紙の本
躓いて倒れたら、起き上がればいいだけの話じゃ(by秀士郎)
2015/08/07 10:05
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
本巻では高校1年生の夏休み直前からお盆まで。
独特のテンポで、、あっという間に読み終わりました。前半は猫の虐殺事件、後半は弟和人と妹晶子が塔に泊まりに来る話を軸に進みます。本巻でもエスペロスの存在感は圧倒的です。ギルバルスも良い味を出しています。
ただ猫の虐殺事件では、読んでいて気分が悪くなるような猫の虐殺を行い、その霊に祟られた犯人たちを、龍神や信久が救うという話ですが、あまりにも偽善ぽくて全く共感できませんでした。弔いさえすれば、罰もなく、水に流されるとでもいうのでしょうか。主犯の木梨だけでも、相応の罰(退学する等)を下すべきなのに、無事に進級するとは・・・。これでは動物愛護法も全く無視で、まさに人を殺しても許される「少年法」の世界です。私は、「君たちが狂い死にしようが、家族全員死に絶えようが、ボクは平気だもん(75ページ)」と言うエスペロスに同感です。
前半ゼロ評価、後半「4」評価、全体で「2」評価としました。
ところで、「三匹のおっさん」でも同じテーマ(優等生による小動物虐待事件)が取り上げられていましたが、今の学校では同様の事件が結構起きているのでしょうか。
紙の本
躓いて倒れたら、起き上がればいいだけの話じゃ(by秀士郎)
2014/07/27 09:47
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
本巻では高校1年生の夏休み直前からお盆まで。
独特のテンポで、、あっという間に読み終わりました。前半は猫の虐殺事件、後半は弟和人と妹晶子が塔に泊まりに来る話を軸に進みます。本巻でもエスペロスの存在感は圧倒的です。ギルバルスも良い味を出しています。
ただ猫の虐殺事件では、読んでいて気分が悪くなるような猫の虐殺を行い、その霊に祟られた犯人たちを、龍神や信久が救うという話ですが、あまりにも偽善ぽくて全く共感できませんでした。弔いさえすれば、罰もなく、水に流されるとでもいうのでしょうか。主犯の木梨だけでも、相応の罰(退学する等)を下すべきなのに、無事に進級するとは・・・。これでは動物愛護法も全く無視で、まさに人を殺しても許される「少年法」の世界です。私は、「君たちが狂い死にしようが、家族全員死に絶えようが、ボクは平気だもん(75ページ)」と言うエスペロスに同感です。
前半ゼロ評価、後半「4」評価、全体で「2」評価としました。
ところで、「三匹のおっさん」でも同じテーマ(優等生による小動物虐待事件)が取り上げられていましたが、今の学校では同様の事件が結構起きているのでしょうか。
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最高です!とにもかくにも、たぶん一番のお気に入り作家さんなんじゃあないでしょうか。何が良いって、子どもたちがまっすぐなところが良い!忘れていたものを取り戻させてくれる、そんな本です。
今回ぐっと来たのは、やっぱり弟くんの葛藤かなぁ。私自身「よい子」を演じていた経験があるっていうか、子どもたちってみんなきっとそうだよね。よい子でいればいるほど、世界って狭くなっちゃって、何をして良いかわからない=自分がなくなる。あぁそれと、そもそも本編の悪い奴ら助けるところだね。自分がいやだから助ける、まさに生き様!
香月氏作品を読んだ後に必ず思うのは、もっと素直でいいんだってこと。これはこの作品からの書き方じゃあないけれど、「生き様」なんだなぁって。誰がどうじゃなくて、自分がいやだから、自分がこうしたいからやる、そんなプロセスがたまらなくまっすぐで、自分自身も今からでも人の目を気にしない、自分に誇れる生き方をしたい、そう心から思う本です。繰り返し読みそうだな。
とにもかくにも最高です!
