紙の本
こだわらないことにこだわる感じ
2016/01/29 17:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:時短 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の言っていることはまったくもってその通りであり、人間大事なことであれ些細なことであれ、こだわりも持つから苦しみが生まれてくるというのは真理以外の何物でもない。そのため、そのようなこだわりに対し「それ、どうでもいい」と言って過ごすことは非常に大事であることが、この本を読むとよくわかる。
よくわかるのだが、しかしどうも著者はこだわらないこと(もっとよく言えば自分の考えに凝り固まり、あれは間違い、これが正しいと言いきり憚らないこと)にこだわっている節があり、どうにもその部分が引っかかりを覚えたというのが正直な感想である。
そのため、著者の言っていることは正しいし自分も割と参考にしている部分が多いのだが、著者自身も結局物事にこだわるタイプの人間なのだなあ、と思わせられる。
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綺麗な浜辺と坊さんという表紙が印象的な本
今日のなるほど
・嬉しかったことにこだわらない
全て諸行無常
・快、不快にこだわらない
心の故郷は不快で苦しいもの
・本来無一物な自分を取り戻す
旅、身体をひたすら反復して動かす行為で。
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チェック項目8箇所。こだわりのない柔らかな心を味わうべく、本書が導きの糸となれましたらと願うところであります、「それ、どうでもいい」と、軽やかに。「友人が誰もいない」と感じるときの寂寥感は、「自分のことを友に値する存在として承認してくれる人が誰もいない」という、承認感覚の欠落に由来するものだと思われます。友人そのものを求めているというよりも、友人を踏み台にして自分のかけがえのなさを確認したいという、自我の牢獄の中での独り言になってしまっているのです。所属に縛られすぎることは、私たちの特定の団体への忠誠度を上げることになり、私たちを忠実なる臣下に仕立て上げます。不公平さを糾弾するのは、ヒイキされて気持いい者の側ではなくて、ヒイキされずに不快に感じる側だということです、そう考えてみると、実は不公正さを是正したくなるのは決まって敗者の恨み(ルサンチマン)に由来することが見えてきます。「八方美人で、実力もないくせにッ……」とやっかみたくなるときには実は、重大な事実を見落としていることが分かります、それは、八方美人は八方美人なりに、周囲への気配りをして、職場を和ませるという、貴重な仕事をしているということです。人の体質はそのときどきにおいて、「自分に合う、合わない」というものは刻々と変わっているのですから、「これこそがいついかなる場合も正しい」と思いこみ、見顛倒にはまるのは危険なのです。性の幻想にこだわらない。
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あまり面白く思えなかったが、著者との体験の差によるものかな、という気がする。慢心にとらわれない、というのは、大事な心掛けかな、とは思う。
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一度目イマイチかなって思ったけど
2度目読んだらスゴく良かった。
深く感じた。
特に「アイデンティティにこだわらない」
が良かった。
『本来無一物』。
初めてこの言葉知った。
僕にピッタリの言葉だった。
まだまだ小池龍之介に傾倒し続けそう
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「私が見るところ、現代社会では、人々の流動性が高まり、個人個人の取り替えがききやすくなっています。それゆえに、特殊なこだわりによって差別化を図り、『自分は取り替えがきかないんだ!』と叫ぶのが流行っているのでしょう。
仏道という道すじは、それに真っ向から反して、『執着=こだわり』を手放し放棄することでこそ、人は幸福になれると指し示しています。」
「私たち人間がもっともこだわり、そこから”快”を引き出したがるのが、『理想的な、良いかんじの自分でいたい』という、自我に関するこだわり。そして、理想どおりの自分でいられないことが起こるたびに、”不快”を感じて苦しんでいるのです。
そんな袋小路から抜け出して、こだわりのない柔らかな心を味わうべく、本書が導きの糸となれましたらと願うところであります。
『それ、どうでもいい』と、軽やかに。」(はじめに)
「こだわりを手放す。(中略)まずは『自分が何にこだわっているのか?』に気づきを向けてみることが、第一歩となります。
そうした思考の姿勢の転換によって、ひょい、とこだわりが手放せることもあります。ただし、手放せるものは、手放せる。けれども、手放せないものは、手放せない。
心に強く食い込んでいて、強力な執着については、仮に「手放そう」と思っても、心がそれにより、”快”が得られた過去にしがみついて、手放せないものです。
そうしたレベルで心に染みつき、言わば”洗脳”されてしまっているこだわりを解き放つには、単なる思考の転換ではなく、修行という身体レベルでの、トレーニングこそが有用です。」(おわりに)
小池さんの本に出合ってそろそろ5,6年。
そうそう。そのとおり。そう考えよう。心を整えよう。
と思っても、そんなに簡単には、変わるものではない。
修行かー。
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『考えない練習』と比べると、著者の人間臭さをより強く感じる。
肩のちからを抜いて書いている感じ。
物事を違ってた角度から照らし出して、「こだわること」から頭を解放させてくれる。
ただ、「こだわらない」というのも一歩間違えたら「こだわり」になってしまうのではないか、という疑問がわいた。
「ありがとうは『有り難し』」とか、逆に考え過ぎのような部分もあった。
他にも、「平等にこだわらない」の章にモヤモヤしたりした。
