紙の本
愛犬家な王子様
2015/09/22 22:49
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投稿者:しんこのすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼少の頃から、絶世の美女黄金の淑女と讃えられた亡き母のせいで周囲から蔑まれて育ったエリアーヌ。ようやく故国ファベルジュからアヴィエラ王国に宮廷女官として勤め、ひたすら目立たぬように細心の注意をはらっての毎日だった。それが一転何故こんな事に?
美神のごとく輝いていた母親に似ている容姿は、そのせいで被ったさんざんな思い出を差し引いても迷惑にしかならない。特に珍しいこの瞳の色は、隠しようもなく自身の血統を容易に暴くだろうと嫌悪しつつ前髪を伸ばしてひた隠していたのだった。
宮廷女官として、ささやかな夢を持っていた毎日が、突如第二王子であるクロードによって嵐のように翻弄されてしまう。強引の一言では到底すませられない手段で急接近してきたクロードだが、彼なりの切実な思惑があって・・・・。
中盤までは犬好き王子にしつけよろしくしごかれておしおき→イヤ!なくり返しに読者も、そーろそろいい加減にしようよと感じられる頃、ちょうどエリアーヌの過去や、ゆずれない王子の葛藤などが加わってきます。犬たちもその周りをちょこまかとしてドタバタ感がありますが、なるほど結末に向けて色々な要素が集まっていきます。
何より敵キャラのレディに対する仕打ちが非道いんですよ。
後半はクロード王子の反撃に大いに期待してしまうのです。
隠し通路や謎も加わってなかなかに楽しませてくれる作品です。
椎名咲月先生の描かれるクロード王子の本気顔!それから可愛いワンコたち。恋愛にトンチンカン過ぎて少々イラっとくるヒロインエリアースが王子を焦れさせて面白いです。
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エリアーヌに執着して嫌がらせをする従兄のシャルル王子に、本人は騎士のつもりだったみたいですけど、よく考えるとストーカー?なクロード王子。エリアーヌって変な人に好かれるみたいです。
私的に一番いい味を出してたキャラは、やっぱりクロード王子。
エリアーヌのコーディネートはまかせとけ!って常にドレスやらなんやらでエリアーヌを飾りますけど、サイズも好みの色もデザインも長期間にわたるリサーチのたまものって、エリアーヌが知ったら憤死ものです。部屋にも各年代のエリアーヌの肖像画が飾られてるみたいだし、これでエリアーヌの好意が入らなければ、やっぱりストーカー決定です。
ただエリアーヌがちょっと鈍いっていうか、最後の最後で兄確定って、あれだけ好意を寄せられながら、その勘違いってクロードを打ちのめしてますよ。ちょっとだけクロードが不憫になりました。
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犬がいっぱい出てきた。そして、しつけと称して額にキスしたり触ってきたりするドS王子と半ば無理やり結婚することになってしまった主人公。主人公の兄の偏愛もすごかったし、この物語の男性陣は粘着すぎるわ!(笑)クロードも過去の思い出があるからまだ大丈夫なんだろうけど、部屋にエリアーヌの成長過程の肖像画を飾ったり、彼女の好みを熟知していたりと、若干というかだいぶストーカー気味だよww
序盤はイマイチだったけれど途中から面白くなってきたし、上手くまとまっていたのでサクサク読めました。エリアーヌの鈍さに若干イラっとしましたが、クロードの報われない様子に笑いがこみ上げてきたので、それで相殺できた気がします(笑)
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兄王子からの粘着質の暗いイジメにあい、祖国を離れ隣国で宮廷女官として働くエリアーヌは、目立つことが大嫌い。
そんな彼女は突然、第二王子クロードによって結婚の罠にかけられ…
ネの暗い粘着質なイジメ野郎の兄から逃げたお姫様は、
ストーカーなヒーロー王子クローに出会い犬のように扱われるというお話。
粘着質な男子が二人も登場で、いろんな意味でベタベタ。
お仕置きと称して、チューしたがる男に蹴りでも入れたいことろだが、男心に鈍いエリアーヌのカマトトぶりはそれはそれで、可愛い。
飛び抜けてここという押しはないけれど、まとまりよく、テンポよく、読み切りでさくっと楽しめるお話。
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4404.html
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影のように生きていきたい、と願った主人公の前に
突如求婚してくる王子様が。
一体何の罠だ、と疑いたくなる主人公の気持ちが
非常によく分かります。
しかし生活を見ていく毎に…王子は単なる○トーカーの
ような気がしてならない、と思ってきていたら、な展開。
話が進むと、どうして主人公が目立たないように
生きていきたかったのか、が分かります。
いやしかし、ここまで人生こじらせた、というか
性格こじらせた人物が登場してくるのも凄い。
物語なので当然と言えば当然ですが
因果応報って…すごいです。
いや、それをいうなら、彼の父親、ではありますが。