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やっぱりこのひと苦手かも。ちょうど気持ちも落ちてたのに、こんなに暗くて絶望的なの読んじゃだめだった。
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不思議な話。
ありそうな話もあるし、全くありえない話もある。
はっきりとは伝わってこないが、作者の意図するところがつかめたようなそうでないような……。
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インパクトある表題。中身は身体的または精神的に何かに囚われてしまった奴隷状態の人々を主人公にした7つの短編集でした。
パラレルな世界観なので絵空事のように読み始めることができるけれど、読者に丸投げされた結末のせいで読後は他人事とは言いきれない気持ちになってしまいます。
テーマである暴力や圧力で自由を奪い服従させる非道は、他所の国での人質事件や幽閉や人身売買など現実でも絶え間なく起きている理不尽な出来事。
「雀」「泥」「山羊の目は空を青く映すか」は、設定はそれぞれ違うけれどそれらを連想させる話でした。
追い詰められたギリギリの状況で、人はその運命をどう受け入れるのか…?そして奴隷状態からどういう形で逃避するのか?
もうあとが無い彼らのラストは潔かったと思う反面、とても怖かったです…
「神様男」「REAL」は、精神的に囚われてる話でした。
特にアイドルの話は辛口でしたww
実際、お客様は神様ですよね。でも何か違う…!ってすごく冷めた目で見つめる母親の気持ちもわかりすぎる、カオスなアイドルの世界です。
ひたすら働かされる味気ない毎日で、ただひとつの楽しみのためにコウサが盗みを働く話も印象的でした。
あの設定じゃなくても通じる普遍のテーマww
Hのためなら何でもしちゃうのね。
架空の話なのにやけに生々しくてシニカルな味わいがあって、桐野ワールド全開でした。
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自分が気付いたばっかりに。私は奴隷だったんだと知ってしまう。知らなければ、それはそれで良かったのに。
我が身を振り返ろう。自分は奴隷なのか
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2015/7/3
なにかに囚われるひとたちの短編集。
仮想の世界のようで現実のようでもある...薄ら寒い気持ちになってどんよりした気持ちに。
わたしも何かに囚われているかな。
「雀」は無事逃げられたのだろうか、「泥」の女生徒たちも逃げ切れたのだろうか
何故だかわからないけれど暗い結末しか考えられない
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何かに囚われ自由を失った者たちの哀しい人生の物語たち。
絶望的なその状況。どんよりとしたその「生」には希望のかけらもない…と思って読んでいくのだけど。
実は彼らはその日々に甘んじているだけじゃない。今よりももっと過酷な何かが待っているとしてもただそこに立ちすくむのをよしとしないようだ。意外と後味悪くないんじゃない?
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奴隷をテーマにした7編の短編
具体的な現実を描いているのではないけれど、容易に具体的な現実が想像できる。
薄皮を隔てて、現実の世界の隣に存在するような現実の別世界。
原理主義者、独裁国家、ムラ社会、芸能界、様々な社会で隷属する奴隷の物語。
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何かに囚われる奴隷にまつわる短編集です。
どの当事者にも絶対なりたくない!と思う。
どれも読後の感想が後味悪い。
本当のラストは読者の想像におまかせ…的な感じが唯一の救いか。
いや、私はハッピーエンドが想像できなかったけど(笑)
完全なるイヤミスですね。
短いので読みやすいです。
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「雀」「泥」「神様男」「REAL」「ただセックスがしたいだけ」「告白」「山羊の目は空を青く映すか」の7つの短編集。どれも奴隷や何かにとらわれている。
