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水曜社から出ている「13歳からの大学授業(桐光学園特別授業)」シリーズからのアンソロジー。
各章末に読書案内付きでそこは書き下ろしとのこと。
トップバッターの外山滋比古でいきなりガツンと来る。
わりととっつきやすいのは後半の茂木健一郎、本川達雄、鷲田清一あたり。
個人的におもしろかったのは前田英樹「独学する心」。
生徒向きの講演の内容を元にしていると思われ、わかりやすい語り口で、さすがにその道の第一線の人の話はどれもおもしろい。七人のうち全員に共感することはなくても、一人かニ人にでもはっとさせられれば、それは将来に向けてのかけがえのない宝ものになると思うから、たとえ最初の外山滋比古の話が耳が痛くて読むのがいやになってもそこで本を閉じないで、別の人の話を読んでみてほしい。(と、とりあえず小6長女に言いたい…)
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ここ最近割といい本に当たっている気がしますが
この本もとても良書だと思います。
中学生を相手に大学の教授が講義として書かれてある
内容。これからシリーズとして出版されていくようで
その第1巻である。『何のために「学ぶ」のか』
外山滋比古 英文学者
前田英樹 批評家
今福龍太 文化人類学者
茂木健一郎 脳科学者
木川達雄 生物学者
小林康夫 哲学者
鷲田清一 哲学者
おっさんでも非常に心にしみる言葉
内容。美しい言葉にあふれた内容で、中学生が
この本に真剣に向き合えたら多分、大きな衝撃を
受けれるのではないかと思います。
自身の中学生の息子にぜひ読んでもらいたいと思いました。
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中学生から高校生向けに書かれてはいるが、私にとっても、非常に有意義な内容であった。外山滋比古さんは相当現在の状況に憤りを感じていらっしゃるようだ。私にも、こんな仕事をしていながら、最近の中高生は勉強させられ過ぎ(自分で好んで勉強するのは問題ないけれど)という思いがあった。だから、この気持ちはよく分かる。勉強の仕方という意味では、脳科学の見地に立って論じられている茂木健一郎さんの話が一番わかりやすいし、実践もしやすい。世の中の分析としてはもっとも納得がいき、子どもたちにも伝えていきたいと思ったのは鷲田清一さんの話だった。日本的な生物学的な話を本川達雄さんがしている。伊勢神宮の意味するところは何か。ちょっと不満は、今福龍太さんが紹介していた本がおもしろそうで、購入しようと思って大きな書店にも行ったのに、どれもこれも品切れ。そこは編集者に何とかしておいてほしかった。
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知識をありがたがるのは歴史的なもので、どうにもならない。
知識があると、知識でなんとかしようとするから問題解決ができなくなる。
ものを考えるために必要なのは、じぶんお地kらで必死になって考えること。
学問のために学問をするのではない。
自分で自分に無理目の課題を設定して、それを乗り越えることによってドーパミンを出す。
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中学生向けに書かれた本なので読みやすい。勉強は楽にできるものではなく、将来のために、一番充実した中学生の時期だからこそ取り組むべきものであることを、各分野の専門家が説いている。
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読み始めてから気づいたのだけど、「13歳からの大学授業」シリーズを寄せ集めて、読書案内を書き下ろしでつけただけっていうのは、ちょっとなぁ。わざわざちくまプリマー新書から出すものではないと思ってしまったので、、。内容はもちろんいいのだけども、ちょっとざんねんでした。
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すぐに答えに飛びつくのではなく、自分の頭で考えよという提言。なぜ学ばなければならないのかの直接的な解答はない。
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7名の至言が詰まる.中学生からの大学講義,と謳っているが,大人でも読み応えは十分.蛍光ペンが必需品である.次巻以降も楽しみである.
