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会社で不祥事を起こし、失踪した男性の話を、愛人、妻、姉、娘など視点を切替え話は進む。残された者の苦悩について色々な角度から語られる。最初は引き目だったが、徐々に話に引き込まれ、最後は終わってほしくない感でページをめくる、ラストはなるほど&ほっこり希望感。
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あっという間に読み終えた。
最初は主人公(望月さん)の愛人が勝手にタブレットを触る場面にイラッと。
愛人とはいえ、なんとなくルール違反じゃないか、と。
でもそこから物語が始まる。
話は奥さん、お姉さん、娘…と主人公と関わる人達の人生へと展開され、最後は少しだけホッとする。
当時望月さんは苦しんでいたのか、いなかったのか。
濡れ衣を着せられていただけなのか。
ちょっとわからなかった。
望月さんは穏やかで、すごく「良い人」。
でも浮気もニコニコしながらしてしまうのか~?
最後は、罪も若気の至りのように片付けられた気がするのは気のせいか。
過去を口にせず、介護施設で黙々と働く。
それが背負ってる十字架なんだろうか。
もっと望月さんの、当時の思いが知りたかった。
読み取れなくてごめんなさい。
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図書館で借りた本。
賄賂の容疑で失踪した望月氏を中心に、愛人や妻、姉など、いろいろな立場の人が主人公になっている。失踪当時赤ちゃんだった娘のルイも最後には高校生にまで成長していた。結局、賄賂事件と望月氏の関わりはわからないまま。この後どうなるのかも、想像に任せます。って感じで、後を引く感じで終わった。トータの過去も気になる。
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一つの失踪事件を軸に
様々な立場からの目線で語られる物語。
重苦しい始まりが、薄明かりに変わるまで。
【図書館・初読・6月19日読了】
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不思議な本でした。
全てが繋がっている話。
たったそれだけ。
望月ルイ
出生届には、
望月涙
読み進めていくうちに、
涙の意味が少しだけわかった気がした。
あと一息。
続きが読みたくなりました。
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夏目さんの大きな賭けは、良かったのか、悪かったのか。
多くの人生を狂わせたには違いない。
人の内面は、他の人間には、たとえそれが家族であっても計り知れない。
わずかに発しているSOSをキャッチした時、どう手を差し伸べるのか。
逃げざるを得ない人の孤独。
日陰に生きる人たちの物語だと思う。
だが、日陰にも花は咲く。
「たった、それだけ」を糧に。
それだけ、で、すべて。
第一話
不倫してるし、会社ぐるみの贈賄事件の尻拭いの挙句、トカゲのしっぽのように切られようとしている。
NOと言えない情けない男、望月正幸。
そんな印象。
第二話
望月を、妻が語る。
何を考えているのか全く分からない人だった。
一つ衝撃的だったのは、娘の出生届。
「ルイ」とカタカナに決めたのに、夫は「涙」という漢字をあてて届け出たのを後から知る。
第三話
望月を、姉が語る。
優しい子だった。
第四話
転校生・ルイの担任教師。
どうして小学校の教師になろうと思ったのだろう…
忘れていた気持ちを思い出す。
第五話
ルイは、夫の消息を求めて流転を繰り返す母によって、積み上げた物を壊され続けてきた。
親のことはどこへ行ってもすぐ知れ渡る。
トータと知り合う。
第六話
特別養護老人ホームで働く大橋。
ルイと同じ高校だった。
ベテランの益田さんに、最後に泣いたのは?ときくと、
娘が生まれたときに嬉しくて泣いたという。
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不思議な本だった。
最後の最後でほんのすこし救われた。
どこか浮遊しているような
そんな1冊なのに
なんだか深いところにぐさーとささる。
蓋をしているところを揺さぶられるような。
たった、それだけ。
はじまりは本当に
たった、それだけのこと。
それは
雪だるま式にどんどん大きな何かを巻き込んでいく。
でも
人と人とが交わるきっかけは
たった、それだけ
のことなのかもしれない。
