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田舎にある有刺鉄線に囲まれた広場は、かつては子供の遊び場だった。――姫がそこに眠るまでは。
両親の仕事の都合で田舎に戻ることになった繭はかつての友人たちと再会する。けれどもそこには終始ぬぐい去ることが出来ない微かな違和感が終始漂っていた。違和感の根源を探るべく、かつてよく遊んだ空き地を真夜中に訪れた繭の目の前に現れたのはゴシックロリータの装束に身を包んだ少女・時槻風乃だった。
1・2巻で半探偵役だった森野不在のため、もはや死亡フラグしか立っていない! ありがちなどろどろ展開に陥ると思いきや、最後の最後まで友人たちが善意の人であり続けたために却ってラストは切なく悲しい。
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甲田作品好きすぎて書ききれない!
今作の主役は最後までわりと普通でいられた、珍しい話。
狂いに狂ったのはお友達の皆で、実に暴力的に自分たちのやりたいことを成し遂げていた。
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【少女達の秘密の王国。そこに眠るのは──。現代社会に蘇る恐怖の童話ファンタジー第3幕。】
「あなたが……『幽霊』?」
衣谷繭が生まれ育った田舎町。四年ぶりに戻ってきたこの町には今、空き地に幽霊が出るという噂があった──。
かつて小さい頃から繭たちは常に仲良しの六人組で過ごしていた。だが繭が引っ越す直前、彼女たちを繋いでいた少女・小姫が、毎日のように遊んでいた空き地で、死体で見つかった。それは繭たちにとっては禁忌(タブー)の話題。そしてその話題に触れられた時、止まった過去は再び動き出す。少女たちが空き地で出会った時槻風乃がもたらすのは──。
それは現代社会に蘇る「いばら姫」。恐怖の童話ファンタジーが紡がれる。
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いばら姫。
いばら姫って王子様出てくるはずだよね?でも男の子の友達いないし、、、と思っていたらまさかのあの子ですか。そしていばら姫なのに全くハッピーエンドじゃない、後味の悪い終わり方。甲田さん、さすがです。
でも、短編集にしてほしかったなあ、、、
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3冊目の童話の夜ですが…。
3つ読んで思いましたけど、やっぱり「断章のグリム」の方が好きです。
風乃さん自体はとても好きなのですが、
彼女主体だと、どうしても話が淡々としすぎてしまうのですよね。
何時までも続けようと思えば続けられそうな感じですが、
終焉を迎えるとするならばどうなるのか…。
やっぱり風乃さんがお亡くなりになる物語かな?
最後まで見守るつもりですが、ノロワレが打ち切りなのは残念ですね。
折角生まれた新しい物語が終わりも迎えず消えるというのは、
仕方ないのは分かりますが、やはり寂しいです。
1人王国から取り残された少女の話は中々興味深かったですが、
盛り上がりに欠けてしまう点が本当に残念です。
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「断章のグリム」スピンオフ3冊目。
今作は「いばら姫」モチーフの長編。
あの幸せな童話をここまで凄惨な物語にしてしまう甲田先生の手腕……さすがです。
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・いばら姫
4年ぶりに帰ってきた場所での、久しぶりの友人。
彼らが話すまでは話題にも上らなかった、『彼女』の事。
という事は、話して一気に思い出した、という事?
今回は彼の登場がありません。
そのせいで、主人公が警告も担当している感じでした。
逃げた人と、逃げなかった人。
そのせいで、歪んだのか。
最初の提案の時点で歪んでしまっていたのか。
怖いと言うよりも、その道だけを選んだ彼らの決意が
恐ろしいです。
しかし王子様を眠らせてしまったら
百年後はどうするのでしょう?
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どんな場所にも闇はある。
いばら姫はそんなに残酷じゃないと思ってたら酷い死が待っていました。
学生の女の子にこそこういう暗い心は似合います。
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「断章のグリム」スピンオフ第3巻。
怪異は一切出てこないが、それでもやっぱり怖い。
人の妄念が一番恐ろしいのかもしれない。