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僕とおじいちゃん、四冊目。
今回は猫の祟りと弟の和人のお話。
龍神はもう、達観しちゃってるのかな。子供チームの中では、常に観察役。そのぶん、信久君が変わらずぐるぐるとしてくれています。
弟和人のお話では兄弟の絆を認識し、最後はじいさんの懐の深さに感服です。
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高校生活も夏休みになって、
弟と妹もやってきて、
充実した生活を送りながら、
互いに成長していく、という話となります。
うーん、次はなんか波乱が巻き起こるのではないかと……。
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魔法の塔に集う人や人でないものたち。
今回はそれほどはみだしたこともなく、
若干の祟り解除と和久の不思議体験。
すっと読める薄さで、やや物足りない感じがしてしまった。
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登場人物がどんどん人間離れして、出来すぎてくるんですが、何故かこのシリーズ、大好きなんですよね。読み終ると溜息が出ます。次は来年か〜。
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青少年向け、べたな教訓談。
ファンタジーとみせかけ、120%教訓話です。
今回は「ストレスだからって弱いものイジメはいけません」です。
とはいえ、勧善懲悪でも無いし、このお題に対して考えを
キチンとなぞらせる所まで読ませるのは、たいしたものです。
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香月さんの本はおもしろいので本当に早く読めてしまう。
もったいないくらいだ。
人間の理不尽な理由が、どれだけ色んなものに影響するのか。
自分だけが良ければそれでいいなんて、そういうのおかしいですよね。
現実にも動物に関する事件はある。
ただニュースを見て、流していけるような話題じゃない。
それがどれだけ酷いことなのか認識しなければならない。
そして、心からの反省をしなければならない。
簡単に死ねるが、運命に逆らうようなことで死んではいけない。
どんな動物より長く生きられる人間に課された課題だとも思う。
ちょっと哲学を感じさせる、それが香月日輪の良さだと私は思う。
そして、弟くんの心の変化。
大人になる子供の葛藤、兄の姿を見る弟の思い。
難しいお年頃です。
けれど、それを誰しも乗り越える。
そういう感情部分を読みとると、何だか自分の昔を思い出しても良い気がする。
良い刺激を与えられた内容でした。
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この人の作品の登場人物はどんどん記号化されてる向きがあるけど、それでも面白いからすごいよねぇ。あんまり行き過ぎないで欲しいなとも思いますが。大丈夫ですか。
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日常の中にある非日常、このシリーズは相変わらずファンタジックで、想像するのが楽しいです。
何気に良いことを言っている部分もありますし、現実世界に疲れたときに読むと息抜きになるかもしれません(笑)
舞台背景が、完全なファンタジーでないところがお気に入りです。
その方が、現実と非現実的な出来事を比べやすく、楽しみやすいと思います。
物足りないと思う方はおられるかもしれませんが、疲れたときに気軽に読める、そんなシリーズだと思います。
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「巣から落ちた鳥の雛一羽助けたところで、なんになる。自然破壊が止まるわけじゃねぇ。動植物の絶滅が止まるわけじゃねぇ。だからこれは、そんなマクロの話じゃねぇのよ。それでも、そんな奴がいなけりゃ、この世はギスギスしちまうぜ。お前たちは、半径五十メートル程の、みみっちいミクロの世界で暮らしてるんだからよ」
内容紹介です。
幽霊のおじいちゃんと暮らす僕の、高校生になってはじめての夏休み直前。弟の和人や妹の晶子が塔に泊まりに来るということで、なぜか魔女のエスペロスが大はしゃぎ。一方、僕たちは学食で暴れている先輩たちを見つける。エスペロスによると、彼らは猫に祟られているらしい、自業自得でそんなことになったようだけれど、知ってしまったからには助けたい。信久と僕は、彼らのもとに向かうことにしたけれど!? シリーズ第4弾!!
確かにこの世界は自己満足の連続で成り立ってるんだろうなぁと思いました。
が、正直云って、あんな自業自得な人たちを助けるためには私は指一本たりとも動かさないと思いますが。
私はどっちかというと、エスペロスに近いかな。
エスペロスが
「君たちが狂い死にしようが、家族全員死に絶えようが、ボクは平気だもん」
って言うんですが、これって結構普通じゃないですかね?
