投稿元:
レビューを見る
なかなか扇情的なタイトルの1冊。
だもんで、終始朝日新聞をおちょくってるのかというと、
意外とそうでもなく、、世界情勢を読み解くための触媒ですかね。
いわゆる“戦後スキーム”の中の日本を軸に、
勝谷誠彦さんと倉山満さんが、好き放題に対談しています。
切り口はいわゆる“保守”からの視座ですが、
国際常識から見てズレている日本というのが興味深く。
“戻っているというか、(20世紀前半の帝国列強の時代から)
実際は変わっていなかったんです。”
佐藤優さん曰く「新しい帝国主義の時代に入っている」、
そんなフレーズも最近耳に残っていますが、実は変わっていないだけ。
そういわれれば確かになぁ、、と、クリミア半島の情勢などを見つつ。
そんな中、個人的に興味深かったのは、、
“宗教の政党が力を握るということは、
(中略)最終的には一党支配、
ファシズムにつながる可能性がある”
とのくだりでしょうか。
ここ最近、佐藤さんが創価学会と公明党を、
前向きにを読み解こうとしているのと、なんとも対照的で。
この辺りについて一度、是非対談を見てみたいとも。
個人的には文化としての宗教には興味がありますが、
「多様性を否定する宗教」は肌に合わないとは思ってますが。。
そうそう、あと考えさせられたのは、
“その憲法、菅直人さんが首相でも大丈夫ですか?”
とのフレーズ。
確かに、今の安倍さんについては何の心配もしていませんが、
50年後100年後にも“安倍さん”がいるわけでもなく、、
制度の悪用をさせないように、社会が意識を高めないと、、
なんてことを考えさせられたりもしました。
肩の力を抜いてさっくりと読める、そんな1冊でもありました。