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演劇のことも詩のこともよく分からないけれど、「こんな学生生活送れたら」と爽やかな羨ましさが湧き出す一冊。
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こういう、皆で何かをがんばる青春モノ、それもスポーツじゃなくて芸術系のものって結構好きだ。
今の自分たち(高校生の主人公)を表現するのはいじめとかそういう社会問題じゃなくてもっと、なかなか言葉にできないところにある、というのはすごく共感した。
本の中の劇では、それが無限の可能性とそれに対する不安とか、誰しもお互いに理解できないところがあるから独りだけど、違うところもリンクし合えばひとりじゃないこととか、理解できないものや理不尽なものを受け止めていかなきゃならないしんどさだったりした。
銀河鉄道というフィクションの台本を使うことで、そういう形にならない高校生の今を表せていたんやと思う。
私がファンタジーを好きなのは、そういう言葉にしにくい気持ちや感性を意外と、現実的な話よりもくっきりと可視化してくれるところにあると思った。
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高校の演劇部のお話。
学校に新しい先生、吉岡先生がやってくる。「学生演劇の女王」だったそうだが、演劇には関わりたくはないらしい。さおりは先生を何とか説得。県内強豪校からの転入生中西さんも加わり、適材適所で戦力は一気にアップ。が、吉岡先生は演劇に向き合う中で自分も芝居を本気でやりたいという気持ちが高まり、戦線離脱。残された演劇部は全国大会出場の切符を掴めるのか!
最初は。「・・・だけど。」ばかりの煮え切らないさおりの思考回路を見せ続けられて辟易する。が、吉岡先生と出会い、どんどん芝居にのめりこむ中で変わっていく。思考回路が前向きに変わっていく。まわりのみんなにも優しくなれる。何かに夢中になれるって、ほんとに素敵。この本はそれを追体験させてくれます。
もちろん、人生いいことばかりではありません。おじさんになってこの本を読むと、「大人になるということは、人生のさまざまな不条理を、どうにかして受け入れる覚悟をすることです」という滝田先生の言葉についつい頷いてしまいます。
でも、さおりは吉岡先生との不条理な別れを乗り切ました。「十八歳の私たちの前には、無限の星空が広がっている。」とても爽やかな気持ちになれる一冊でした。
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高校のごく普通の演劇部で、役者ではなく、作・演出を担当する高校三年生の女子部長が主人公。
赴任してきた新任の教師は、大学時代に本格的に役者をやっていた人で、その薫陶を受け、彼女はぐんぐん成長していく。
彼女を通して、舞台をどのように作り上げていくのかを体験しているようで、前半はそこが興味深かった。練習を繰り返しながら、台本を手直ししていくところなど、客席からは絶対見えない部分だ。
彼女は、実は、作者「平田オリザ」さんの分身でもあるのだから、面白くないはずなし。
後半は、彼女(実は、平田オリザさんでもあり)が作り出す、銀河鉄道の夜の世界に、引き込まれた。
銀河鉄道の夜は、やはり、特別な物語で、小説やアニメ映画、漫画で様々な形で取り上げれれて、いろんな変奏曲が生まれてくる。
この小説の変奏曲も、心に響くものだった。
星座の線で結ばれた一つ一つの星は、遠く離れてばらばらだけど、どこかで、やっぱりつながってる。
夢だけど夢じゃなかった、一人だけど一人じゃなかったという青春小説。
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幕が上がる(講談社文庫)
著作者:平田オリザ
発行者:講談社
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
劇作家の鋭い眼差しと静かな筆致での高校演劇物語。
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高校演劇部のお話
青春小説というものですね
とてもよかったです
上級生が去り部長に就任した高橋さおりが主人公
演劇経験の先生が副顧問になったり、経験者が他校から
転入してきたりいろいろあり、そして演劇部も上を
目指し始動し・・・
話の流れに勢いがあり、先へ先へと読み進んでしまう
またいろんなことが起こり、飽きさせない
青春っていいですね
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Hさんが演劇にハマったキッカケになったオススメ本。
演劇には殆ど触れてこなかったが、琴線に触れた。
演劇への愛が溢れていたし、銀河鉄道の夜を見てみたくなった。
そして、青春シーンには、(そんなの体験していないがw)ぐっと来るものがあり、
ちょっと涙目で読んでいた。
オリザさん(作者)は本当に演劇が好きなんだろうなと感じた。
また、主人公がちょっとフラットな感情表現なのだか、ところどころで人間味がにじみ出てくる表現が素敵だ。
素敵な小説に出会えてよかった。
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高校の演劇部が舞台の小説でとても読みやすかったです。
この小説を読み終わった後、私もこんな青春を送りたかったと思いました。初めての演出で悩んで、悩んでいい舞台にしていこうとするさおりに心を打たれました。
ももクロがでている映画も見てみたいと思いました。
私も演劇がしてみたくなりました!
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一人称の小説ひさしぶり。説明っぽいのが一切なく、日記のように物語が進む。何よりリアルな芝居の裏方描写。高校演劇やりたくなった。そして銀河鉄道の夜をちゃんと読みたくなった。
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演劇部の高校生を題材にしたお話。大した成績を出せなかった高校の演劇部が大きく生まれ変わっていく。県大会を突破する際の舞台の描写、演じる高校生たちの描写が鳥肌ものだ。大きく変わる瞬間を見事に描写している。
主人公の一人称の語りが今一つ興ざめだったので、星一つ減。
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随分長く読了に費やしたので細かい描写は忘れてしまっているが、全体を通して主人公の目線から描写されている。メインテーマは学生時代の演劇だが、道中の人の感情だったり行動だったりが細かく描かれていた。そして私は、つながっていてもいつも一人だ。でも、宇宙から見ればみんな一緒だ。この一言が刺さった。
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演劇に多少なりとも感じるものがある人には、いい作品なんだと思う。微細なところにまで気を張って、そうやって作り上げるというのは尊敬。でも、演劇わからないから、かなりのところで取り残されてしまった。
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高校生たちの演劇にのめり込む日々。友達や進路に悩みつつも。演劇っておもしろい。演劇ものもおもしろい。
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読み終わった後、爽快感を感じた。学生だからこそできること、逆に学生のときにしかできないことがある。「演劇は楽しいけれど、でも、それを突き詰めていくと周りの人を不幸にすることがたくさんある」「なにかに一生懸命になったりとか、好きな人とかができると、他のことにも優しくなれるってことじゃないかな」の台詞が刺さった。演劇を通して、様々な人と出会いながら、成長していくヒロインにも感動した。
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演劇部に入っている身からして、本当にリアルに書かれたお話だとは思うのですが、やっぱり優秀な顧問の先生が来ないと始まらないと思わされました。(そこもリアルではあるけれど)
けれど、全国目指して頑張る演劇部のみんなは、とてもキラキラしていて、やっぱり高校演劇って青春!!
藤ヶ丘高校演劇部のみんな、国立行けたらいいな…。