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著名な学者の方々による「学び」の指南書。
個性的な方々だけに、誰もができることではないが、誰にもできないことではない。
読書案内には、懐かしいものがあったり、そんな本があったのかと驚かされるものもあり、思いの外楽しめた。
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【収録作品】外山滋比古「知ること、考えること」/前田英樹「独学の精神」/今福龍太「学問の殻を破る」/茂木健一郎「脳の上手な使い方」/本川達雄「生物学を学ぶ意味」/小林康夫「学ぶことの根拠」/鷲田清一「『賢くある』ということ」
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オムニバス系の本。5巻までのシリーズの第1作目。中学生向けに書いてあるため、非常に読みやすい。
個人的には外山さんが書いた知識が増えすぎると良くない、的なことが心に残った。他にもいろんな人の話を少しずつ知ることができ多角的な方面から「学ぶ」ことについて考えることができる本。
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このテーマは大人でもなかなか答えが出しづらいのではないか
話の内容はとてもわかりやすい
このテーマ高校生では遅いと思う
考えることはとても大切で必要だ
あきらめないこと
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そうだ!そうだ!と拍手して言いたくなり、自分が学生のときに読みたかった!と思った。
そして、そうだ、大人になっても学び続けねば、学びは楽しいことだ!と思わせてくれた。
とくに、外山滋比古さんの話がすごくナットク。100点をとることに何の意味があるんだ、個性は失点部分にあらわれる、というのは本当にそうだと思う。
上手に忘れること、頭のゴミ出しというのもステキ。
結局のところ、人から与えられるものではなく、自分で発見して、カラをやぶっていくことが必要なんだな。
全体的におもしろかったし、なるほどと思ったけど、読書案内はちょっと難しそうな本だった。
たしかに古典をよむのは大事だと思うけど、読んでみてつまらなかったら、もう本なんて読むのやーめた、と思いかねない。
「これを読まなければいけない」、ということはない。
茂木さんが書いてるように、自分の野性のカンで、そのときにこれだ!と思う本を読むのが結果的にはいいんじゃないかな。
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大学入学前の高校生におすすめしたい図書。
中学生向けなので平坦な言葉で書いてあるが、中身はしっかりしている。
共著なので、コラムの寄せ集めみたいになっているのだが、先生によっては「何を言ってるんだろう」という主張もあり、飛ばし読みした。個人の好みだと思うが。
先生がそれぞれおすすめの本を紹介しているので、本選びに困った時にこの本を読むのも良いと思う。
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・「頭がいい」とは努力の仕方を知っていること。勉強だけではない。優れたアスリートも、生まれつき才能があるのではなく、努力の仕方を知っているのだ。生まれつき頭のいい人も、頭の悪い人もいない。脳科学の言葉で言い換えれば「ドーパミンによる強化学習のサイクルをたくさん回すこと」。そのためには、自分にとって無理めの課題を自分で設定し、それをクリアして喜びを感じる、という経験を日々続けることが大切。
・もう一つ大切なことは絶対に他人と比較しないこと。劣等感こそ最大の敵。ドーパミンが出るのは「自分にとっての進歩」があったとき。「誰かと比べて優れていた」ときではない。優れたアスリートは他人と比較しない。100mを何秒で走れるかは自分の問題であって他人が何秒で走っていようが眼中にない。イチローは首位打者争いに興味なかった。なぜなら、他の選手の打率なんてコントロールできるわけないから。自分がコントロールできることだけを見つめていればいい。
・よく「何時になったら勉強しよう」「このドラマが終わったら勉強しよう」などと言い訳をしている人がいる。ハッキリいって、それは甘い。勉強しようと思ったら1秒後にもうトップスピードで集中する。余計なことを省略してやるとなったら1秒後から実質に入る。思い立ったらすぐ机に向かおう。
・もちろんがんばって志望校に合格することは大切だが、それがゴールだとはくれぐれも思わないでほしい。
クリアすべき第一関門でしかない。逆に言えばその程度のことはとりあえずクリアしてほしい。
・君たちの世代で「文系」「理系」という言葉を死語にしてほしい。大学時代は文系・理系どちらかを選んで勉強したって構わない。でもそれはたった4年間の話。最先端の学問であればあるほど、文系・理系なんて分け隔ては意味がない。哲学だってもはや脳科学を無視して研究することはできない。この世界を理解するのに文系も理系もない。大学を卒業して「私は文系ですから」「理系ですから」なんて言い訳しているのはちゃんちゃらおかしい。
・白洲次郎はケンブリッジ大に留学し英語がペラペラだった。当時GHQのホイットニーが「英語うまいですね」と言ったら「あなたももっと努力すれば私のようになれますよ」とアメリカ人に向かって言い返した。圧倒的に立場の強い相手に対しても決してペコペコせず正しいと思ったことは主張し、言うべきことは断固としていう。こういう日本人は当時も今も珍しい。今なお白洲次郎が人気なのは今の日本人にないまぶしさと情熱があるから。なぜそんなに情熱があったのかといえば、苦労したから以外の何物でもない。
・脳のうまい使い方とはできるだけドーパミンを出すこと。そして自分にとって無理めの課題を設定してそれをクリアすること。劣等感は持たない。模試の判定や偏差値は他人と比較するための物差しではなく、自分の進歩の目安として使う。そして情熱を持って苦労する。それさえ忘れなければ、未来は明るい。今この国に足りないもの、それは理想と情熱だ。
by茂木健一郎氏