ー正直に生きる事です。自分に正直にいれば、すべては自分で選んだ事だと納得できます。どんなことが起きても、責任を取ろうと思えるでしょう。自分にとことん正直であるなら、後悔しない、それが自分のなのだから後悔しようもありません。失敗しても、傷つけても、それはもうしかたのないことでしょう。
2014年 双葉社
カバー写真:嶋本麻利沙
モデル:ノミヤシホ
デザイン:アルビレオ
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相変わらず、きれいな文章。深くないけど深い。辛い、ひどい、灯、そして暖かさ。個人的に好きなストーリー。
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いい作品には音がある。 それは時に魔法のようで、時に呪文のようで。 耳元でこそこそ話をされているような心地よいリズムが流れる。 そして、少々張りつめていた心の奥が何となくゆるむ。 「たった、それだけ」とささやかれることで、 だれかとのつながりを感じる。 「たった、それだけ」とささやかれることで、 ほんの些細なことが刺激的な何かに変わる。 そしてそこには心地よいリズムが流れる。 何かにつまずいた時、何かに打ちのめされた時、 またこの作品を手に取るだろう。 心地よいリズムを求めて。 いい作品には音がある。
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くらい。でも好き。
オムニバスかと思ったが、話が章ごとにつながっている!
その、「つながり」をあれこれ考える工程?作業?が楽しかった。
ひょっとして、『羊と・・』より楽しめたかも。
もう少し読んでみよう。宮下さんの本。
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失踪した男、妻、姉、娘、浮気相手。物語は、互いに連鎖して続いていきます。
働いて、働いて父を待つ母。だめな父、だめな母、だめな愛。それを理解できたとき、ルイは自分の人生を生きていくことが出来るのかもしれない。
最後に、失踪した父が、妻を、家族を愛していて大切に思っていたことがわかって 救われました。
逃げる事はあるかもしれない、人はその幸福な記憶だけで生きていけるのだろうか。
宮下奈都さんらしく、非常に繊細に人の気持ちを紡いでいきます。味わい深い小説。
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誰にでもいい顔する人って、人当たりが良くて人気があるのかもしれないけれど、なんだか信用できないわ。
そんなにゆったりと誰に対しても均等に接することができるなんて嘘くさい。ってあたしができないから、そう思うだけなのかしら……。
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賄賂の罪で失踪した男と、その愛人、妻、姉、娘達。それぞれの立場から見た彼と、彼の存在を通して生きていく彼女たち。
ギリギリの状態でなんとか持ちこたえている人に対して、共に生きる我々は一体何ができるのか。
そして、残された側はどう明日を繋いでいけばいいのか。
過去や環境に絶望せず、縛られずに「自分は自分」と捉えることで、前向きに生きていくたくましさも、「好きなものをずっと好きなままでいたい」と変化に抗って立ち止まってしまう脆さもどちらも人間らしく美しい。
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P77 辞めることと、あきらめることと、逃げること。ほんとうはそれぞれ別々のことかもしれないのに、ちゃんと考えたくなくて、全部ごちゃまぜにしてしまっている。ほんとうに逃げたのは私だ。
P123 お前はお前だと誰かが救いのひとことをかけてくれていたらと思う。幼い頃に出会う学校の先生になら、それができるかもしれない。俺が欲しくてももらえなかったひとことを俺が誰かにあげられるかもしれない。そう考えて小学校の先生を志したのだ。
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評価は4.
内容(BOOKデーターベース)
贈賄の罪が明るみに出る前に失踪した男と、その妻、姉、娘、浮気相手。考え抜いたそれぞれの胸の内からこぼれでた“たった、それだけ”のこと。本屋大賞ノミネート作『誰かが足りない』の感動ふたたび。人の弱さを見つめ、強さを信じる、著者の新たなる傑作!
全体的に暗い話だけどのんびりと話が進むので、読み終えた後はほっこり。短編集だが絡み合う人たちの話・・しかし、解決しそうで結局何も解決しないで終わる。でも、ほっこり。