川が布団巻きの女性に(*^.^*)そして真鍋はだんだん頼れる男に成長している気がする!(^^)v
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なんか怖いストーリーだった
まさにミステリー
自分が暴走しないために依頼したんだな
佐曾利さんはどこからお金を得ていたんだろう
坂下さんを脅していたのかな
佐曾利さんがどう暮らしていたかが謎なままだった
最近の森ミステリーはキチンと謎解きをしないで、こうだったのかもで終わる
それも全てはカバーしきれないくらいの『かも』だ
実際に世の中にある事件の大半が『かも』なのだろうな
動機なんか後付けかもしれないし犯人が本当のことを語るとは限らない
みんなが納得できる理由を作り上げてるだけなんだろう
謎解きにはあまり意味がないのかもね
こうすれば可能だってだけあれば真相は闇の中でいいんだろう
まぁモヤモヤするけど
森さんらしいと言えばらしいしね
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Xシリーズ、5作目。
著者らしい結末の仕方と言うか、何となく解答らしきところまで導いておいて、結局はどうなの?みたいな終わり方。もやもや感は残るけど、これはこれで良いと思わせられる不思議な読後感。そもそも犯罪の動機なんて、作中に描いてあるようにきちんと筋道立って説明できる方が珍しい、可笑しいのかも。結局、裁判のための後付けでしかないのかもしれない、と思うと、この結末もストンと納得できる。
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「キレイニサイタ」「アカクサイタ」謎めいた犯行声明をマスコミに送りつける連続爆発事件の犯人、通称・チューリップ爆弾魔。その犯行が報道される中、SYアート&リサーチに持ち込まれた奇妙な素行調査。対象者―佐曾利隆夫に以前の同棲相手へのストーキング疑惑が浮上する。張込みに加わったバイトの永田絵里子は、佐曾利を尾行中、爆弾事件に遭遇する。そして第一の殺人事件が!
「BOOK」データベースより
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このシリーズ2連チャン読み第二弾
ムカシムカシと違って、今度はもっぱら都会な感じ、古きよき探偵物語な雰囲気が良かったです。
ラストは、そういうことぉ〜(´Д` )
でしたけど、やっぱり森博嗣は面白い!!
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2016.02.10
このシリーズでは、久しぶりに面白かった。
だけど、肝心なことは何も語られない。やっぱり気になる。
「あの、今、おっしゃったことは真実ですか?」
「何ですか? 真実って」
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正体不明の人物からの奇妙な素行調査依頼。対象は無職の佐曾利という男だった。尾行をはじめた小川は、佐曾利が毎日決まった行動をとることを知る。それはある女性へのストーカ行為とも取れるものだった。調査を手伝うことになった永田は、尾行の最中、世間を騒がせる連続爆弾事件犯・通称「チューリップ爆弾魔」の犯行に遭遇し……。
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Xシリーズ5作目の本作。
布団巻き小川の、過去の恋愛事情も少し窺えたけど、
次回の「ダマシ×ダマシ」で完結するとは思えない程
登場人物が謎めいているまま。
「あの、今、おっしゃったことは真実ですか?」
「何ですか? 真実って」
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全体的に後味が悪いというか、なんとなく後日談として~みたいな結末が多くなっている気がして読後感は余り良くない。
ただ椙田の出番が減ってきているということは、かの天才犯罪学者の出番がくるのか?ということには期待したい。
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チューリップと呼ばれる連続爆弾魔が世間を騒がせる中、小川たちは匿名の人物から、ストーカ疑惑のある一人の男の監視を依頼される。
小川、鷹智、真鍋、永田の四人で24時間体制の監視を始めたが、やがて1人の他殺体が発見され、爆弾魔事件とストーカ調査が交錯していく。
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シリーズもの
次のを間違って先に読んでしまって。
以前はシリーズ全部を「F]から読み返したい衝動に駆られるけれど。Xシリーズだけ取ってみてもなかなか侮れないということに気づく。