だって、自分と無関係な人間がどこでどうなってようがどうでもいいじゃないですか。
あーらら。で、終わり。
そんなものじゃないんだろうか。
「見捨てて平然としていられる」「それが本物の残酷」
って描写がありますが、そうなの?
そんなに人間って、優しいものなのかなぁ。
だって信久も(自覚はしていますが)自分の力では助けられないことを知っているわけですよ。
完全に魔女であるエスペロスの力頼み。
人を助けることが出来るのは、それだけの力を持ってる人だけだと思うんです。
他者の力を当てにして、助けたいなんて失笑もの。
私はこういうのをこそ、「偽善」と呼ぶのだと思います。
香月作品は結構こういう「偽善」が頻繁に出てきます。
だからこそ、子供向けなんでしょうけれど。
それにしてもやっぱり私は龍神の弟妹である和人と晶子が好きになれない。
いや、龍神もあんまり好きじゃないんですけどね。
次巻発売まではしばらく間が空きそうです。
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“「あいつらは、何に祟られてるんだ?」
雅弥が、話を元に戻した。
エスペロスが、大きな青い瞳をくりんと動かす。
「あの子らにまとわりついていたのは、猫の塊」
「塊!?」
「ぐちゃぐちゃの猫の肉の塊を、あの子らは毛皮のコートを着てるみたいに纏ってたよ」
龍神たちは、目を剥いた。
「げ......」
「で、そのぐちゃぐちゃで血だらけの肉の塊の中から、猫の頭が何匹も出てて、それがギャーギャー鳴いてるの」
「わー、やめてくれ!気持ち悪い!」
信久が悲鳴を上げた。
「あれは、妖怪とかじゃない。目的をもってあの子らに憑いてる。発しているのは、暗〜い、負の波動だったよ」”
料理の描写が毎回おいしそうで堪らん。
自分が気持ち悪くてどうにかしたくて。
それは他人を助ける事になるけど別にその他人のためじゃない。
だったらしていいの?
難しいねー。
“重ねたパンケーキに、フルーツとオムレツとソーセージとサーモンと海老とサラダを載せ、その上にバニラアイスクリームを載せ、さらにその上からメープルシロップと苺ジャムをかけた、スペシャル・パンケーキ・ア・ラ・モードが、晶子の前に出された。エスペロスは、仕上げに、重ねた具のてっぺんにホイップクリームを捻り出し、その上に真っ赤なサクランボをちょんと載せた。まるでオモチャのように可愛かった。
「ふぅわぁあああ〜〜、すご〜〜い!すごいよ〜〜、こんなの見たことないよ〜」
「フルーツと海老とアイスクリーム?って思うけど、合うんだ〜、コレが」
エスペロスは、バニラ・カラメルでたっぷりにミルクティーを作った。
「んん!美味しい!すごく美味しいよ!キャロリーナ!甘いのとしょっぱいのが混ざり合って、すごく美味しい!」
晶子は、大感激した。こんな、一種ふざけた料理は、家ではまず食べられない。
和人も雅弥も、それぞれに具をアレンジしてパンケーキに載せた。
「うわ!サーモン美味しい......!」
和人も感激。ほんのり甘いパンケーキと塩気のものが、絶妙に美味かった。オムレツとアイスクリームの組み合わせにチャレンジするのも楽しかった。
「も〜〜、ご飯を食べてるんだかデザートを食べてるんだかわかんないー。でも、楽し——!!』
食堂に、大きな笑い声が満ちた。”
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相変わらず淡々とすらすらさっぱり読める本。
なんとなくさらりと味わいたいときにはいい本だなと思う。
ただちょっとだけ説教臭いかな?
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前半猫編。後半塔の夏休み編。ストーリーとはいえ、あんまり闇をどろどろ描かないでほしい。あんまり読みたくない。弟のこの先をちょっと楽しみに思う。
エスペロスと雅弥も出て、かえっておもしろくなくなるなぁ。