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源頼朝の少年時代を描く日本史ものファンタジー。
「風神秘抄」の続編で、前作の主人公達も活躍します。
頼朝は伊豆の流刑地に流されてきた。
一族をほとんどすべて失い、あるいはすぐに処刑される決定が出るかもしれない身の上。
生きていく意味を感じられないでいた。
監視役だった伊東佑次は頼朝にかなり優しかったが急死してしまい、頼朝は蛭が小島へ移されることになる。
川の中州にあり大水でもあれば流されそうな小さな島。大蛇が出てきて人を食うといわれている場所だった。伊東の郎党に死ぬことを望まれている身と知りつつ、暮らしていこうとする頼朝。
そんなとき頼朝の乳母を名乗る女人が訪れ、伴っていたのは草十郎だった‥!
草十郎は、舞姫の糸世と新婚の身。
頼朝を守りながら、伊豆の山の地下深くおわす神竜との邂逅にまでこぎつける。
頼朝は生きる道を見出せるのか?
か弱い傷心の少年がこの時期の頼朝では、思いっきりいじいじしていても無理はない設定ですね。
そこからだんだん人に囲まれ、危機を乗り越えて、生気を取り戻し、本音が出てくる展開。
北条時政のまだ幼い娘との出会いもあり、その無邪気さが微笑ましい。
頼朝や一族のその後を思うと、のちのちの波乱の展開が重過ぎて、ちょっと、なんですが‥
和風なしっとり感とファンタジーが融け合っていて、面白く読めました☆
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風神秘抄を忘れたところで読んでたので、草十郎たちの因縁についてちょっとやくわからないままだったけど、世界観は楽しめた。頼朝の今後については、また読んでみたい。
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勾玉シリーズってどうだったっけ?
カラス出てきた気がする(;^^)ゞ
すっかり忘れていたのに読み始めると
自分の中のイメージが再現・・・すごいなぁ
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風神秘抄を読んでから間をおかず、こちらを読んで、大正解でした!
頼朝の成長といじらしさ。かわいいなぁ。前作を読んでいないと分からない描写もありましたが、草十郎と糸世が二人で一緒に動いていてくれて、幸せでした。荻原さん、風神秘抄から10年ぶりの歴史ファンタジーと聞いて、前作をつい最近読んだ、タイミングの良さに感謝しました。
荻原作品に今嵌まっているので、片っ端から読んでいたりします。
次は何読もうかな!
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『風神秘抄』のその後の話だったとは。
随分以前に読んだので、ほとんど忘れてしまった。
これなら読み直しておけば良かったな。
それでも十分に面白かったけれど。
和のファンタジーでは、やはり荻原規子が好きだなあ。
物語の中にぎゅっと濃い内容が詰まっている。
火竜と水竜のイメージが素敵。
頼朝の若々しく、それでいて老成している感じがしっくりくる。
ここから始まる、頼朝のその後の躍動する人生を想う。
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『風神秘抄』の登場人物の草十郎と糸世がでてきますが、主人公は頼朝の少年時代です。
知っている地名が多くでてきたので、頭の中で思い浮かべながら読んでいました。熱海の走り湯が有名とは知らなかったので、機会があったら伊豆山神社等行ってみたいなと思いました。
『風神秘抄』の内容をすっかり忘れていて読んでしまいました。頼朝の性格がどうにも好きになれず読んでいて疲れました。続きがあるのでしょうか。
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14歳で伊豆へ流刑された源頼朝は、領主の伊東祐次の居館の片隅に住まわされていたが、祐次が急死した際、その原因を、彼の持つ祟りか因縁か、それとも彼の手による毒殺かとの疑いをかけられ、大蛇が住むという蛭が小島に移されることになった。頼朝の始末を自然に委ねようとしたのである。
祐次の子を養育する河津祐親は、その前に清盛を斬ろうとしたが、その時清盛の乳母が訪ね来て、成敗は中断された。
お宇野と名乗る尼御前は、実は頼朝は初対面であったが、実に艶やかな女性で、彼女の魅力と豪華な品物の寄進とで、彼に彼女の娘婿であるという藤九郎を従者につけることを承諾させてしまった
