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この間読んだ『暗黒女子』の秋吉さんの作品。
死者の魂が、別人の体に入って成り代わるお話に、その死者を殺したのは誰か、元の自分の学校に転校して探っていく…というミステリー要素が絡んだお話。
元は不細工だった主人公が格好いい男子と成り代わって過ごすことで、それまでのひっそりとクラスで息を殺して生きてきた姿勢が少しずつ変わり始めていくところも読んでいて面白かった。
少しずつ、自分の意見を口に出せるようになって、それまで嫌みだなとか思ってきたクラスのリーダー格の男の子たち(大野くんと杉山くん的な)の優しさ、良さに気づいていく。
外見が麗しくなったことで周囲に何をしても好意的に見られる描写も結構あったけど。
クラスの地味な女の子の良さにも気づいていく描写は好ましかった。
成り代わった少年の両親はなかなか優しくあったかい人たちで、いいなぁと思った。
結末まで読んでみ思ったのは、ミステリーというよりSF的な感じだったかな。若干のご都合主義感は否めない。犯人は意外な人物だったけど。あと、うっかり作品の内容から、死者が誰なのかをミスリードさせられた。
成り代わりの小説としてはそこそこ面白く、ミステリーとしてはいまいちかなぁ。
でも、誰かの人生と入れ替わることの申し訳なさ、自分以外の誰かになれる一種の爽やかさとかがあって、読んでいて面白かった。
今日返却なのに全く読んでなかったから目を通してみたんだけど、軽めの文体だし内容も興味深かったから、一時間くらいで読めたかな。
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目覚めたら病院のベッド、崖から突き落とされた僕は違う体に宿っていたという人格入れ替わりもの。僕の犯人探しが始まる。
一気に読めて、ラストで色々明かされて面白かった。
ただし、最後のエピローグは余分かな。
「暗黒女子」と違って、爽やか青春ミステリー&ファンタジー。
(図書館)
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崖から突き落とされて、イケメンと入れ替わった地味男の話。
とにかく犯人が知りたくて、やめ時がわからずに一気読みでした。
全体図のわからないパズルのピースをとにかくはめていったら、すごくきれいな絵が出来たようなそんな感じ。
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「暗黒女子」と対なす表紙。死ぬ間際に自分を助けたイケメンの体に入れ替わってしまった主人公が犯人探しを行う。暗黒女子と比べ、読了感は爽やか。ただし、イケメンに限る的なエピソードが続くのかと思いきや。。
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崖から誰かに突き落とされた「僕」は、目覚めると知らない少年の姿になっていた。「僕」はこの立場を利用して犯人探しへ乗り出すが…、といったかなりシュールな設定なミステリ。
そして話そのものも結構突飛な部分もありはするのですが、いわゆる入れ替わりものの悲喜劇的な側面も描きつつ少年の内面の成長も描かれていますし、また結末もかなり穏便にまとめられていたので、読後感としてはかなり正当な青春モノのように思えたのでした。みんな実は毒だらけ!という話が多い中、こういう「意外と良いやつも多いんだよ」という描き方は良いなあと素直に思えました。正しい読み方ではないかもしれませんが。
作者のデビュー作はかなりキワモノ的な二転三転するミステリだったので、かえってストレートな物語のように感じました。これはこれで私は嫌いではないです。
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高校生の主人公と進学校に通うイケメン高校生は何者かに崖から突き落とされ肉体が入れ替わってしまいます。主人公は突き落とした犯人は誰なのか捜索していきます。
被害者が探偵役を務める設定はなかなかユニークですし、小難しくなく入り込み易くて良いです。
真相の二段オチは流石に読めず、これと言った矛盾も見当たらないので良く出来ていると思いますが、「母が保険をかけていた」「母と先生が親密?」など思わせぶりな伏線からダークなオチを予想していたのでやや物足りなく感じてしまいます。
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地味で暗くて、鉄オタで、直接いじめられてはいないけど、唯一の友達と教室の隅でそっと生きていたのぶお。ある日机の中に一枚の呼び出しのメモが入っていた。不思議に思いながらもそのメモに従い、待ち合わせ場所に行くと、誰かに背中を押され、僕はそのまま崖を落ち、助けようとする声を聞きながら意識は死へ向かった。そして僕は死んだ。
しかし、病院で僕は目を覚ます。僕ではなく、僕を助けようとした高橋くんとして。イケメン、裕福で穏やかな家庭、美しく積極的な彼女、バンドメンバー。もともとの僕とは正反対の人間、高橋くんの体に、僕の魂は入ってしまったようだ。そして僕はこの機会を最大限活用し、僕を殺そうとした人間を探すことにした。
表紙の印象から、もっと暗くてドロドロしたダークな話かと思っていたのだけど、予想外に真っ当で爽やかな話だった。あまりにもみんないい子たちで、実はブラックみたいな話を読みすぎだなとちょっと反省した。面白いけれど、ヤングアダルトコーナーにありそうだなという印象。
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誰かに殺されたはずのヲタクの少年が、一緒に事故にあったイケメンの少年の体を借りて、自分を殺した犯人を捜すミステリー。
自分とイケメン少年が体が入れ替わり、イケメンを殺そうと思った少女が死んでいる(書いていてよくわからん)という、結論。おもしろい。
秋吉さんの作品は前作も学園の殺人事件で、ちょっと毛色の変わったものだった。今回も発想がおもしろい。
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病院で目が覚めると、冴えないオタクだった僕の見た目は、イケメンの姿に変わっていた。
そうだ、教室の机に入れられた手紙で呼び出され、僕は誰かに崖から突き落とされたのだった……
助けに入ったイケメンと一緒に。
退院した僕は、元いたクラスに転校生として潜入した。
一体、誰が僕を殺したのか?
