紙の本
「英雄の書」を読み返したい!
2016/01/30 18:12
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ラストの<無名の地>周辺の描写が「英雄の書」と地続きな感じが強くて……。
でも「英雄の書」を読むとまたこっちを読み返したくなる無限循環。
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孝太郎の変化が心配で、痛ましくて。
優しくて、真面目だからこそだもの。
人の中には、いろんな自分がいるものだけれど。
終盤に向け、だんだん読むのが辛くなっていって。
言葉とか、概念とかについても、いろいろ考えてしまう。
でも、それでも、みんな、生きていくしかない。
ううん。
生きていくことができるのは、ありがたいこと。
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序盤の事件が悲惨で・・・連続猟奇殺人と思いきや・・・うん、怖い。人を人が裁くのって、怖い。その力を持ってしまうのって怖い。ましてや、「目」をもってしまうのって、怖すぎる。でも、愛する人が無残に殺されてしまったら、何を引き替えにしても、犯人を見つけ出して、この手で・・・と思ってしまうかもしれない。ラストに希望のともしびが灯されてよかった。
そう、何があっても、人は生きていくのだ。
生きていかなければならないのだ。きっと。
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下巻の勢いがすごすぎ。幸太郎が「正義のため」と思うのとは裏腹にどんどん闇へと身を落としていく様がリアルで怖い。人は簡単に一線を越え、越えてしまったら引き返すことは難しいのだとつくづく思った。「人の業」とはとても深く救いがないようにも感じるけど、最後で救われた。本当に面白かった。
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「英雄の書」の続編。でも独立性は高い。
前作より現実社会での事件を追っていく展開で読みやすい。ネット監視のバイトをしている学生を主人公に、どっぷり現実社会の中に、あっさりファンタジーの側面を浸透させてるのがすごい。
でも、最期のシーン、やっぱりあちらの世界の描写になると...むむむ...頭の中にクリアに情景が浮かばず。想像力が付いていかなかった(^_^;)
アニメ化してほしいな。
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人間の汚い部分が気持ち悪くて。。。
こういう表現がやはりとてもうまいなぁ。
幼馴染の件が「え?そんなかんじ?」っていう
顛末で、ちょっとがっかり。
うーん。綺麗に終わりすぎかな。
でも、最後まで飽きずに読めた。
宮部さんがたまに書く、こういうファンジーも結構好き。
あ。あと都築さんにはもっと活躍して欲しかった!
宮部さんのオッサンと若者の交流、好きかも。
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英雄の書の続編。私は、未読。
確かに続編なのだろうけど、英雄の書を読んでなくても読めました。ファンタジーは、あまり好きじゃないので読まないのだけど、この本はファンタジー要素のあるミステリーなのか?と言った感じで読めた。ガーゴイルが出てくるまでは、ほぼミステリーだし。一番恐ろしいのは、化け物でも魔物でもなく人であることをいつも教えられる宮部さん作品でした。
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孝太郎くんが戻ってこれて良かった。
あの事件も、最悪の事態にならなくて済んでよかった。
でも登場人物で傷つかなかった人はいないし、悲しんでない人もいない。
前段の『英雄の書』、読んでなくてもわかるけど、でも読んどいた方がわかりやすいでしょう。
そしてどりはご多分に漏れず、細部はすっかり忘れてました。読み返さないとあかんかな……(汗)
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途中まで「英雄の書」の続編だということに気が付かなかった。
なんだ、ファンタジーか、と思って少しテンションダウン。
もっと若い人向けだよなぁ。
でも最後まで読み続けられるのは宮部さんの筆力ですね。
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夢中になって読みました
現在の社会で起こっている事件や
気がついていない問題、
見ないふり考えないふりしていること
こわいなと思いながら読み続ける
ファンタジーと思える世界は隣り合わせで
決してファンタジーではないのだけど
そこに逃げ込むわけには行かない
わたしも、ペガサスの翼を持った
勇敢な人の姿でありたいと思ふ
苫小牧の刑事が「したっけ、ねえ」と言ったのは
なんだか唐突で、言う?言う?北海道弁だけどさと
少し受けてしまった
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「連続切断魔」の正体は?「悲嘆の門」とは何か?圧巻の終章に向けて物語は加速する!
