投稿元:
レビューを見る
ああ、やっとわかった。この話のいいたいこと!
やっぱハルキさんは何年かおきに読み返さないとダメだねー。
それにしてもこんな怖い話だっけ。
リライトのおかげもあるんでしょうが、絵の効果も大きそう。
投稿元:
レビューを見る
阿呆ほど読んでいるが、これはバージョン4とのこと。
図書館の地下室にこもって本を読むの憧れ。しかもクッキーとコーヒーと羊男のドーナツ付き。でも脳みそちゅうちゅう吸われるのは勘弁。
投稿元:
レビューを見る
美少女、羊男、ドーナツ…
ああ、村上春樹だ。
図書館の下に広がる地下世界。
「そんないろんな世界がみんなここでいっしょくたになってるってことなんだね。そしてかさなりあってる部分もあるし、かさなりあっていない部分もある」(p.39)
短編ながら、村上さんの小説の根幹がぎゅっと詰まっているとおもう。
佐々木マキさん挿絵の「ふしぎな図書館」とはまったく雰囲気の違う作品です。
挿絵にドキドキします。ホラーだ、
あとがきによると、「図書館奇譚」には、四つのヴァージョンがあるのだとか。
「カンガルー日和」のは読んだことあるのだけど、
「全作品」のを読んだことがないので読み比べてみたい。
投稿元:
レビューを見る
図書館奇譚は、手を加えられて何回も出版され、これは、バージョン4だそうです。カット・メンシックさんの挿絵が怖ろしい。
投稿元:
レビューを見る
気づかぬうちに閉ざされた世界へ導く物語は独特のもの。
今回はイラストレーター、カット・メンシックさんのイラストのための本ですね。
投稿元:
レビューを見る
アートブック第三弾。確か、『ねむり』は未読のはず。今回の作品も理解ができない(良い意味で)感じだったが文章を素直に受け入れたらスラスラと頭の中に文章が入っていくような気はした。イラストの方はちょいちょいグロテスクなものがあり、それもよかった。
投稿元:
レビューを見る
★2014年12月21日読了『図書館綺譚』村上春樹著 評価B-B+
村上氏自身の書いたあとがきによれば、この図書館綺譚という短編は、バージョン1から4まであり、今回は、当初のバージョン1にあらためて手をいれたもので、挿し絵のカット・メンシックさんの絵の雰囲気に合わせて大人向きに話はふってあるそうです。
私は以前におそらく全作品1979ー1989に収録されたバージョン2を読んでいると思うのですが、何せ随分前の事なので、読んだような気がするな程度の記憶しかありません。5分もあれば読めてしまう短編ひとつですが、漆黒の装丁は確かにおしゃれです。しかし、本屋で手に取れば、その場で読み切っておしまいだったかも知れません。
作品自体は、羊男時代の作風で、ちょっとブラックファンタジックな世界の小話。嫌いではありませんが、これで1800円は高いな 新潮社も商売っ気丸出しですね〜。
投稿元:
レビューを見る
どこかで読んだことある話だなーと思ったら、1983年に出版された「カンガルー日和」という短編集に収められていたんですね。
その後、全集(村上春樹全作品1979〜1989)に収録された改訂版も読んだし、子供向けの絵本としてリライトされた「ふしぎな図書館」も読んだし、そして本作は初期の「カンガルー日和」版に手を入れたものだそうなので、結果的に4種類存在する全てのバージョンを堪能することができました。ま、過去に読んだことを忘れていたんですが…。
さて本作ですが、現実にはありえない話でありながら、なぜか絶対ないとは言い切れない、この世のどこかに存在するかもしれない闇のお話、といったところでしょうか。心の闇、といってもいいかもしれません。
投稿元:
レビューを見る
村上春樹の短編のカート・メンシックによる挿絵付による新装リメークとしては『ねむり』、『パン屋を襲う』に続く第三弾になる。
初出は『カンガルー日和』に収められている。著者自身が「キャリア初期の作品であり、書き直す余地がたくさんある」と言うだけあり、どことなく生硬な感じがする作品である。
