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★2015年2月22日読了『はるかなる野球大国をたずねて MLB伝説の聖地をめぐる旅』田代学著 東京書籍 評価A
サンケイスポーツの米国駐在13年の大リーグ取材キャップの著作。さすがに気合いが入っていて、その内容は読み応えがあった。
単に選手の記録や自伝を断片的に語るのではなく、記者らしく自分が足を運んで取材した各選手の故郷や記念館の今の話をまとめているのが良い。
また、野球ではなく、米国の文化としてベースボールを描いている。有名な殿堂入り選手だけでなく、審判、博物館を支える一般の人々、マスコミの記者、大リーグ機構のオーナーなど多彩なリーソースを取材、多層的にベースボールをとらえ直して、アメリカという国の今を描いていて、読んでいて私自身の米国駐在時の印象が蘇ってくるような、そこにある雰囲気が秀逸である。さすがに長年駐在していた人らしい内容です。
第二章の1988年の映画フィールド・オブ・ドリームスの撮影現場が、その当時の一時的な現場としてではなく、まさに映画にあったように、多くの人が訪れる場所となっていたことにはちょっと感動しました。このケヴィン・コスナー主演の野球映画には、私も多分に思い入れがあり、DVDも持っているし、超字幕何とかでも再購入して、英語のセリフを再チェックして見ている作品だったから、余計に興味深く読みました。今後、その場所は、大きな野球公園として生まれ変わるようですが、是非訪れてみたいですねえ。アイオワ州ダイアーズビル(シカゴから西へ300KM)
第一章 レジェンドたちの夢の跡
サイ・ヤング、タイ・カップ、ジョー・ジャクソン、ベーブ・ルース、レフティ・オドール、テッド・ウィリアムス、ジャッキー・ロビンソン、ヨギ・ベラ、ミッキー・マントル、ハンク・アーロン、ロベルト・クレメンテ、ロジャー・マリス、ノーラン・ライアン、ビッグレッドマシン、カル・リプケン
第二章MLB劇場へようこそ
殿堂入り式典、カナダ野球殿堂博物館、フェンウェイ・パーク、モニュメント・パーク、リグリー・フィールド、リック・ウッドフィールド、『フィールド・オブ・ドリームズ』の撮影地、ウィンターミーティング、カール・ストッツ・フィールド、ルイビル・スラッガー社の厚情と博物館、スタイナースポーツ社、ソルトリバー・フィールズ、大リーグ機構事務局、ジャイアンツの歴代本拠地、建築設計事務所プピュラス、MLBネットワーク、ニグロリーグ博物館
第三章 インタビューズ
バド・セリグ MLBコミッショナー
バーニー・ウィリアムス 元ヤンキース
フランク・ジョ~ブ 医師 プロ野球選手の肘再生手術で有名だった。
ブルース・フローミング 尊敬され続ける大リーグ名審判
ジョージ・キング ニューヨークポスト紙記者
フィル・ニークロ 元ブレーブス ナックルボールに捧げた人生
大リーグで働く女性たち