ブッダが身分差別を否定しなかったから、著者も身分差別を否定しないのか(奴隷の身分があっても良いと考えている?!)と正直引いてしまった…
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サラリーマンをしてると自分自身こだわりを持つこともあるし若いものたちに「こだわりを持って働け」と指導することもよくある。従ってすべてのこだわりから解脱することは無理と言えるがせめて「自分濃度」はほどほどにしていこうと考える。
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情報過多でごちゃごちゃした自分をスッキリさせるための本。思考の断舎利おすすめ。こだわるなこだわるなこだわるな。
仏教の真理は「こだわらないこと」それは知ってた。それを実践するためにはやっぱりコツが必要で、それを教えてくれるのが和尚さんで、この小池さんはそれを教えてくれる。
瀬戸内寂聴ほど煩悩にまみれた人じゃない、ただの凡人だけれど、それでもこれだけ煩悩に囚われているんだ。一般人はもっと悶々しているはず、この本を読んでこだわりから解放されよう。
この人の本を読んでいると、葬式仏教の終わりも近いだろうなぁと思う。物質社会になったからこそ、くだらない葬式仏教にも囚われることなく本当の精神的解脱が目指されるようになる。
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成る程、こういう考え方もあるんだと、驚きながら読んだ。
こだわりがあるからこそ、悩み苦しむ。
「友達がいないなんて」とこだわるから、友がいない状態を寂しく感じる。「これが好き」「これが楽しい」と快の状態にこだわるから、不快の状態を好ましく思えなくなる、「ルールは守るものだ」とこだわるから、ルールを守らない人に対して腹立たしく思う。。。
これらのマイナスの感情は全て自らのこだわりが生み出すものであるので、自分の心の持ちようを変えることで苦しみから解き放たれるという。
ストンと納得のいく事例もあれば、「ん?そうなのか?」といまいち疑問に思う事例もあったが、著者の穏やかな語り口に次第に毒気を抜かれていき、「まあ、どうでもいいか(笑)」という心境で読んだ。
確かに、こだわりを捨てていくことで様々な苦しみから解放されてはいくだろうが、こだわりをもってギラギラと生きる人に人間的な魅力を感じる場合もあるだろう。すべての煩悩やこだわりをもし捨て去ったとしたら、生きる原動力すら湧き上がってこないのでは? いやしかし、「こだわりを捨てる」ことにこだわるのもよくないので、何事も中庸が大事ということか?
など、色々考えさせられた。
著者の説く、過去や未来へのこだわりを捨ててその瞬間瞬間である「いま」を丁寧に生きよ、というあり方は、心にとめておこうと思った。
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p92 勝者を引きずりおろしたい「平等精神」
p94 敗者の妬み、奴隷道徳
p102 他者のマナー違反が脅かすのは社会の平和ではなく、自分のこころの平和
p125 自分を正しい都思いたくてしょうがない、という自分の見解への執着は、
性的な思考はAVなどの妄想にとりつかれ、現実はただの皮膚の摩擦であるためのGapに萎える
p190 男性の性欲は、「自分の力が相手に大きな影響を及ぼしている」という支配欲にささえられている。
感じやすい女性が選ばれる⇒自分の影響力でこの人が気持ちよくなっている
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何にもこだわらない人生なんて、生きる意味があるのか? などと考えながら読み始めましたが、やはり納得できない部分が多くありました。
しかし、「こだわらない」ことにもこだわらなくて良いと思えば、気が楽になりますね。
ひとつ、非常に共感できたのが「ありがとう」についてです。
『薬師』という漫画で「有り難し」を知って以来ずっと思っていたことが、そっくりそのまま書かれてあり、ビックリしました。
私も「ありがとう」という言葉は使いたくないのに、相手が満足するっぽいから使ってしまいます…
他の著書でも言及されているようなので、ちょっと見てみようかなぁ
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小池龍之介さんの文章は、ロジカルなのに言葉が柔らかく、そのバランスがなんとも言えない心地よさで、読んでいるのに文章が耳から入ってくるような感じがする。
自分自身の心を見つめ直す良いきっかけとなった。
時々感じていたが、拘りというのは心の武装。
身体を守るための防具は、着けていたら傷つかないのかもしれないけど、重くて疲れるし、行動が制約されてしまうものだ。
何事もバランスが要ですね。
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面白かった。ジョジョが好きな住職さんが書いた本です。
日本では、オウム真理教の事件が起きてから、何かに信仰することがあやしいことのように言われるようになってしまった。それはつまるところ「無宗教」教という宗教が出来上がったということだ。そして、「無宗教」教とカルトは大差ないという。
そんなことが書いてあって興味深かった。
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孤高の僧侶による心の断捨離
「世の中は余計なことであふれている」と、著者は語る。
日常生活のあちこちで私たちを待ち受ける「こだわりの罠」を、どうすれば遠ざけて、心安らかに過ごしていけるのか。
孤高の僧侶がその作法を、本書で丁寧に解説する。
内容は「平等にこだわらない」「ルールにこだわらない」「他人の期待にこだわらない」
「友の有無にこだわらない」など、実生活に簡単に取り入れることができる18項目。
悩みの原因を、「それ、どうでもいい」と言い切って、
不安のない日々を実現しよう。
人は承認欲求を持っており、こだわりもよくよく考えると捉えどころのない不安だったりする。
慢心とは優れていることだけでなく、劣っていることも含むとは驚きました。
とにかくこだわりを捨てて、肩の力を抜いていくことが必要だなと感じました。