僕は、僕を殺したクラスメイト探しを始める――。
切なさと驚きに満ちたラストが待ち受ける、傑作長編ミステリー。
(アマゾンより引用)
そこが繋がっててそういうことね、的な感じ
前作のどんでん返しが良かったから、今回のは若干物足りなさも感じたり(´・ω・`)
でも物語は面白かった(*´∀`*)
あぁいうオチなのは想像してなかったけど(;・д・)
何かあっけない感もあったりで…
でも全体的には満足(*´∀`*)
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とっても中高生向きな感じがした。
普通に面白く読めたけど、ワクワク感があまり持てなかったのは世代が違いすぎるからかな。
私的には可もなく不可もない。
でも若い世代は新鮮に楽しんで読めると思う。
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病院で目が覚めると、冴えないオタクだった僕の見た目は、イケメンの姿に変わっていた。
そうだ、教室の机に入れられた手紙で呼び出され、僕は誰かに崖から突き落とされたのだった……
助けに入ったイケメンと一緒に。
退院した僕は、元いたクラスに転校生として潜入した。
一体、誰が僕を殺したのか?
僕は、僕を殺したクラスメイト探しを始める――。切なさと驚きに満ちたラストが待ち受ける、傑作長編ミステリー。
(Amazonの作品紹介より引用)
感想
ミステリ小説として見ればかなり微妙な出来です。
主人公は高校生ということになってますが、読者の年齢はもっと広範囲であり、少なくとも自分が読むとかなり首をかしげる設定が多い。
シチュエーションとしては自分殺しの犯人を捜すことなので、常識的に考えれば非常に慎重になるべきところ。
なのにこの小説の中ではすぐにばれるような嘘で取り繕っていたり、犯人から自分がどのように思われるかを一切意識していない点が非常に不可解です。
とここまではあくまでもミステリとしての感想。
デビュー作がかなり毒のあるテイストでその点に期待しつつ手に取りましたが、読み終わってみると思っていたのとは別方向になかなか楽しい小説でした。
上述の点で気が散る部分はありますが、文体は軽く、展開も早いのでスラスラ読めるので気が向いた方がいれば手に取ってみてはいかがでしょうか。
こういう小説を読むとやはり新人作家さんが好きなんだなと気付かされます。
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面白かった。何者かに呼び出され、崖から転落。
別人の体になってしまった主人公が犯人捜しのためにクラスメイトを探る・・・。
序盤の入りも好きだしラストも良かった!
二重三重と真実が明らかになるところが面白い。
主人公と一緒になってだまされた方がずっと楽しめる。
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設定的には「犯人探し」ですけど、正統ミステリではありません。そもそも根幹の設定が超常現象ですからね。どこまでが「アリ」かわからない以上、ミステリとして読むのは難しいでしょう。謎解きとしての方向性は「ひぐらしのなく頃に」とかに近いんじゃないかな。最初から超常現象を設定してる分、本作の方がはるかに誠実でしょうけど。作品後半、真相解明までの疾走感はとてもいいと思います。
作品としての魅力はむしろ…いじめられているわけではないけれど、存在感が薄く、クラスの中で自然と無視されているようなタイプの主人公が、突然誰もがはっとするような美形に入れ替わったときに感じる他者からの視線の違いとか、それによってまた露わになる劣等感とか、そのあたりの描写かなーと思います。
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もっとどろどろしたお話を期待していただけに、ちょっと拍子抜けという感じがしないでもなかった。でも本当にまさかのラストだったし、読む手が止まらなくて、とても面白かった。
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聖母と暗黒少女とはまた違ったテイストの物語。登場人物が少ないので、先の展開は読みやすい。ミステリーというよりは、思春期のスクールカーストに焦点が当たっている。
人は容姿よりも、その人の性格や立ち居振る舞いによって印象が変わるという若い子たちに向けたメッセージでもあるのかな。
全体的に軽めの文体でミステリーとしては物足りなかった。