このめくるめく結末に震撼せよ。
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宮部さんは「ファンタジー世界」を描きたくてファンタジー作品を書くのではなく、
やはり「人間」や「社会」といった主題を描くために、そのための手法の一つとして、ファンタジーという手法を採ったのだとは思った。
主題のために、現代モノだったり時代モノだったり、そしてファンタジーだったりと、手法が自在なのはすごい。
ファンタジーがお好きなのも事実なのでしょう。
今作は、さすが宮部さん、なんだけど、ファンタジー耐性のないわたしが悪いのでしょう。
たしかにぐいぐい読まされたし、「英雄の書」のときよりは消化しやすかった。
だけどやっぱり、個人的にファンタジーが苦手なため、とても辛かった。
会社としての「クマー」はよくわからなかった。あとファンタジー世界の世界観が消化不良。
ガーゴイルのビルも具体的にイメージしづらかった。回収されていない伏線も幾つかあった気がする。
でも、正義感に溢れる主人公、「道徳」を弁えた両親、くだけたおやっさん、そして二面性のある人々と、とても宮部節な主人公だし、文章もリズムがあってすごく読ませる。
だからこそ、骨太な「社会派現代モノ」で読みたかった。
こういうラストや、現代社会に対するメッセージがとても重いからこそ、ファンタジー世界に持って行かれるのが残念。
「模倣犯」や「楽園」のシゲちゃんみたいな、足掻く主人公と痛みをともにしたかった。
「ソロモンの偽証」は、「できすぎた世界で、筆が急いている?」とも思ったけど、まだソロモンのほうがついていけたし、
事件そのものに対する後味の悪さも納得がいった。
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少し難しいところはあったけれど、期待を裏切らない大変面白い一作だった。ハラハラドキドキだった!
言葉が積み重なってその人の影のようになる。それはその人の業である。というのが心に残った。
ネットで誰もが匿名で何でも言える、主張できる世の中。匿名だからこそその人の本質が出る気がして、たまに、コメントなどでもの凄い悪意をぶつける人に出くわすと、背中が冷えるような思いがする。他人にはわからずとも、自分の中にその悪意の言葉が溜まり、やがて自家中毒の状態になるというのは、納得ができる気がする。私自身は必要最低限しかネットを使わないのだけれど、ネットだけでなく、自分から発する言葉には気をつけないといけないと、改めて思った。
主人公の孝太郎や森永のような感覚も共感できる。普通にまっとうに人生を生きている人が、ひょんなことから他人の悪意を受けたり、とても悪いタイミングで悪意に出会ってしまったりして、悲惨な最期を迎えることも多いこの社会。身近な人がそんな事件で傷つけられたら、絶望し、怒り、暴走してしまう感覚。でも…
色々考えさせられる物語だった。
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ファンタジー小説だと知らずに読み始めたので、「あれ、その方向に行っちゃうの?」と途中少しがっかりしましたが、結局引き込まれてしまいました。難しく、理解できたようなできなかったような、すっきりしない部分も残りましたが。
時代設定がまさにネット社会の現代なので、自分達の身近な問題として、言葉を発することの重大さを考えさせられるメッセージがたくさん込められていたように思います。
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面白かった!
自分の想像を超える話に、どういう事だろうと反問しながら読み返し読み進んだ。
人の発する言葉は音であれ文字であれその人に蓄積されてその人を培っていく。
言葉があって物語を紡ぐのか、物語があるから言葉が生まれ出るのか、そんな根源的な話が現代社会の生活に絡んでくる。
ミステリーなのかファンタジーなのか、ネット社会で生きていく私達への警鐘なのかもしれない。
常識ある人達の存在や人間の無償の愛情に救われる思いがする。