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人食い族とされた人々が、実際に食人習慣をもったか、そうでないかは簡単には判断できない。スマトラ、パプアニューギニアなどでは処刑した人を食べていた。蛮人に見られることが多い。
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この本の基本姿勢はこの一文に現れている。「本書はそれ(食人)が史実を反映するかどうかを検討することよりも、これらが語られたことの事実を重視したい」 つまり、この本の主題は食人行為ではなく、食人行為の語りなのだ。食人を語ることによって何を目指したのか、あるいは歴史的・地理的条件の中で食人を語るということはどういう意味を持つのかその点を詳細に点検する大変興味深い内容。
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アメリカとスマトラを中心とした食人文化の研究書です。
カニバリズムは実際に行われていた風習ですが、西洋人との貿易に対して原住民が考え出した作戦「語り」の意味合いが大きいと理解しました。
資源の生産者と西洋人を直接交易をさせないために、現地のカニバリズムを強調してしまう経済的手腕に驚きを隠せません。
スマトラの負の歴史という認識でありつつも、現在では旅行者向けに面白おかしく「語り」が行われているようです。
恐ろしいことに違いありませんが、現地の経済に貢献し続けている文化です。
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スマトラの民族にかつて存在した食人風習と、その風習がどのような機能として扱われてきたのか。
食人風習が他者を自分たちの地域に近づけないための噂として扱われていたのは興味深かった。
貴重な品物の産地だから他者を近づけないために、食人風習があるという噂を流していたという説。
内容は興味深いんだけど、馴染みのない名前と地名が大量に出てきて、史実に対する解説があまり優しくないので読むのは結構しんどかった