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憲法の本というか教育学系の印象を受けました。
日本国憲法を一通り周遊しようというテキストではなく、普通の生活の中で高校生の疑問、不満を憲法の基本原理を踏まえて考えていきます。
高校生は勿論、学校関係、児童福祉関連の志望者も堅い教本とは別に読んでみてよいのではないでしょうか。
ストレスにならないと思います。
ひとつひとつの話題は短く読みやすいです。
さっと読んで、保障されるべき権利やその為の機関や制度が色々あるんだと感じることが可能です。
じっくり読んで己の意見を育てるのも有用です。
この本にはない他の知識も欲しくなるでしょう。
特に、教育を受ける権利、個人の尊重、は度々出てきます。
普通教育を受けさせる義務、そして教育を受ける権利によって9年の義務教育を受けることができます。
無償で。
これがどれほど尊いことか、私はあとになって気づきました。(税金は取られますけどね)
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日常には、憲法の視点から見られることがたくさんある。10代のときに読んでたらどうだったか?今のT-nssowlの高校生は本当にすごいなぁと思う。憲法を語る、憲法に学ぶ、そして行動にしていきたい。
カッコいい大人になるぞ。未来の子どもに、ステキな社会を。
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学校や家庭での生活の中で、茶髪はいけないのか、門限やお小遣いについてなど具体的な問題に対話形式で憲法の考え方が書かれている。憲法の根本となる価値は一人ひとりの考えや価値観を尊重すると言う個人の尊重にある。
また、憲法守ることを義務付けられているのは国民ではなく、権力を行使する国会議員や公務員、裁判官などといった権力を行使する立場の人たちである。法律が国民が守るルールであるのに対して憲法は国家権力が守るべきルールだ。
日本国憲法の制定によって日本は国民の自由や権利が大事にされる社会になりそれが公益及び公の秩序よりも優先されるようになった。
昨今、自由及び権利よりも公益及び公の秩序ということを優先する社会にしようと改憲論議が行われようとしている状況のなかどのような憲法がよいのか、それは今後の社会をどのようにしていきたいのかである。
言葉は平易で読みやすい。見方によっては学生からの問題意識や対話を通して学生を鼓舞している感じがあり闘争の本としても読める。
関連する法や条文がすぐに参照できる部分がよい。
あと、憲法を語る事はかっこいいらしい…よ?
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高校生の日常生活がどう憲法とかかわっているか
校則・宿題、門限など身近なテーマで説明する
関連法も掲載
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‹内容紹介より›
校則と個人の自由、10代の結婚、生徒会や部活動でのトラブル等、高校生活で起こる出来事を憲法にてらして高校生達が大考察。"憲法の伝道師"伊藤先生の指南のもと見えてきたのは、一人一人の自由や権利を守るために憲法があり、その精神を持ってあらゆるルールを運用する必要性。憲法を生活にいかす方法を具体的に学べる一冊。
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実際に、生徒たちが高校生活を送るうえで「直面しそうな」トラブルに際し、憲法の視点から解決策を考えるmという形で進んでいきます。
全34の事例の中には、実際に起こり得そうなものからトンデモ系まで様々なものがありますが、「個人を尊重する」という憲法のあり方を理解する助けにはなるものだと思いました。
特に、憲法が私人間における関係性を制限するためのものではなく、公人に対してその行政権を制限するものである、ということが繰り返し述べれられていたことは好印象です。
例えば、いじめ門谷についても、いじめられている側の「人権」をいじめている側から保護する、という形では憲法は効果を発揮できませんが、いじめられているものの「教育を受ける権利」を保証するよう、学校(公人)に対して対策をとるように働きかける、という形で効力を発揮する、という説明はとても分かりやすかったです。
著者の外国人参政権に関する見解には少し違和感を覚えることもありましたが、「これが正しい」という書き方ではなく、議論のきっかけになるような記述であったのは好印象でした。
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憲法のことを、日常の出来事の中でありそうな話題に沿って解説しています。
読みやすかったし、憲法とはどういうものかもより知れました!憲法って日常に深く関わっているんですね。
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刊行日 2014/11/20
「校則と個人の自由,10代の結婚,生徒会や部活動でのトラブル等.高校生活でおこる出来事を憲法にてらして高校生達が大考察.〝憲法の伝道師〟伊藤先生の指南のもと見えてきたのは,一人一人の自由や権利を守るために憲法があり,その精神を持ってあらゆるルールを運用する必要性.憲法を生活にいかす方法を具体的に学べる一冊.」
はじめに
プロローグ
1章 学校内での自由と権利とは?
①茶髪はルール違反,それとも・・・・・・/②学校外の生活にまで口をはさむって・・・・・・/③「好き!」という気持ちを大事に/④悪いことをしてないのに?/⑤私の成績,どう評価されている?/⑥宿題が多すぎる!/⑦学校側に考えてほしいこともある!/【①から⑦までのまとめ】/⑧部活動で自分を高める/⑨生徒会でできること/⑩体罰・いじめから身を守る/⑪思想・良心の自由を保障する/⑫表現の自由/⑬他人と違ってもいいんだ!/⑭外国人と共に生きる/【⑧から⑭までのまとめ】
2章 学校という制度のあり方を考える
⑮学校が序列化されてきている?!/⑯私学助成は憲法違反なの?/⑰女子校や定時制の意味/⑱学校の図書室や保健室の利用/⑲優秀な生徒を伸ばす?/⑳学校に行けなくなっちゃったら・・・・・・/【⑮から⑳までのまとめ】/
3章 家の中での自由と権利とは?
21門限とか小遣いのこと/22家の手伝いはしなくちゃいけないの?/23養子って何?/24虐待から守られる/25兄弟は,平等!/【21から25までのまとめ】
4章 社会生活の中の自由と権利
26習い事をする,自分を高める/27生活保護,社会保障は権利!/28未成年者が契約するということ/29肖像権,著作権って?/30犯人だと疑われてしまったら/31未成年者が罪を犯してしまったら/32ボランティア活動,奉仕活動に参加する/33未成年者も住民投票できる!/34政治にかかわる請願権を行使する/【26から34までのまとめ】
おわりに
伊藤真(いとう・まこと)
1958年東京生まれ.伊藤塾塾長・弁護士・法学館法律事務所所長・法学館憲法研究所所長.日弁連憲法問題対策本部副本部長.「一人一票実現国民会議」発起人.『中高生のための憲法教室』(岩波ジュニア新書,2009年),『憲法が教えてくれたこと その女子高生の日々が輝きだした理由』(幻冬舎ルネッサンス,2012年),『伊藤真の憲法入門 第5版』(日本評論社,2014年),『憲法は誰のもの?―自民党改憲案の検証』(岩波ブックレット,2013年)など著書多数.中高生のための映像教材「憲法を観る」(「憲法と共に歩む」製作委員会)を監修.