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2015年34冊目はパラボスアウォード常連恒川光太郎の短編集(気になる方はコチラを参照してください。→ http://togetter.com/li/840283 )。全て沖縄を舞台にした全七編。
では、極々簡単にあらすじ&感想を……。
弥勒節:青年が老女から受け継いだ、特殊な霊力を持つ胡弓にまつわる物語。
全体のオープニングの役割も果たしている一編。
クームン:クームンという妖怪(?)の話。
少年期の淡い想い出が現在へと……。
ニョラ穴:洞窟に棲むニョラという化物にまつわる男の手記。
ニョラの魔力?最後はモヤっとフェードアウト。
夜のパーラー:深夜二時まで営業のパーラーの店員と客にまつわるモノ。
七編の中では、比較的、王道ホラーな一編。
幻灯電車:特殊な霊的体験とその後のイビツな家族像。
キャラ設定はイイが、全体としては、少し弱い印象。
月夜の夢の、帰り道:幽霊のような女性に父の死を予言された少年はその後……。
なんとなく、展開は読めたが、コレもラストは様々な捉え方が出来る。
私はフーイー:異国から渡ってきた霊力を持つ女性の憑依的転生譚。
ハードカバー時の表題作。全体のエンディングであり、オーラスはメッセージなのかな?
「クームン」「ニョラ」「フーイー」等、本書中でも独特の語感センスは光ってる。しかも、沖縄の地言葉との相乗効果まである。
今回はそれぞれ、30、40p程度にまとめられていて、テンポ良く読める。また、ヴァラエティーも豊富。一方で、ハズレはないが、コレ❗という綺麗な長打もない印象。その中で、読後感があまり良くないホラー「夜のパーラー」が一番好みかな。作者の他の作品と比べ、ハードル上がり、★★★☆☆。
いや、夏まで読むのを待った1冊だったが、熱帯夜(今夜は涼し目)の読書にチョイスしたのは、我ながら正解。←自画自賛とも言う。
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恒川さん3作目
沖縄を舞台にした
異世界ワールド
オムニバスが7話の
妙な怖さと余韻が
不思議と心地良い作品たち
沖縄に行きたくなります。
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恒川光太郎氏の沖縄異界譚。相変わらず異界がとても身近で、暗闇がすぐそばにあるような読了感。暗闇を覗いた後に浮かぶのは恐怖だけではないところも魅力。
収録作品:『弥勒節』『クームン』『ニョラ穴』『夜のパーラー』『幻灯電車』『月夜の夢の、帰り道』『私はフーイー』
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恒川 光太郎さんの作品を読むのは2冊目。前回読んだ代表作の『夜市』よりも今作は私好みで一つ一つのお話全てが素晴らしすぎて感動すらある。沖縄なのか異界なのか。神聖なる異形のものたち。しかし、ファンタジーとかホラーという一言では括れない物語の重圧さで十分に堪能いたしました。<追記>クームンの庭先の木に掛けてある無数の靴、そして…(ネタバレになるので伏せます)。先日読んだ『新耳袋殴り込み 最恐伝説』新世界の首吊り廃墟でも同じような無数の靴…そして…。実在する何かのマジナイですかね…。
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沖縄を舞台に展開する7つの物語。今回はホラー色が強め。以下に詳しい感想があります。http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou17007.html
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沖縄の話。こういう、現実に近い異世界を描くのが上手だな、と。沖縄という舞台もそれに合っているし。
でも、なにか残るかと言ったら、その時間を楽しく過せる、くらいかな。
短編だしね。
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これはいい!恒川流琉球怪異譚は面白い!前回読んだ『南の子供…』は外国の架空の島という設定で個人的に違和感を覚えちょっとしっくりこなかったが、今回の沖縄を舞台にした物語は非常に楽しめた。沖縄の歴史的な背景や風土・風習に現実と異世界が絶妙にマッチし独特な世界観を醸し出している。人間の奥底に眠る残虐性は異世界でも現実でもいつ目覚めるか分からない怖さをこの作品は皮膚感覚として残してくれた。美ら海の切ない波音がいつまでも心に響く。
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冬に買ったが、夏向きなので、ねかせておいた本。
「弥勒節」「クームン」と「私はフーイー」が面白かった。
首刈り男は、ハワイに移民したので米兵となって殺しにくるかと思ったが、そんな事はなかった。
胡弓の音楽を聴きたくなった。
沖縄行ってみたいなぁ。
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沖縄が舞台の異界譚
どの物語も楽しめた。
沖縄の持つ神秘的で奇怪な雰囲気を上手く表現してて、「沖縄ってこういう不思議なところがあるかも」と読みながら実感させられた。
似たようなシリーズがあればまた読みたい。
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今回は全て沖縄でのお話し。
沖縄も京都とは違う異世界への入口がそこかしこに
さりげなく口を開けてるって感じがしてます
その期待を十分すぎる程に淡々と時に優しく
時に不気味に 時に理不尽に異界へと誘います。
これが好きなんですよぉ~
7つの不思議なお話です。
「クームン」と「私はフーイー」がお気に入りです。
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沖縄を舞台にしたホラー小説。
じめっとして暑い雰囲気があります。
恒川氏の小説は夜市が代表作として挙げられることが多いですが、ホラーの雰囲気としてはこの本の方が好きです。
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沖縄を舞台にしたファンタジーホラー短編集。情緒がたまらない。夢と現の境目の曖昧さを柔らかい筆でなぞる、大変色気のある作品集でした。沖縄の島っていう舞台がまた良いと思ったら、恒川先生沖縄ご在住なんですね!不思議な夢をみて目が覚めたときのような気持ちになりました。
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珍しい、沖縄を舞台にしたホラー。
沖縄の自然、精神性、夜、方言…
沖縄という舞台でしか醸成できない、ぬるくて畏怖の念を覚える空気感を、各短編ごとに、見事に描いていた。
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妖怪幽霊系のホラー初めて読んだから耐性なくて素直に面白い!と思えなかったけど、独特な雰囲気かあって引き込まれた
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この文庫本は、2012年に刊行された単行本「私はフーイー 沖縄怪談短篇集」が改題され、文庫化されたものです。前題の通り、沖縄を舞台にした7つの短篇で構成されています。
私自身は、恒川光太郎さんの作品はこれで5つ目です。今回は、自分には馴染みのない沖縄が舞台でしたが、節々に見られる方言などの沖縄らしさがとても新鮮でした。
ちなみに、この中での私のお気に入りは「クームン」です。恒川さんらしさ全開の、温く、残酷で、どこか懐かしいストーリーでした。