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障害のある子をもつ親にとって、一番の心配はその子の将来だろう。まだ自分も若ければ、何かと世話を焼き、あらゆることに目を配り、子供の身辺を整えてやることができるが、誰にも等しく老いはやってくる。
親が高齢になったとき、障害をもつ我が子はどうなるのか、親なきあとどうやって生きていったらいいのか。そんな親の不安に、行政書士であり、実際に重度の知的障害をもつ子の親でもあり、また親のサポート活動も行っている筆者が答えているのが本書。
ややこしくなりがちな福祉関連の法律を踏まえ、さらに個人のニーズも考慮した非常に具体的な提案。
障害者福祉関連の法律の変遷にはじまり、行政の福祉サービス、お金の管理や日常の住まい、身の回りのフォロー方法まで、さしあたって思いつく一通りの対策が取り上げられている。
今なにをし、どこに相談したら良いかなど、細かく丁寧な説明に加えて一覧表にもまとまっておりとてもわかりやすい。
また、いざ準備を始めるにあたって、様々な支援に向けて活用できそうな著者考案の「ライフスタイルカルテ」が具体案とともに提示されていて、イメージもわきやすい。
何かしなければと思うが、何からやったらいいかわからないというご家族の不安な気持ちにダイレクトに答えてくれているあたり、さすがは当事者であり、そういった手続きのプロでもある筆者だ。
単なるサービス提案にとどまらず、努めて当事者ご家族を勇気づけ励ます姿勢が徹底されているところにも、非常に好感が持てる。
もっと観念的な内容を想像していたのだが、全く違っていて、いい意味で裏切られた。
いよいよ時期が差し迫ってきたという高齢の当事者のみならず、障害者が身近にいるご家族は、まだ子供が小さいとしても読んで損はない。
非常に参考になる良書です。
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現行の法律ができるまでの変遷などは、半分くらい流し読みしました。
けれど、ここに至るまでにはやはり試行錯誤があったのだな、現場の切実な声が届くには、時間が必要なのだと感じました。
今、元気なうちにできることを。
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制度と制度の発展の歴史の概説がわかりやすい。内容は正しいんだろうけど固くわかりにくい法律用語や制度名が頻出するような本よりも、最初に読む一冊として良いなぁ
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自身も重度知的障害の娘さんをもつ行政書士の方が書いた本。グループホームや成年後見人など知っておきたい知識をわかりやすく解説。
とにかく家にこもらず社会に連れ出そうという思いを感じる。