この藤九郎は、実は都で会ったことのある青年草十郎であったが、この草十郎とのちに登場する妻の糸世と、頼朝の3人の持つ因縁がこの物語を進めていく。
「風神秘抄」の続編になる作品。
歴史上の人物を下敷きにしているファンタジー。
名前がたくさん出てくるので最初は読みにくいが、後半はファンタジーが前面に出てくる。
走湯権現の姿が赤白二体の竜だったことと、3人の因縁である万寿姫が白い蛇で、頼朝自身が赤い蛇に化身して戦ったことで去っていき、3人の因縁が消えてしまったとするところには、ちょっと肩透かし感を覚えるが、しっかりした作品。
中学生以上におススメでしょう。
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タイトルに神竜とあるが竜というか蛇づくしという感じだった。
風神~でもお馴染みの草十郎と糸世が登場。
二人が好きな人には続編が読めて良かったのではないかなと。
私はちょっと糸世が苦手で。。
ストーリー的にも先の展開が気になる読ませる手法はお馴染み。
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風神秘抄の続編にあたる本作。萩原さんの物語を読み始めると、時が時代を遡り、なんだか自分もその時の人になったような、神々しさに触れられるような気持ちがしてきて、入り込むように一気に読んでしまった。そして、単純に草十郎と糸世が出てきて嬉しかった!
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草十郎が変えてしまった頼朝の今後を心配して糸世と訪ねてくる。頼朝は草十郎との暮らしの中で捕虜生活をする伊豆の土地神に認められ、陰の世界に引き込もうとする義姉妹万寿姫の霊を慰める。風神秘抄を読んでないと魅力半減かな?
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続編だからか、いつもの喪失の切なさというか世界の理の無情さというかがなく、やや物足りない。
この作家さんの真骨頂、運命の半身に出会って全てを捧げる感じがないというか。
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風神秘抄の続編と知らずに読んだ。
はるか昔に風神秘抄は読んだけれど、全く内容は覚えておらず…実質この作品単体で読んだ感じ。
源頼朝を主人公とした、流刑地伊豆でのお話なのだけど…キャラクターにあまり魅力がなくて、冒頭はなかなか物語の推進力が弱いなぁという印象。
糸世がでてきたあたりからは、まぁ楽しく読めたのだけど。
ちょっとイマイチかな。
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源頼朝15歳、伊豆に遠流になった直後をベースにしたファンタジー。風神秘抄の草十郎と糸世がサポートに入り土地神と頼朝自身の呪いのようなものに打ち勝っていく、少年成長系。萩原本には珍しく最初からテンポがよくてサクサクと流れに乗れた。短すぎるのが残念だが、楽しめた。
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わたしはなぜ生きているのか。
荻原規子らしい物語。頼朝は伊豆に流され,命を狙われ,生きる意味を見失う日々。そこに現れた草十郎,そしてその妻の糸世。夢に見る大蛇と竜が示すのは。
草十郎と糸世は『風神秘抄』の登場人物だそうで。そちらも読みたい。さりげなく北条政子(幼少期)が登場している。今後があるなら,読みたいなあ。
自分が災いかもと疑ったり,生きる意味を考えたり。何かを作ったり,何かを克服したり,そういう「体験」が人を成長させていくのだと。
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読みやすかった。
でも風塵秘抄をぶっとばして読んであんまりよく記憶してなかったので、草十と糸世ってこんな感じやっけ?とある意味新鮮に映った。
伊豆や熱海の土地に全く行ったこともなければご縁がまるでないのでその辺の感情移入はしにくかったのが推しかった。東国は私にはとても遠いのある。
荻原先生のご本久しぶりだったけど、やっぱり、しっとりとした湿気を感じて、大地の女神に繋がることができる。
初期の作品が思い入れあって大好きだけど、先生の世界観、作家さんとしてはどんどん完成されていくなぁって感じた。