「図書館」を知や規則のメタファー、「老人」を「権力」、「犬」を「権力の暴力」のメタファー、「脳味噌を吸われる」や「羊男の態度」を「権力への馴化」のメタファー、「革靴」を「社会契約」のメタファー、「美少女」を「自由」や「希望」のメタファー、と簡単にメタファーにつなげて読むことができてしまう。それが今となると「生硬さ」の原因であるように思われる。一方、村上春樹の初期の創作における問題意識が垣間見られるように感じたのは新鮮だった。「むくどり」や「母親」は何のメタファーとして読むべきなのか、と考えると、楽しい。
カート・メンシックの挿絵については、「老人」や「美少女」、「羊男」がリアルタッチに書かれているところなど、前二作と比べて読者に対してある種のイメージを強める役割をしている。特に羊男は、佐々木マキのやや漫画的な絵によって喚起されるあいまいで象徴としてのイメージを持って読んでいたので、そこによい意味での違和を感じることとなった。その点は、ポジティブに考えると、別の作品として楽しめるともいえなくもない。
最後に、主人公の年齢がいつもあえて明確にされていないところは、この小説のポイントのように思う。どうだろうか。
投稿元:
レビューを見る
(2015/2/7読了)
図書館の新着で見つけて借りてみました。新しい本かと思ったら、この本でバージョン4だと、あとがきで作者が言ってます。ここに至るまで、加筆、読み手に合わせた修正…絵本にもなっていて、子供向けにしたり…したそうです。挿絵も違う方が書いているそうで、読み比べては?とも書かれてました。読者の年代によって、同じ本なのに違う(?)なんて面白いですね。
先に書いた通りに、新しいと思ってたけど、羊男や線の細い少女が出たあたりで少し「(疑問)?」
本自体はページ数が少ないのであっという間に読み終えてしまいますが、読了後も、じわじわと感じるものがあり、不思議な感覚の記憶に残る内容でした。挿絵のせいでもあるかも知れません。
昔の村上作品、やっぱり面白いですね。
(内容)
図書館の地下のその奥深く、羊男と恐怖と美少女のはざまで、ぼくは新月の闇を待っていた。あの名短篇が、ドイツの気鋭画家によるミステリアスなイラストと響きあう。新感覚アートブック第三弾!
投稿元:
レビューを見る
初読(?)。図書館。既読感を不思議に思っていたら、あとがきを読んで判明。『カンガルー日和』内がヴァージョン1。『村上春樹全作品』内がヴァージョン2。佐々木マキさんとの絵本『ふしぎな図書館』がヴァージョン3。そしてヴァージョン3をこのイラストでドイツ語版にし、日本語版に直す際、文章に手を入れたのがこのヴァージョン4。さらにドイツ語版の翻訳がスペイン語、イタリア語、ヘブライ語、チェコ語、中国語、韓国語とあり、アメリカとイギリスで異なったデザインの絵本化が進行中。すべてをずらりと並べて見てみたい。
手元に佐々木マキさんとの絵本ヴァージョンがあったので比べてみたが、やや子供よりに書きかえた佐々木版とやや大人よりに書きかえたカット・メンシンク版で、文体や語彙が全然違うので比べるのも楽しいです。
投稿元:
レビューを見る
図書館の地下室に囚われる少年?羊男,美少女,老人。新月の夜に脱出を試みる。暗闇の中で老人に見つからないように脱出する過程は読み手の感情も追い詰める。
怖い話のようで不思議な話。村上春樹氏はこういう作品が得意なんだろうな。
投稿元:
レビューを見る
『カンガルー日和』読んだのに
この話は全く覚えてなかった。
こんなに印象に残る話なのに…。
最近の村上作品は
楽しみは後に取っておこう、と
読んでなかったので
知らなかった。
いつのまにか
すっかり
普通の文体になってしまったこと。
読後
あの独特の文体に
頭が占領される感じが好きだった。
投稿元:
レビューを見る
本を読みに来ただけの図書館での、不思議な体験。
確かにこうも自分の常識から外れると
受け入れてしまうような状態に。
とはいえ、これは逃げたい。
むしろ、最初のあたりで非常に怪しい!
ごく普通に時間が過ぎたのか、それとも違うのか。
そう思えるような思えないような、不思議な最後。
そしてそれぞれの正体は何だったのか。
分かる事が、ものすごく少ないので
いまだ不思議な世界、な感じです。
投稿元:
レビューを見る
何年も前に読んだけれど、こんな怖い話だったとは…。個人的には佐々木マキさんの絵が好き。微妙に内容も違うようなので、そちらの作品も読みたいと思った。