ある民族で位の低い者のこと、人身売買で離島に監禁されたり、娼婦との一夜に夢中になる男、鐘つき男のこと、などなど。自分が知らないだけで世界のどこかに存在しそうな、存在していただろう物語だから余計怖かった。
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*突然、拉致監禁され、泥に囲まれた島に囚われてしまった女子高生たち。村の長老との結婚を拒絶する女は舌を抜かれてしまう村の掟に抗う少女。アイドルを目指す「夢の奴隷」を目指す少女。管理所に収容され、死と隣り合わせの鐘突き番にさせられた少年――。
何かに囚われた奴隷的な状況であることのみが共通する、異色の七つの物語*
筆者の着眼点と創造力に脱帽。ざわざわとした暗い読後感も、また。
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短編集
桐野さんの小説は、ほとんど読んでいるつもりだが、短編集は最近読んだ記憶がない。
それぞれに「奴隷」小説だった。明るい話であるはずもないが、全くの作り話だと思えないのが怖い。「泥」を読んで、全くひどい話だけど、今現在のどこかの国のようでもあるなあと思っていたら、最後の「山羊の目は空を青く映すか」では、「日本の男の背広を作ってる」。目が覚まされた。
作り話としか思えないような残酷な話が、単なる空想話ではないのだと気づいてしまった時、なんだかものすごく反省する気持ちになった。
桐野さんの長編を読んで、そんなつもりで読んだのではなくても、社会的な事象を勉強することも多い。短編もうっかり読んでいるわけにはいかないのだった。
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雀
村のしきたりからで15歳になった女は嫁にいく。
雀は母が長老との結婚を拒否し逃走。妊娠していたのがばれて舌を来られて、片目をつぶされた。
相手は長老の息子。祖父との結婚を拒否する雀
泥
他国の侵略で女子高校生が島に幽閉。処女で美人は結婚。それ以外は下女。恋人の男子高校生が同じ場所で殺戮されていた。女子高生は泥の中を逃げる。銃弾がとんできた。
神様男
アイドルを目指す長女。「お客様は神様でーす」
すべるが中年オトコから、君は夢の奴隷。私はそれを解放する神様
REAL
19歳で娘が自殺。サンパウロでボランティア活動する友人に会いにいく。スラム出身の同じ年頃の娘に会う。
キャンドルをプレゼント。湯船でロウソクの焔をつけ、明かりを消すと恐怖に襲われた。
ただセックスがしたいだけ
炭鉱で働く男。冬になると川が凍り、女が家にやってくる食料、石炭と引換に体を与える。石炭を盗み、女と寝る。薬が欲しいと言った女に5Kg石炭を渡した。女が石炭を捨てていて憲兵にばれた
告白
江戸時代に人殺して逃げる商家の男。密航に成功して中国マカオに到着。外人のふりをしたが、日本人の老人に声をかけられ話相手にさせられる。寝ている間に縛られている。老人達にかこまれて、彼らの辛い思い出話をきかされる
山羊の目は空を青く映すか
罪人だけがの住む町。自分の両親は罪人としての身分が高く結婚が許されている。一番つらい仕事が火の見櫓での鐘突き。1時間1回。射撃手に見張られているので眠れない。冬は寒く、夏は極寒。父が櫓から落ちて死んだ。
櫓から一般人の生活が見える。思わず見入ってしまう。
2分遅れたが、見逃してもらった。30分後に鐘を付き忘れたが、景色を眺め続けた
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抑圧される側からの視点で書かれた短編集。「神様男」と「REAL」の2作品は現実的な世界観でのお話だが、他のものは、国も時間も異世界のもの。しかし、それらの作品の方が、前者の2作品よりも感情移入できた。あるものは、抑圧の中に迷いそこから逃げ出せず、またある者は、抑圧から彼らなりの、(主には肉体的には自滅の道になりそうな暗示であるが)魂の脱出を図る。とくに、最後の「山羊の目は空を青く映すか」が自分では気に入った。
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囚われた人々を描いた短編集。状況はどれも嫌な感じではあるが、読んでしまう。結末ははっきり描かれていないので、希望がもてるような方向で考えようとするが、なかなか難しい。
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後味はよくない。
気味が悪い。
でも短編だし、読む手が止められない。
さすがの上手さ。
そしてさすがの毒!